かつて、お葬式で使われる祭壇と言えば白木に繊細な装飾が施された「白木祭壇」でした。
しかし近年は白木祭壇ではなく「花祭壇」が人気を集めています。
葬儀社からレンタルする白木祭壇とは違い、花祭壇は故人だけのために作られるもの。好きだった花や、故人をイメージしたオリジナルのデザインにできます。
また、近年お葬式のかたちが多様化しており、宗教色を抜いたお葬式も増えてきました。白木祭壇は仏式の葬儀で使うものですが、花祭壇は宗教に関わらず使うことができます。こうした背景から、花祭壇を選ぶ人が増えているのです。
今回インタビューをしたのは、東京都と埼玉県で葬儀の施行を行っている株式会社むさしののスタッフ「滝澤 一雅さん」です。
株式会社むさしのは自社生花部を保有しており、花の仕入れから製作、飾り付けまでを全て自社で行っています。
滝澤さんに企業理念や花祭壇へのこだわり、仕事のやりがいなどをインタビューしました!
もくじ
東京都西東京市と埼玉県で葬儀の施行を行う株式会社むさしの
株式会社むさしのは、東京都と埼玉県で葬儀の施行を請け負っている会社です。東京都西東京市に本社があります。
東京都と埼玉県、広いエリアで営業をしていますが、本社のほか十数箇所に事務所を構えているので、その地域の事情にも詳しいスタッフが対応してくれます。
自社ホールを保有しておらずホールの維持費などがかからないため、葬儀費用も安価です。
利用できる斎場は、東京都・埼玉県の公営斎場か民営の貸斎場。火葬場が併設されている斎場がよく選ばれています。
また、「浄心寺さくらホール(文京区)」や「グリーンホール環七野方(中野区)」「モアサポートむさし野(西東京市)」「はごろもホール(立川市)」「無門庭園(立川市)」など安置施設が併設されている式場も人気です。
自社生花部オリジナル、こだわりの花祭壇
株式会社むさしのは自社に「生花部」をもっており、仕入れから製作、設営までを全て自社スタッフで行っています。
自社で一貫して行うことで、より故人さまやご遺族の意向に沿った花祭壇を作ることができます。
予算や希望に応じて自由に選べるセットプラン
基本である「一日葬プラン」「家族葬プラン」「火葬式プラン」の3つプランがあります。
しかし、お客様の要望に総じて棺や祭壇などを自由に変更することが可能です。予算や希望に柔軟に応じて対応してくるので、相談してみると良いでしょう。
さらに、「位牌・仏壇」や「ご納骨」「遺品整理」などもアフターフォローも充実しています。
株式会社むさしの葬祭スタッフの滝澤さんにインタビュー
【編】
まず、簡単に自己紹介をお願いいたします。
株式会社むさしのに勤めている滝澤一雅と申します。もともと、葬祭関連の会社で働いていたのですが、2年前に葬儀社に転職をしました。実際に見ていたイメージも、中に入ると違う部分が多く勉強の日々です。
【編】
ありがとうございます!
葬祭関連の会社から葬儀社へ転職したとのことですが、転職のきっかけを教えてもらえますか?
葬祭関係の仕事をしていた頃から、葬儀社で働いてみたいと思っていたんです。そんな時に弊社代表と出会い、株式会社むさしのへ転職することを決めました。
異業種から参入し、未経験から葬儀に真摯に取り組み「わかりやすいお葬式」を目指す姿勢に心を打たれたんです。
周りが見える・努力ができる・気遣いができる、「賢い人」になるために
【編】
代表の方はもともと異業種からの参入だったのですね!
はい、そうです。異業種から参入したからこそ、古い慣習等にとらわれることなく真っ直ぐな視点で葬儀に向き合っているのだなと感じましたね。
弊社は「人を育てること」に重きをおいています。葬儀という形のないサービスを提供する上で大切なのは「人」。「賢い人創り」と称し「周りが見える人」「努力ができる人」「気遣いができる人」をテーマに、スタッフ一人ひとりが常に心のこもった「お葬式」をお手伝いできるように日々意見交換や報告会を行っております。
【編】
「賢い人創り」ですか・・・。葬儀社で働く方々のお話を聞いていますが、皆さん「人が大事」と言われますね。話を聞くたびに、葬儀の仕事は究極の接客サービスなんだなと感じます。
では、「人」以外でここは知って欲しいというポイントはありますか?
「お花」にはこだわりがあります!自社に生花部を保有しており、自社スタッフで仕入れから飾り付けまで行い、お客様の要望に応えた「花祭壇」を無理のない価格で提供しています。
自社スタッフ間で、お客様の印象やご希望を共有しながらお作りする装飾には自信がありますね。小さな祭壇であっても、新鮮なお花で飾りお別れしていただきたい。その気持ちをお客様にお伝えしたいと日々仕事に向き合っております。
また、デザインからお客様と一緒に考える「オリジナル花祭壇」も好評です。
故人さまへの気持ちをあらわす「オリジナル花祭壇」
【編】
デザインを一緒に考える!とても素敵ですね。
はい。お客様にもとても喜ばれていますね。好きだった花を取り入れたり、故人さまをイメージしたモチーフにしたり・・・。
「この花が好きだったよね」
「こっちの方がおばあちゃんに似合うよ」
こうした何気ない会話は、ご遺族の皆さまのグリーフワークにもつながると思っています。
【編】
故人さまの好きだった花や色を思い出すことで、懐かしい話で盛り上がることもありそうですね。貴重な体験だと思います。
東京都と埼玉県を中心に葬儀の施行をしているとのことですが、地域特有の葬儀風習や葬儀の特徴などはありますか?
特有の風習とは違うのですが、首都圏では少人数での葬儀が増えています。式自体をせずに、火葬のみで弔う「直葬」を選ぶ方も多くなりました。コロナ渦の影響で更に増えた印象です。
そんな中でも「故人を送る」ことの大切さや、残された方が後悔のない葬送を提供したいと思っております。
以前私が担当した方で、最初はご家族でひっそりとお別れしたいという方がいらっしゃいました。しかし、故人さまの友人が多かったこともあり、最終的には周りの方のご希望を受け入れ明るい雰囲気の自由葬をされたんです。当日はご友人の歌や演奏、お手紙の朗読など終始なごやかで明るい希望通りの葬儀になって・・・。お客様にも大変ご満足いただきました。今でも印象に残っています。
コロナ禍で大変な時期ですが、お別れの場はなくして欲しくないです。もちろんいろんな事情がありますから、式をしないことが悪いわけではありません。
ただ私は、お葬式は「送る方の気持ちをあらわす儀式」だと思っています。お葬式を終えた後の満足度が高い方は、地域などのしきたりではなく、家族の想いが色濃く葬儀に反映されていた印象が強いです。形式に沿っていなくとも、思いを表す場所は作ってほしいなと思います。
【編】
お葬式のかたちも多様化していますもんね。選択肢が増えたからこそ、故人さま、そしてご遺族の皆さまらしいお葬式を考えることが大切ですね。
もし、滝澤さまが「自分の葬儀」を行うとしたら、どのような葬儀をしたいですか?
趣味の合う仲間に囲まれて、賑やかに送って欲しいと思います。できれば趣味の「里神楽」の衣装など飾ってもらい、生前の舞台の映像などみんなで観てくれたら嬉しいですね。思い出話をいっぱいして欲しいです。
一つとして同じ葬儀はない~西東京市むさしのが考えるお葬式
【編】
気の置けない仲間に囲まれた、温かみのあるお葬式になりそうですね!
この仕事をやっていて「よかった」と思う瞬間や「やりがい」を教えてください。
最初にお会いした時に憔悴した印象だったお客様を、葬儀の後ホッとした表情で送り出せた時が一番「この仕事をしていてよかった」と思います。
大切な人を亡くした時の悲しみは計り知れません。さらに「喪主」という慣れないことをしなければいけない・・・。悲しみや不安でいっぱいの時期から抜け出すためのお手伝いが少しはできたのかなと安心します。
また、葬儀は一つとして同じものはないんです。毎回緊張感があるのも「やりがい」につながっていますね。
【編】
無事に弔うことができて、気持ちにも一区切りついたのでしょうね。やっぱりお葬式は「死」を受け入れるという側面でも、とても大切な儀式なんだと思います。
では最後に、滝澤さまが思う「葬儀社選びのポイント」を教えてもらえますか?
「人」に尽きますね。しっかり話を聞いてくれるか、希望を汲んでプランをねってくれるか・・・。担当者次第でお葬式の満足度は大きく変わると思います。
最初のお電話の対応から病院などへのお迎え時の印象、お打合せでの対応でしっかりと判断してください。
ネットで簡単に情報が手に入る時代ですが、やっぱり会ってみないとわからないこともあります。不安がある方は事前相談に行くことをおすすめします。弊社も無料の事前相談をいつでも承っていますよ。
葬儀のデスクより
お葬式の小規模化が加速している現代。どんなかたちでも、故人さまへ気持ちを伝えることのできる「お別れの場」を作ることが大切なのだと感じました。
少人数で行うお葬式でも、大好きだった「お花」をいっぱい飾ってあげることで故人さまへの想いも表現できそうですね。
滝澤さん、お話を聞かせてくださりありがとうございました!