葬儀社の7つの比較ポイントを徹底解説|見積もり時の注意点も

投稿:2024-04-22
葬儀社の7つの比較ポイントを徹底解説|見積もり時の注意点も

葬儀に関するサポートを行ってくれる葬儀社は、どこも同じようなものだと思われがちですが、実際はサービス内容からかかる費用まで各社で大きくことなります。葬儀社によって違いがある理由は、サービス内容も料金も各社で自由に設定できるからです。

トラブルなくできるだけ希望通りの葬儀を執り行うためには、葬儀社をよく比較することが大切になります。葬儀社を比較する際にどのような部分を見るべきか、7つの比較ポイントを解説します。

葬儀社とは

葬儀社とは

葬儀社とは、葬儀に関することについてサポートする会社のことです。「葬儀屋」や「葬儀店」「葬儀会社」と呼ばれることもあります。葬儀社によってサービス内容は異なりますが、お通夜や告別式の手配・進行はもちろん、葬儀後に行われる法要の手配や、火葬を行うために必要な火葬許可証の所得を代行したりなど、さまざまな作業をサポートしてくれます。

葬儀社と互助会の違い

互助会とは「相互扶助」をする組織のことです。会員が毎月一定額を掛け金として積み立て、葬儀が必要になったときに、会員たちが積み立てた資金で葬儀費用の支援を行います。互助会は葬儀だけでなく、冠婚葬祭においても活用することができます。冠婚葬祭にかかる費用は高額になることも多いため、いざというときに積み立てた資金が役立つ一方で、運営団体が契約中に倒産するなどのリスクも。

また、葬儀社の場合は、葬儀社自体が式場を提供していることが多い一方で、互助会の場合は提携している式場を使用することになります。葬儀社と互助会は葬儀に関するサービスを提供している部分は共通していますが、予め資金を積み立てられる点や細かなサービス内容などが異なります。

葬儀社の種類を比較

葬儀社の種類を比較

葬儀社にはいくつかの種類があります。葬儀社の種類によってどのような特徴があるのかご紹介します。

大手葬儀社

全国展開や複数地域に事業所を持つ大手葬儀社は、豊富な実績と多彩なサービスメニューが魅力です。大規模組織ならではの手厚い人員体制で、スムーズな予約対応と葬儀進行が期待できます。一方で、規格化されたサービスのため、ご要望に柔軟に対応しづらい面もあります。

地域に密着した中小の葬儀社

地域に密着した葬儀社は、地域コミュニティを持っているため、依頼者の地域に合った葬儀を提供してくれます。地域による風習も、地域密着型の中小の葬儀社ならば柔軟に対応してくれます。大手葬儀社ほどスタッフ数も規模も大きくはありませんが、打ち合わせから葬儀の進行、葬儀後のフォローまで一貫して同じスタッフが担当してくれるケースが多いです。

特定の宗教に特化した葬儀社

日本の葬儀はほとんどが仏教式で行われていますが、葬儀社によっては神道やキリスト教など、故人の宗教に合わせて葬儀を提供してくれます。特定の宗教に特化した葬儀社の場合は形式を選ぶことはできませんが、宗教儀礼に厳密に則って葬儀を進行できます。そのため、故人が特定の宗教に入信している場合は、特定の宗教に特化した葬儀社がおすすめです。

ネット葬儀社

インターネット上で問い合わせを受け付け、提携する実際の葬儀社に手配を行うネット葬儀社です。サービス内容や料金設定が基本的に全国一律なため、後から高額な追加料金が発生するリスクは比較的低くなります。予算に見合ったプランの選択が可能です。

特殊な葬儀ができる葬儀社

宗教儀礼に則った葬儀以外にもさまざまな葬儀があります。

  • 音楽葬:宗教的儀式がなく、故人が生前に好きだった音楽を流しながら行う葬儀
  • 宇宙葬:故人のご遺骨をロケットで宇宙空間に打ち上げる葬儀
  • バルーン葬:直径2m以上の大きな風船で遺灰を成層圏へ飛ばし散骨する葬儀
  • 深海葬:故人のご遺骨を深海に安置する葬儀

上記のような特殊な葬儀は、一般の葬儀社では対応が難しい場合が多いです。音楽葬、宇宙葬、バルーン葬、深海葬など新しいスタイルの葬儀を希望される場合は、それらに特化した専門業者を選ぶ必要があります。

葬儀社を比較する際の7つのポイント

葬儀社を比較する際の7つのポイント

葬儀社によって提供しているサービスや料金などが異なります。後悔しないためにもしっかり比較し、より故人やご遺族の希望に合った葬儀社を選ぶ必要があります。葬儀社を選ぶ際に比較するべき7つのポイントについて解説します。

1.費用プランと明朗会計

葬儀社選びで最も重要と言っても過言ではないのが、費用に関する部分です。まず、一般葬や家族葬、一日葬などどのような葬儀を行うか決めたら、葬儀にかかる基本的なプランの費用と食事やお花、香典返しなどの追加オプションにかかる費用を確認しましょう。基本的なプランの費用に葬儀場の利用料が含まれていないこともあるため、含まれているかの確認もしっかり行ってください。

また、見積もりの際の費用が安価であっても、後から高額な費用が追加で発生するケースもあります。そのため、見積書の内訳が細かく掲載されているか、載っていない項目はないかの確認も必ず行いましょう。大雑把で不明朗な場合は、追加料金でかさ増しされる可能性があるため注意してください。

2.式場の立地とアクセス

式場の立地は、遺族や親族がアクセスしやすい場所を選びましょう。近隣の家族だけが参列する小規模な家族葬であればあまり意識する必要はありませんが、遠方からの参列者がいる場合は、葬儀場や付近に駐車場や宿泊施設があるかの確認をしましょう。

また、車や公共機関でのアクセスはよいか、わかりやすい場所にあるかなども確認しておくと、参列者を案内しやすくなるため道に迷ったり遅刻をしたりなどのトラブルが起きるリスクも軽減できます。

3.設備と雰囲気

希望通りの葬儀を行うために必要な設備があるかの確認を行いましょう。例えば、遺族だけでなく友人や職場関係者など、多くの参列者を招待する場合は大きな式場と多くの座席が必要になります。式場が狭いと立ち見や式場に入れないなどの事態が発生することもあるため、参列者の人数に対応できるだけの広さや座席数があるかしっかり確認しておきましょう。

また、控え中やお通夜の際に不自由なく過ごせるか、控え室や設備の充実度を確認することも重要です。とくにトイレの確認は重要なポイントになります。雰囲気が明るく、しっかり清掃されて清潔感があるトイレならば、その他の設備の質も悪くない場合が多いです。葬儀場は人の死を扱う施設であるため、人によっては雰囲気が合わないこともあるので、内装や外装から受ける雰囲気も確認しておくとよいでしょう。

4.提供サービスの内容

希望通りの葬儀を行うために必要なサービスが提供されているかは必ず確認するべきポイントです。葬儀社によっては返礼品や会食を自身で用意しなければならない場合があります。しかし、葬儀当日まで準備などで忙しい日々を過ごすことも珍しくないため、少しでも負担を減らすのであれば、返礼品や会食などの準備をすべてお任せできる葬儀社を選ぶことをおすすめします。

また、会場の設営についてもお花をたくさん飾りたいなど、希望に合わせて準備してくれるかもきちんと確認しましょう。その他にも以下について確認をしておくと、葬儀社選びに失敗しにくくなります。

  • ご遺体を火葬場までどのように移動するか(霊柩車の種類や乗車人数など)
  • 火葬許可証の発行を代理してもらえるか(代理不可の場合は役所への届け出が必要になる)
  • 無宗教葬や仏教式、家族葬、一日葬など希望に合ったサービスを提供しているか
  • 音楽葬などの特殊な葬儀を行えるか

5.スタッフの対応力

葬儀社によってそれぞれでマニュアルはあるものの、やはり担当となるスタッフの対応力は、葬儀をスムーズに進行するために必要な比較ポイントになります。

  • 丁寧に対応してくれるか(細かな質問に対しても答えてくれるか)
  • 適切な案内ができるか(遺族が準備しなくてはならないことやプランの詳細をしっかり案内してくれるか)
  • 宗教的な知識や経験は身についているか(故人が特定の宗教に入信ている場合は重要)
  • 細かな希望に関しても対応してくれるか(対応できない部分は妥協点や代考案を提案してくれるか)

葬儀社によってスタッフの対応力が大きく異なるため、いざというときのために周辺地域の葬儀社に関する口コミなどを予め確認しておくこともおすすめです。

6.実績や評判

気持ちよくトラブルのない葬儀が行えるかどうかをわかりやすく判断できる材料になるのが、葬儀社の実績や評判です。

  • 長年の実績があるか(新しい葬儀社でも実績のあるスタッフが在籍してるか)
  • 地域から信頼されているか
  • 口コミや評判を確認できるか(ホームページや口コミサイトを確認できない場合はGoogleマップ等でも確認可能)

口コミに関する部分は、可能であれば最新の投稿を確認することをおすすめします。古い口コミはたまたまその時期が悪かった・良かっただけである可能性が考えられるため、信頼度は高くありません。複数の口コミが投稿されている場合は、新しい順で投稿を確認しましょう。

7.アフターサービスの充実度

アフターサービスは葬儀社によって大きく異なる部分です。故人が亡くなってからやらなくてはならないことは葬儀以外にもたくさんあります。とくに役所で行う手続きはとても多く、手続きの中には数日以内に届け出が必要なケースもあります。葬儀社によっては細かくてややこしい手続きに関してサポートしてくれる場合があるため、少しでも負担を減らしたいならばアフターサービスが充実している葬儀社を選ぶことをおすすめします。

また、法要や納骨に関しても、一貫して同じ葬儀社へサポートを依頼したい場合は、対応してもらえるかもしっかり確認しておきましょう。

葬儀社から見積もりを取る際の注意点

葬儀社から見積もりを取る際の注意点

葬儀社から見積もりを取る際に、どのような点に注意するべきか解説します。

式次第や付帯サービスの確認する

見積もりを確認する際は、そのプランでどのように葬儀が行われるか、どのようなサービスを提供してくれるか式次第や付帯サービスの確認を行いましょう。例えば、会食や集合写真を希望しているのに、見積もりで出したプランでは式次第に掲載されていないというケースもあります。

希望通りの葬儀を行うためにも、見積もり金額だけでなく、どのような葬儀が行われるかを確認しておくことも大切です。

見積もりは複数社から取る

同じ内容で同じ規模のプランでも葬儀社によって費用が大きく異なります。例えば全く同じ棺桶でも、仕入れ値に対して10倍の価格を提示する葬儀社もあれば、輸送費等を含めた数倍程度で提供している葬儀社もあります。全く同じ棺桶でも価格が大きく違う理由は、葬儀に関する費用は葬儀社が自由に設定できるからです。

葬儀以外でも多くの資金が必要になる場面がありますので、できれば見積もりは複数の葬儀社に依頼して、よく比較することをおすすめします。

見積書の内容を丁寧に確認する

見積書の内容は総額だけでなく、どこにどれくらいの費用がかかっているのか丁寧に確認しましょう。もしもセット一式の合計金額しか掲載されていない場合は、合計金額とともに個別料金の詳細を出してもらうことをおすすめします。その際には、単価をきちんと明記してもらい、納得できる内容か丁寧に確認してください。

まとめ

どこも同じように見える葬儀社ですが、実際はサービス内容も費用も大きく異なります。故人や遺族の希望通りの葬儀を行うためには、7つのポイントを重点的に比較し、より希望に近い葬儀を提供してくれる葬儀社を選びましょう。

特に見積書の内容は重要な比較ポイントになります。細かく丁寧に内容を確認し、トラブルが起きたり、損をしたりすることの無いように葬儀社を選びましょう。

著者:葬儀のデスク編集部
葬儀のデスク編集部
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