「本福寺」 佐賀県三養基郡｜西日本最大級の五重塔を擁し地元の人々にも親しまれている寺院

宗派：光明念佛身語聖宗の総本山

本福寺は、光明念佛身語聖宗の総本山です。

光明念佛身語聖宗は、真言宗の包括宗教法人であり、真言密教と浄土教に基づく教義です。木原覚恵上人はかつては浄土真宗でありましたがその後高野山真言宗に帰依、その中で開かれた悟りを体現したのが光明念佛身語聖宗です。

歴史：修験道山伏たちの修行の場

本福寺がある基山の南麓には、奈良時代に軍事目的の城がありました。基肄城（きいじょう）と呼ばれたその山城は、大伴旅人が太宰府防衛のために築いた日本最古の朝鮮式山城でした。のちに仏教の修行の場へと変わり、滝場には当時を偲ばせる宝篋印塔が残されています。

基山にある中山一之瀧は1300年以上も前から山岳信仰の霊場、修験山伏たちの修行場として栄えていました。その場所に、木原覚恵上人が寺院を開山し、中山一之瀧に四国八十八か所霊場の御砂を用いた写し霊場を開設しました。

本福寺自体は元は四国にあった弘法大師ゆかりの寺であった本福寺を移築したものです。
その際、寺号と御本尊の不動明王をそのまま引き継ぎ、不動明王を御本尊に護摩壇を設け護摩祈祷もおこなわれています。

文化財

竜宮城をイメージして作られたという本堂の表側には、干支にちなんだ仏様と聖獣が掘られたレリーフが飾られています。
本堂の右側には釈迦如来御涅槃図とともに千手観音菩薩が、左側には釈迦如来御誕生図とともに地蔵菩薩が祀られています。

西日本最大級の五重塔

金色の立派な相輪を頂く朱塗りの五重塔は、御本尊である身丈5mもある全身青色の不動明王（中山一之瀧大日大聖不動明王）が鎮座する善法堂の裏にあります。
西日本最大級である、高さ33mの本福寺の楼閣形式の五重塔は1994年に完成しました。東京の浅草寺の五重塔を模して造られ、青空を背景にした、鮮やかな朱塗りに金色に輝く相輪は、五感に訴えるものがあります。
朱塗りが美しい豪華な舞台造りの観音堂も五重塔とあわせて、お花見の名所にもなっています。舞台から広がる絢爛豪華な大自然を満喫できます。

寺カフェとして利用できる善法堂

善法堂は、毎週末「寺カフェ」として解放されています。ワンコインでドリンクがいただけて、かつ、季節の和菓子がつき、これを目当てに訪れる人も多くいます。また、かき氷も人気です。
目の前に広がる緑ゆたかな大自然を愛でながらいただくコーヒーは格別です。
この善法堂の中に、御本尊の不動明王が祀られています。

行事

本福寺はエンタメ寺との呼び名があるくらい、様々なイベントを開催しています。

さまざまなお寺体験

・写経・写仏・座禅（一人1,500円/お茶お菓子つき）
・生け花（一人3,000円/華道高野山）
・茶道（一人2,000円/3名より/表千家）
・瀧行（一人3,000円/6月〜9月限定/着替え・タオル要持参/瀧着レンタルあり）
・山伏修験道体験（一人10,000円 / 大人のみ）

仏式の結婚式

宗派問わず仏式の結婚式があげられます。
通常の結婚式とは違って、先祖に結婚の報告と巡り合わせてくれたご縁に感謝をします。
※仏式結婚式：会場費30万円より。

クリスマスの「本福寺de縁結び」

クリスマスに寺コン「本福寺de縁結び」なるイベントを設けて、良縁を結ぶ活動も行なっています。
一般の人が参加できるイベントも設けられており、お子様づれの家族でも参加できます。事前に予約が必要です。

まとめ

観光客はもちろんのこと、地元の人々にとって贅沢なひと時が過ごせる場所。老若男女多くの人々が集う場所、本来のお寺の姿でもあります。