今日亡くなったらいつお葬式?日程の決め方、葬儀までの流れや日数を解説

投稿:2024-10-17
今日亡くなったらいつお葬式?日程の決め方、葬儀までの流れや日数を解説

大切な人が亡くなったとき、悲しい気持ちの中でも葬儀の準備を進めなければなりません。

もしも今日、大切な人が亡くなったらいつお葬式を行うのか、亡くなった日の状況別に適切な葬儀の日程や、葬儀までの流れと日数、当日にすべきことなどを詳しく解説します。

また、お葬式の日程を決める際の重要なポイントもご紹介します。

今日亡くなったらいつお葬式?

大切な人がもしも今日亡くなったら、いつお葬式を行うのでしょうか?
亡くなった日のさまざまな状況に合わせて、葬儀の日程について解説いたします。

一般的なケース

一般的なケースでは、亡くなった翌日の夕方あたりから夜にかけてお通夜を行います。
亡くなったその日のうちにお通夜を行わない理由は、「墓地、埋葬等に関する法律」により、死亡後24時間以内の火葬が禁止されているからです。
そのため、亡くなってから2日目にお通夜を行い、3日目に葬儀・告別式と火葬が行われます。

●一般的な葬儀の日程
1日目ご臨終
2日目お通夜
3日目葬儀・告別式・火葬

早朝に亡くなった場合

もしも早朝に亡くなった場合、一般的には故人が亡くなった日の翌日にお通夜を行うケースがほとんどです。ただし、スケジュールの調整がうまくいけば、亡くなった当日にお通夜を行い、翌日に葬儀や告別式・火葬を行うことも可能です。

●早朝に亡くなった場合の葬儀の日程
1日目ご臨終
2日目お通夜
3日目葬儀・告別式・火葬

夜中に亡くなった場合

夜中に亡くなった場合も、基本的には一般的なケースと同様の日程で、亡くなった翌日の亡くなった翌日の夕方から夜にかけてお通夜を行います。
早朝に亡くなった場合よりも猶予があるため、その日のうちにお通夜を行うことは可能ですが、親族や知人に連絡を取ることが難しい時間帯のため、お葬式は翌日に行うケースが多いです。

●夜中に亡くなった場合の葬儀の日程
1日目ご臨終
2日目お通夜
3日目葬儀・告別式・火葬

週末や祝日に亡くなった場合

週末や祝日に亡くなった場合は、亡くなった翌日または翌々日の夕方から夜にかけてお通夜を行います。
ただし、火葬場や葬儀場の予約状況によっては、さらに1~2日遅れるケースも多いです。その場合は、ご臨終から3~4日目にお通夜を行い、4~5日目に葬儀や告別式などを行うという日程になります。

●週末や祝日に亡くなった場合の葬儀の日程
1日目ご臨終
2日目または3日目お通夜
3日目または4日目葬儀・告別式・火葬

週末や祝日は平日に比べて参列しやすい日程のため、火葬場や葬儀場が混み合うことが多く、亡くなってからお葬式までに時間が数日ほど空くケースも少なくありません。

年末年始に亡くなった場合

年末年始に亡くなった場合、お葬式まで数日程度空くケースが多いです。なぜならば、火葬場や葬儀場の稼働が1月4日以降である場合が多く、予約も取りにくいため通常時よりも時間がかかります。

●年末年始に亡くなった場合の葬儀の日程
1日目ご臨終
2日目または3日目お通夜
3日目または4日目葬儀・告別式・火葬

ただし、都市部など人口の多い地域の場合は、お葬式まで1週間程度かかることも珍しくありません。そういったケースではご臨終から3~4日目あたりにお通夜を行い、お通夜の翌日か翌々日に葬儀や告別式・火葬が行われることが多いです。

遠方に住む親族がいる場合

遠方に住む親族がいる場合は、宿泊施設を手配したり、移動時間などを考慮したりしなければならないため、亡くなってから2~3日後にお通夜を行う場合が多いです。
親族の都合によってはさらに数日ずれる可能性もあります。

●遠方に住む親族がいる場合の葬儀の日程
1日目ご臨終
3日目または4日目お通夜
4日目または5日目葬儀・告別式・火葬

友引に亡くなった場合

友引の日に亡くなった場合は、翌日または翌々日の夕方から夜にかけてお通夜を行います。
友引の日は「亡くなった人が友を呼び寄せる」といった意味合いを持つことから、葬儀を行うことを避ける風習があります。そのため、友引の日もしくはその前後で亡くなった場合は、葬儀の日程をずらすことが多いです。

地域によっては、友引の日は火葬場が休業していることもあります。近年では友引の日でも特に気にすることなくお葬式を行うケースも増えていますが、親族や地域の風習・意向を考慮して日程を決めることをおすすめします。

●友引に亡くなった場合の葬儀の日程
1日目ご臨終
2日目または3日目お通夜
3日目または4日目葬儀・告別式・火葬

亡くなってからお葬式までの流れと日数

亡くなってからお葬式までの流れと日数

亡くなってからお葬式までは、一般的に約3日かかります。
おおまかな流れとしては、亡くなった当日に葬儀準備、翌日に通夜、翌々日に葬儀・告別式・火葬が行われるケースが多いです。
しかし、火葬場の空き状況や友引の日と重なる場合、祝日や休日が多い時期、亡くなった時間が遅い場合など、状況によっては1週間以上かかることもあります。
ただし、日程が前後してもおおまかな流れは基本的に変わりません。「一般的なケース」をもとに、亡くなってからお葬式までの流れと日数を解説します。

1.ご臨終と連絡(1日目)

ご臨終を迎えた後は、以下のような流れになります。

  1. 医師による死亡確認と死亡診断書(死体検案書)の発行
  2. 家族や親族への連絡
  3. 葬儀社への連絡と打ち合わせ

関係性の深い人であるほど悲しい気持ちで溢れる時間ではありますが、冷静に対応することが求められます。
とくに死亡診断書は後の手続きに必要不可欠な書類です。必ず受け取り、無くさないように注意してください。

2.エンゼルケアと葬儀の準備(1日目)

葬儀社への連絡が完了したら、ご遺体の処置と葬儀の準備が並行して進められます。

  1. エンゼルケア(ご遺体の清拭、整容)
  2. 葬儀の規模や形式の決定
  3. 葬儀場の予約
  4. 火葬場の予約
  5. 僧侶の手配

エンゼルケアは、故人の尊厳を保ち、最期の姿を美しく整えるための大切な作業です。遺族の意向やご遺体の状態によっては、清拭や化粧の他に防腐や修復処置も行う「エンバーミング」も行われます。

エンゼルケアやエンバーミングは葬儀社の担当者が行うため、喪主や親族は葬儀の準備に専念して問題ないでしょう。

3.ご遺体の搬送・安置(1日目)

葬儀社を決定後、ご遺体を安置する場所に搬送します。

ご遺体の搬送は、基本的に葬儀社が行います。安置場所は、自宅もしくは葬儀社の安置所のどちらかになります。

なお、病院など医療機関の霊安室は、ご遺体を搬送するまでの間、一時的に安置する場所であるため、数日単位で使用することはできません。

4.通夜の準備と通夜(2日目)

亡くなった翌日である2日目の流れを簡単にご紹介します。

  1. 通夜の準備:祭壇の設置、受付の準備、会食の手配など(基本的に葬儀社が行う)
  2. 通夜の執行
  3. 通夜振る舞い

通夜は、故人との最後の夜を過ごす大切な機会です。

従来は夜通しで参列者とともに故人を偲び、思い出を語り合いましたが、近年では数時間で終了し、翌朝に式場へ再集合するケースが多いです。

5.葬儀・告別式(3日目)

お通夜の翌日に葬儀・告別式を執り行います。

  1. 葬儀・告別式の準備
  2. 葬儀・告別式の執行(読経、弔辞、焼香など)
  3. お別れの言葉
  4. 閉式の辞

葬儀・告別式は、故人との最期のお別れの場です。閉式後に出棺し、火葬場を向かいます。

6.出棺・火葬・収骨(3日目)

葬儀場で最後に行われるのが出棺の儀です。出棺の儀の流れを簡単にご紹介します。

  1. 別れ花:花や副葬品を棺に納める儀式
  2. 釘打ち:棺の四隅に釘を打ち込む
  3. 出棺:遺族の男性を中心にスタッフとともに6〜8人ほどで棺を運び霊柩車へ乗せる

出棺の儀のあとは火葬場へと向かいます。火葬場に到着後はスタッフの指示に従って、故人へお別れの言葉をかけたり、焼香を行ったりします。

火葬にかかる時間は1時間半から2時間前後です。火葬中は控室にて軽食などをとりながら待機します。火葬終了後は骨壺へ収骨しお葬式が終了します。

なお、場合によっては火葬終了後に再度葬儀場へ集合し、初七日法要を行う場合もあります。初七日法要の実施に関しては、葬儀社と相談して決めるとよいでしょう。

亡くなった当日にやること

亡くなった当日にやること

大切な方が亡くなった当日は、悲しみに暮れる中でもさまざまな手続きや準備が必要となります。亡くなった当日に行うべき重要な作業について解説します。

死亡診断書の取得

死亡診断書(死体検案書)は、法的に死亡を証明する重要な書類です。死亡診断書がなければ、火葬や埋葬の許可が下りず、その後の諸手続きも進められません。
以下の手順に従って死亡診断書を取得しましょう。

  1. 医師に死亡の事実を伝える
  2. 医師による死亡確認を受ける
  3. 死亡診断書を発行してもらう

ちなみに、亡くなった場所によって発行する書類と連絡先が変わります。

医療機関で亡くなった場合担当医が死亡診断書を発行
医療機関以外で亡くなった場合かかりつけ医もしくは警察へ連絡後、死体検案書を発行

死亡診断書と死体検案書は法的な効力は同じなので、どちらが発行されてもその後の諸手続きに問題が起きることはありません。

葬儀社の選定と連絡

医療機関でご遺体を安置できる時間は限られています。長時間安置することはできないため、ご臨終後は早急に葬儀社に搬送・安置をしてもらう必要があります。

まずは周辺地域にある葬儀社の情報を複数集めましょう。ピックアップした中から、家族で相談して依頼する葬儀社を決めます。

選定した葬儀社に連絡後、電話で見積もりを取りましょう。できるだけ複数の葬儀社から見積もりを出してもらい、項目や金額を比較するとより希望に合った葬儀社を見つけられやすくなります。
よりスムーズに葬儀社の選定を行うならば、ご臨終前にある程度の目星は付けておくとよいでしょう。

死後のことを考えることは不謹慎だと思われがちです。しかし、葬儀の準備は想像しているよりも大変になることも多く、少しでも負担を減らし精神を休ませるためにも、葬儀社選びはある程度進めておくことをおすすめします。

喪主を決める

喪主は葬儀の主催者として、葬儀の進行や挨拶、各種手続きの中心的役割を担います。早い段階で決めておくことで、その後の準備をスムーズに進めることができます。

まずは家族で話し合って喪主を決めましょう。なお、葬儀社との話し合いは基本的に喪主が行います。
一般的に喪主は、故人と最も近い関係にある人(配偶者や長男など)になることが多いですが、状況に応じて変えても問題ありません。
もしも、高齢の方が喪主になる場合は、実務面でのサポート体制を整えてあげましょう。

遺体の搬送と安置

医療機関では長時間ご遺体を安置できないため、葬儀社もしくは自宅へご遺体を搬送します。

葬儀社で安置する場合は、基本的に葬儀社側へすべてお任せして問題ありません。自宅で安置する場合は、葬儀社の担当者と相談をして必要なものを準備したり、安置場所の環境を整えたりしてください。

エンゼルケアや納棺のタイミングなど、安置中の遺体の管理方法については、葬儀社と相談しておきましょう。

お葬式の日程の決め方

お葬式の日程の決め方

お葬式の日程は、さまざまな要因を考慮して決定しなければなりません。お葬式の日程を決める際の主なポイントについて詳しく解説します。

火葬場の空き状況や休場日を確認する

葬儀の日程は火葬場の空き状況に合わせて決めることが一般的です。とくに都市部を中心に、火葬場は込み合っていることが多いため、親族の都合などは早めに確認しておきましょう。

また、友引の日は火葬を行わないという風習があるため、火葬場が休業している場合もあります。年末年始なども休業している場合が多いため、火葬場の営業日時をよく確認しましょう。

なお、火葬場の予約は基本的に葬儀社が代行して行いますが、希望の日時がある場合は、早めに葬儀社に伝えるように注意してください。希望日時は複数の候補を用意しておくと、よりスムーズに日程が決められます。

葬儀場や僧侶の空き状況を確認する

火葬場と同様に、葬儀場や僧侶の空き状況も確認する必要があります。とくに週末や連休などは予約が取りづらい場合があるため注意が必要です。
なお、僧侶を手配する際に菩提寺がある場合は、先に菩提寺へ相談してください。菩提寺がない場合は、葬儀社を通じて手配することも可能です。

近年では僧侶を手配しない宗教色の薄い葬儀も増えているため、内容や希望に合わせて調整してください。

遺族・親族(参列者)の都合を考慮する

お葬式の日程は、親族の都合に合わせて調整することが一般的です。とくに、遠方に住む親族がいる場合は、移動時間や宿泊の手配なども考慮する必要があります。

都合を考慮する際に抑えておきたいポイントは以下の通りです。

  • 主要な親族の予定
  • 交通機関の便(特に遠方からの参列者がいる場合)
  • 親族の年齢や健康状態(高齢者や体調不良の方がいる場合)
  • 仕事の都合(平日か休日かなど)

参列者全員の都合に合わせることは難しいですが、ある程度考慮して日程を決めましょう。

友引の日を避ける

友引の日は「亡くなった人が友を呼び寄せる」といった意味合いを持つことから、縁起が悪いとされているため、友引の日に葬儀を執り行うのは避けた方がよいとされています。
近年では仏教においても、友引の日に葬儀を行うケースが増えてきているものの、参列予定の方の中には気にする人もいるため、状況によっては避けた方が無難でしょう。

また、友引に休業する火葬場もあります。近隣の火葬場が休業している場合は、葬儀を執り行うこと自体が難しくなるので注意してください。

地域の風習を考慮する

地域によって葬儀の日程を左右する風習やしきたりがあります。風習は地域によって異なるため、地元の方や葬儀社に確認してみてください。

地域によってどのような風習やしきたりがあるのか、例をいくつかご紹介します。

三隣亡(さんりんぼう)建築を避けるべき日とされる暦注のこと。和歌山県ではこの日にお葬式を執り行わない地域がある。
逮夜(たいや)納棺・火葬を済ませた後、葬儀の前日に行われる儀式のこと。秋田県の一部の地域で根強く残っている風習である。
初七日と葬儀の同日開催関西地方では、葬儀と初七日法要を同日に行う風習がある。近年では全国でも広まりつつある。

風習は地域や家庭によって異なるため、必ずしも厳密に守る必要はありませんが、参列者の心情や地域との関係性を考慮して判断することをおすすめします。

まとめ

お葬式の日程を決めることは、さまざまな都合や要因を考慮しなければならないため大変です。

一般的には、亡くなってから2〜5日以内で葬儀を行うことが多いです。しかし、火葬場の空き状況や葬儀場・僧侶の予約状況、亡くなった日の状況によって数日から1週間程度ずれることも珍しくありません。

最終的には、故人の意思を尊重しつつ、遺族や参列者にとって最適な日程を選ぶことが重要であるため、状況に応じて柔軟に対応するようにしましょう。

著者:葬儀のデスク編集部
葬儀のデスク編集部
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