お墓といえばお寺の区画内に立派な墓石が建っているイメージがありますが、近年はお墓のカタチも多様化してきました。特に都市部ではお墓不足や承継者不在等の問題から、永代供養ができる「納骨堂」が人気を集めています。
需要の高まりから、寺院が運営するものや、財団法人や社団法人、宗教法人が運営する納骨堂などさまざまな納骨堂が建設されました。
その中でも人気を集めている納骨堂が、気軽にアクセスできる「駅近」の納骨堂です。
今回インタビューをしたのは、「本駒込陵苑」で働く「星野美佐(ほしのみさ)」さん。開苑当初から本駒込陵苑に勤務されています。
本駒込陵苑は、東京メトロ南北線「本駒込駅」から徒歩3分の場所にある自動搬送式の納骨堂です。納骨堂だけでなく「葬儀・法要・会食」ができる客殿・法要室を備えています。
星野さんに本駒込陵苑の特徴や働く上での想いを伺いました。
もくじ
葬儀・法要・会食まで行える自動搬送式の納骨堂「本駒込陵苑(ほんこまごめりょうえん)」
本駒込陵苑(ほんこまごめりょうえん)は、永代供養が行える自動搬送式の納骨堂(室内墓)です。施設内に、「葬儀・法要・会食」ができる法要室・客殿を備えています。
法要の後に移動することなく施設内で会食できるので、ご高齢の方や小さいお子様がいる場合、天候が悪いときなども便利です。
各階に多目的トイレがあり、おむつ交換台・授乳室も備えられています。貸し出し用の車椅子もあるので、どなたでも安心してお参りできる環境です。
東京メトロ南北線「本駒込駅」から徒歩3分とアクセスの良い場所にありながら、敷地は広く納骨堂の延べ床面積は約900坪。ゆったりとした造りで随所にソファーが置かれており、休憩など自由に使えます。
2階と3階の参拝室はそれぞれ14室ずつ、参拝室の壁にはモザイクタイルが施され、参拝室は全て異なるこだわりのデザインです。参拝室には毎日生花が供えられており、手ぶらでお参りできます。
●営業時間
10時から18時まで(土日祝日も営業)
400年余の歴史ある浄土宗十方寺が管理する納骨堂
管理しているのは、江戸時代より続く十方寺です。入苑された方々のお墓は十方寺が永代にわたり手厚く供養してくれるので、安心ですね。
また、十方寺では「葬儀・法要」や「戒名」についても相談を承っています。
●名称:浄土山 正覚院 十方寺
●所在地: 東京都文京区向丘2-29-1
●宗旨宗派:浄土宗
「花鳥風月」と「飛龍祥雲」の選べる2タイプ
納骨堂のタイプは2種類、80万円の「花鳥風月」と99万円の「飛龍祥雲」です。価格には永代使用料、戒名授与、遺骨収蔵厨子、銘板・彫刻、永代供養料が含まれています。
ご遺骨を納める厨子には、7寸の骨壷であれば2つまで収蔵可能。骨袋等を使用すれば最大8つまで収蔵できるサイズです。
宗旨宗派は不問でだれでも利用できます。
本駒込陵苑スタッフの星野さんにインタビュー
【編】
はじめに、簡単な自己紹介をお願いいたします。
星野美佐(ほしのみさ)と申します。東京都出身で、現在は埼玉県朝霞市在住です。開苑当初から、本駒込陵苑に勤務しています。ホテルのようにきれいな職場環境が気に入っています。
【編】
ありがとうございます!
早速ですが、本駒込陵苑の一番の魅力を教えていただけますか?
地下鉄の駅から徒歩3〜4分でご来苑いただけることです。バスやタクシーなども利用しやすく、東京以外の県からもお参りに来やすい立地となっています。
遠く離れた場所にあったり、交通アクセスが悪かったり、なかなかお墓に行くことができない人もいると思います。ただ、私はお墓はご遺骨を納める場というだけではなく、ご先祖を偲ぶ場であり、ご親族をつなげる役割があると考えているんです。
だから、駅からも近く、都心以外の県からもアクセスしやすい場所にあるというのは大きな魅力だと思います。
やっぱり定期的に家族や親族でお参りをする時間は持っていただきたいです。
【編】
お墓にはご親族をつなげる役割がある・・・。やっぱり定期的に先祖を偲ぶ時間を作り、共有することが大切なんですね。
どういった方に本駒込陵苑をおすすめしたいですか?
都心以外からもアクセスしやすいという点では、多くの方におすすめしたいですね。
あえて言うなら、生前に自分のお墓を用意しておきたいという方、改葬でお墓じまいのお手続きに時間がかかりそうな方には特にメリットが大きいと思います。
お墓をご購入いただいて、納骨をされると「年間護持会費」をお支払いいただく必要があるのですが、本駒込陵苑では、「納骨」をするまでは支払う必要がないためです。
「終活」という言葉を耳にすることも増えてきましたが、実際に事前に「お葬式」や「お墓」のことを考える人も増えてきました。本駒込陵苑は、事前に準備をしても余計なコストがかからないのでおすすめです。
また、十方寺の所有地内に納骨堂が建てられたため、護持会費も他社に比べ抑えられており、費用面での負担も少ないと思います。
十方寺の境内地にはペットの供養墓もあり、納骨堂のご契約者の方はペットの遺骨も納骨することができるのもポイントですね。
私たちにとっては聞きなれたこともお客様は「初めて」かもしれない
【編】
そうですよね。
実際に納骨するまで「年間護持会費」がからないなら、安心して事前に準備をすることができますね。自分が気に入ったお墓を事前に選んでというのもいいと思います。
働く上で、星野さんが大切にしている想いを教えてください。
お墓の購入やお葬式などは、頻繁にあることではないです。葬儀業界にお勤めの方などは別として、熟知されている方というのは少ないと思います。
施設やご法要などについて案内させていただく際、できる限り「分かりやすい説明を」と心がけています。私たちにとっては聞きなれた言葉や当たり前のことが、お客様にとっては「初めて知ること」ということも多いんです。お客様の不安や不明点を解消できるよう、ご質問には的確に答え、疑問などを解消していただいた上で安心してご購入いただける事を目指しています。
またお参りに来られた際は、落ち着いてお参りできる場を提供し、お参りされた後は清々しい気分でご帰宅いただける事を願っております。
そのためにも、施設の隅々まで清潔にし、細やかな配慮も忘れないことを意識していますね。
【編】
お墓の購入なんて、一生に一度経験するかしないかくらいですよね。安い買い物でもないし、不安が大きいのは当然のことでしょう。
お星野さんのように、お客様との情報量の差を意識して話してもらえたら安心感があるなと思います。
この仕事をやっていて「よかった」と思う瞬間や「やりがい」はなんですか?
お墓をご購入されたお客様から、「お墓が決まって、ほっとしました。」という言葉をいただいたときですね。ご親族を亡くされた悲しみや不安の中から、少しでも心理的な負担を減らすためのお役に立つことができたのかな、と感じます。
「通いやすい場所にお墓を購入して、お参りしやすくなったので良かった。(改葬のお客様)」
「跡継ぎがいないので、永代供養付きのお墓を購入できて安心した。」
「自分が亡くなったら、葬儀はここで行うことを子供に話している。」
実際に利用したお客様からいただいた嬉しいお言葉です。
また、ご来苑されるお客様は温かい方がとても多くお気遣いの言葉やお菓子の差し入れをいただくこともあります。お客様からの想いを受け取るたびに、私ももっと頑張ろうと思えますね。
お墓のカタチはひとつじゃない、自分たちにあったものを選んで欲しい
【編】
とても良い環境ですね!星野さんの想いが伝わっているからこそ、お客様も気持ちよく優しい気持ちになるのかなと感じました。
今、お墓のあり方も大きく変化していますよね。星野さんが考える「現代のお墓」とはなにか聞かせてもらえますか?
現代は少子高齢化、非婚化、核家族化などにより、お墓の維持が負担と感じる方が多くなっているように思います。お墓が全く必要ないと思う方もいるかと思いますが、私はご親族をつなぐ場としてお墓は必要だと考えています。
ただし、やはりご家庭によってさまざまな事情があるのも確かです。
本駒込陵苑のような室内の納骨堂は、外に石碑を建てるお墓に比べると安価であり、管理の負担が少ないです。現代のニーズに合った形式のお墓であると思います。
「お墓は不要」ではなく自分たちに合ったモノを選択し、どのようなカタチでも「お墓」のように先祖を偲ぶことのできる場を作ってほしいです。
【編】
お墓は不要と切り捨てるのは簡単ですが、やっぱり後々後悔することもありそうですね。時代、そしてそれぞれの事情に合わせて、選択していくのが大切だと感じました。
では最後に、本駒込陵苑近くのおすすめの「ランチ」スポットを教えてください。
さまざまなジャンルの美味しいお店があります。私が好きなのは、魚邦(寿司割烹)、ビアンカ1992(イタリアン)、ロカンタ(トルコ料理)、兆徳(中華料理)、福招門(中華料理)、ゴレト(インド・ネパール料理)など・・・ですね!
ぜひご家族でお参りをされた後に行ってみてください。
葬儀のデスクより
バリアフリー設計の施設内にある室内型納骨堂「本駒込陵苑」。老若男女、天候に関わらず快適に利用できるのはとても魅力的です。
「お墓」のあり方も今後どんどん変化していくことでしょう。「不要」と切り捨てるのではなく、それぞれのご家庭にあったかたちを考えていけると良いですね。
星野さん、お話を聞かせてくださり誠にありがとうございました!