「祖母の軌跡を知りたい」がきっかけ。「人生BOOK」が最高の贈り物に|株式会社カノエ(勅使河原航)

投稿:2022-01-19
「祖母の軌跡を知りたい」がきっかけ。「人生BOOK」が最高の贈り物に|株式会社カノエ(勅使河原航)

今はデータで管理する人も多い「写真」ですが、家には昔のアルバムが大量に眠っている、なんて方は多いのではないでしょうか。

家族や大切な人との思い出がつまった写真、整理するのも大変ですよね。

今回インタビューしたのは、「人生BOOK」事業を立ち上げた「勅使河原航(てしがはらわたる)」さん。「人生BOOK」は「自分史」のひとつで、その人の人生の軌跡を、思い出の写真やメッセージとともに「一冊の本」にするサービスです。

「人生BOOK」事業を始めようと思ったきっかけや大切にしている想いなどを伺いました!

思い出を一冊の本にする「人生BOOK」

株式会社カノエが運営する「人生BOOK」事業は、自分史製作サービスです。その人の人生を振り返り、一冊の本として残すことができます。

幼少期、学生時代、結婚、仕事、子育てなど、人生の歩みを思い出の写真にエピソードをそえて一冊の本にまとめます。

「人生BOOK」の特徴は、1冊に60枚以上の写真を載せられること。よくある自分史サービスは「インタビュー記事」メインの構成が多いですが、エピソードとともに写真を多く盛り込むことで当時の情景が浮かびやすくなっています。

家族や友人と「何度も見たくなる自分史」というコンセプトです。

思い出を一冊の本にする「人生BOOK」

写真整理のプロが複数回訪問し時間をかけて作り上げる人生BOOK

製作時間は約2ヶ月。写真整理のプロが自宅まで訪問し、一緒に写真を整理しながら作り上げていきます。

プランは、多彩なデザインプレートの中から好きなデザインを選んで作成する「セミオーダープラン」と、オリジナルデザインで作成する「フルオーダープラン」の2つ。

14ページが基本の枚数となっており、希望すれば追加することも可能です。全国どこでも承っています。

株式会社カノエの勅使河原さんにインタビュー

株式会社カノエの勅使河原さんにインタビュー

【編】
まずは、簡単な自己紹介をお願いいたします。

勅使河原航(てしがはらわたる)と申します。もともと、個人事業主として「人生BOOK」をスタートしましたが、現在は東京で起業している兄の株式会社カノエの一事業として、兄弟でサービスの全国展開を目指して事業を進めています。

【編】
ありがとうございます。
「人生BOOK」事業を開始しようとおもったきっかけを教えてもらえますか?

祖母の自分史を作成したことがきっかけです。癌で余命わずかと知らされた時、最後に祖母のためになにかできないかと考えました。どうしたら祖母は喜んでくれるだろうと考えるうちに、祖母のことを知っているようで知らない自分に気づいたんです。

「祖母の人生をもっと知りたい」

その気持ちから祖母の自分史を製作することに決めました。

当時祖母は入院をしていたので、祖母の家にある写真を数百枚スキャンして病室で一緒に見ました。祖母の体調はあまり良くなかったのですが、写真を見ながらたくさんの思い出話をしてくれて・・・。この時間は本当に特別で、今でも心に残っています。祖母のことをより深く知ることができました。

人生BOOKの原点、祖母の自分史

人生BOOKの原点、祖母の自分史

【編】
お祖母様も勅使河原さんと思い出を共有できたことが嬉しかったのでしょうね。

一時間ほど話が尽きませんでしたね。祖母の昔の写真なんてあまり目にする機会もなかったですし、特に今の自分よりも幼い子どもの頃の話や、同じ年代の頃の話を聞くのはとても新鮮でした。

こうして完成した祖母の自分史ですが、残念ながら仕事の関係上私自身で渡すことができず、代わりに母に渡してもらいました。祖母の自分史が完成した頃には祖母の目はほとんど見えない状態でしたが、大事そうに人生BOOKを触り、静かに手を合わせ微笑んでくれたそうです。

祖母のお葬式では、祖母の自分史見ながら、祖母とのいろいろな想い出を振り返る親戚の姿がありました。

「こんなこともあったね」
「この写真懐かしいなあ」
「うわー、こんなも写真残ってたんや」

昔の白黒の写真を眺めながら、みんながいろんな想いを語り合い、祖母との思い出話が尽きませんでした。そんな姿を見て、どんな人にも歩んできた大切な物語がある、それをしっかり残すことができる取り組みには意義があるなと感じたんです。

こうして自分史を「人生BOOK」と名付け、サービスを展開することにしました。家族のことを想う時間や家族の繋がりが深まる機会として、人生BOOKをお届けしたいと考えています。

祖母のお葬式

【編】
人生BOOKには書ききれなかったエピソードもたくさん飛び出してきそうです。知らなかった一面など新たな発見もありそうですね。
勅使河原さんはお祖母様へのプレゼントとして人生BOOKを製作されましたが、どんな方に利用して欲しいですか?

祖母は余命短かったので、人生BOOKは最後の贈り物になってしまいましたが、ご家族へ「人生の節目のプレゼント」としてご利用いただきたいと思っています。

たとえば、母の日、父の日、敬老の日、米寿などの長寿のお祝いなどいろんなお祝い事などですね。人生の節目のお祝い事だからこそ、大切な親御様の人生を残す特別な贈り物として、利用していただけると嬉しいです。

この世にたったひとつの特別な贈り物としても利用して欲しいですね。

ご依頼者さまの人生や心に寄り添った自分史作りを目指して

ご依頼者さまの人生や心に寄り添った自分史作りを目指して

【編】
自分の思い出、そして家族の想いがこもった世界でたったひとつの本。貰ったらとても嬉しいでしょうね。
一冊にまとめようと思うと、写真やエピソード選びも難しいかと思います。製作する中で、大切にしていることを教えてもらえますか?

複数回訪問で丁寧に時間をかけて製作していることです。

実際に利用された方々の話を聞くと、
「親孝行がしたい」
「故人との思い出をかたちにしたい」
「闘病中の親に贈りたい」
などご家族を想う気持ちが根底にあるんですよね。

この気持を伝えられるよう、何度もヒアリングを重ね丁寧に製作することを心がけています。単に自分史を作るのではなく、ご依頼者様の人生や心に寄り添った人生BOOKの製作を目指しています。

【編】
丁寧に時間をかけて、デザインや文章が素敵なだけでなく、家族の想いが詰まった自分史を作っていくのですね。

そうですね、時間をかけてでもコミュニケーションを取りながら、ご依頼者様と一緒に作り上げています。人生BOOKを製作する時間は、ご依頼者様にとってもかけがえのない時間になるんですよ。

以前、お母様の100歳祝いの記念に人生BOOKの依頼を承ったんです。お母様は福祉施設で暮らしており、新型コロナウイルスの影響でご依頼者様はお母様と1年以上面会できない状況でした。

ご依頼者様は、面会はできなくとも人生BOOKをお母様が福祉施設の方と一緒に見ることで、お母様の記憶スイッチが入り笑顔が見られるかも・・・と、人生BOOKの完成を楽しみにしてくださっていました。

人生BOOKが完成し、誕生日当日。偶然が重なり、お母様に直接会って人生BOOKを贈ることができたそうです。

自分や家族、孫、ひ孫などの写真が載っている人生BOOKを見て、表情の乏しかったお母様が思い出を語り笑顔をみせてくれたと、大変喜んでいただけました。

そしてこんな言葉をいただいたんです。

「母のためにと思っていたけれど、作成に向けての時間こそが私への素晴らしいプレゼントになりました。」

写真選びを通じて、お母様との思い出話や人となりを話すことで今まで忘れていたことや大切にしていたことに改めて気づかれたそうです。

これからも贈られる側だけでなく、贈る側のご依頼者にとっても、かけがえのない時間をお届けできるように取り組んで行こうと誓った瞬間でしたね。

人生BOOKをきっかけに家族の絆をもっと深めて欲しい

人生BOOKをきっかけに家族の絆をもっと深めて欲しい

【編】
人生BOOKだけでも十分思い出の品になるのに、できるまでの時間も思い出深いかけがえのない時間になるのはとても素敵だと思います。贈った方も贈られた方も、人生BOOKを読む家族みんなが幸せになるサービスだと感じました。

この仕事をやっていて「よかった」と思う瞬間を教えてもらえますか?

ヒアリング後に写真をお預かりして構成を製作するのですが、製作後に見直しをしていると、幼少期から今までの人生がダイジェストに綴られており、その時、その時のエピソードやメッセージに、いつも感極まっています。

私としては良いものができたと思っても、お客様の希望に応えられているかは、完成した人生BOOKをお渡しした時の表情を見るまで安心できません。製作の段階で構成確認はしてもらっていますが、完成した人生BOOKをお届けして目の前でご覧になっている姿を拝見し、家族で思い出を語り合う姿や感謝のお礼を言われた時が一番嬉しい瞬間です。

一枚一枚の写真をつなぎ合わせてストーリー仕立てで作る人生BOOKは、時間がかかりますが時間をかけて製作して本当によかったとつくづく思います。

【編】
私も両親や祖母の人生BOOKを作ってみたくなりました。両親はちょっと照れるかも知れませんが・・・(笑)

私は「喜寿」など長寿祝いのタイミングで両親に人生BOOKをプレゼントしたいと考えています。

両親の人生をもっと深く知りたいという思いもありますし、サプライズで兄妹からのメッセージなども掲載して、想いをしっかりかたちとして贈りたいです。

人生を振り返るといいことばかりじゃなくて、しんどいことや大変なことも色々ありますよね。ただ、それも含めて今を家族で迎えられていることを家族で実感し、新しい思い出をこれからも作っていけたらと思っています。

【編】
サプライズのメッセージ、すごく喜んでいただけそうですね!感謝の気持ちや両親への愛情、思っていても普段口にするのは照れくさいですしなかなかそんな機会もないと思います。家族に自分の素直な気持ちを伝える贈り物としても役立ちそうです。

では、最後に読者にメッセージをお願いいたします。

「いつもと違うお祝いをしたい」
「心に残る贈り物をしたい」

人生BOOKは、そんな方に最適なサービスです。ホームページには、訪問を担当する写真整理のプロをご紹介していますのでぜひご覧ください。

サービス内容等、ご関心がありましたらまずはお気軽にご相談いただければと思います。

葬儀のデスクより

製作する時間も特別なものになる「人生BOOK」。贈られる側も贈る側も、家族みんなが幸せになるサービスだと感じました。

終活の一環として写真を整理する人も多いかと思います。大量のアルバムを整理し、世界にたったひとつの「人生BOOK」を作っても良いかも知れませんね。

勅使河原さん、お話をを聞かせてくださりありがとうございました!

人生BOOK〜株式会社カノエ

人生BOOK〜株式会社カノエ
著者:葬儀のデスク編集部
葬儀のデスク編集部
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