新しさ × 伝統、現代の新しい管理方法。お墓のサブスク「偲墓(しぼ)」|株式会社佛英堂(野呂英旦さん)

新しさ × 伝統、現代の新しい管理方法。お墓のサブスク「偲墓(しぼ)」|株式会社佛英堂(野呂英旦さん)

近年、お寺などに墓石建てる従来のお墓ではなく、樹木葬や永代供養、手元供養を選ぶ人も増えてきました。ニーズに合わせて、自宅に置けるお墓や永代供養付きの室内型納骨堂などさまざまな商品(サービス)が販売されています。

そんな中でも一風変わったサービス、「お墓のサブスク」が徐々に注目を始めています。

音楽や動画など様々なジャンルでサブスクが誕生していますが、「お墓のサブスク」とは一体どんなサービスなのでしょうか。

今回インタビューしたのは、お墓のサブスク「偲墓(しぼ)」を販売している株式会社佛英堂の野呂さんです。お墓のサブスク「偲墓」とはどんなサービスなのか、始めようと思ったきっかけなどを伺いました。

お寺で管理をしてもらうお墓のサブスク「偲墓」

「偲墓」はサブスクリプション形式のお墓です。石碑と骨壷が一体型になっているコンパクトな墓石を購入し、提携しているお寺で供養・管理をしてもらいます。

選択できる墓石は「標準タイプ」と「六角柱タイプ」の2種類。故人の名前や好きだった言葉を彫刻できます。

墓石を購入した後は、骨壷にご遺骨を納めて提携の寺院に置いてもらうだけ。墓石の購入費用に「入仏法要費用」が含まれているので「お布施」等を支払う必要もありません。

その後は「月額3,300円」で好きな期間だけ利用することができます。月額利用料の中に「年忌法要」や「供養費」の費用が含まれているので、これ以上費用がかかることはありません。

「お寺にお墓を購入したいが高額な費用が払えない」
「檀家になることに抵抗がある」

従来のお墓と比較すると、かなり安価のサービスのため、こういった悩みをもつ方におすすめです。

お寺で管理をしてもらう墓のサブスク「偲墓」

やめる時も安心、永代供養付きのサービス

「偲墓」の月額利用料金には「永代供養」の費用も含まれています。サービスをやめる時は、そのお寺の永代供養墓に入れてもらえ、その後も永代にわたって手厚く供養をしてくれます。そのため、自分が望む期間だけお墓を持つことが可能です。

お墓の引っ越しも簡単にできるので、転勤などの際も一番近いお寺で供養することができます。

※現時点で提携しているお寺がない地域もありますのでご注意ください

100年以上の歴史がある株式会社佛英堂

「偲墓」を販売・運営しているのは、創業から100年以上の歴史がある「株式会社佛英堂」です。三重県松阪市に「仏壇・仏具の専門店」を構えており、通販でも仏壇・仏具の販売を行っています。

仏壇・仏具専門店「ぶつえいどう」

100年以上の歴史がある株式会社佛英堂

株式会社佛英堂の専務取締役野呂さんにインタビュー

株式会社佛英堂の専務取締役野呂さんにインタビュー

【編】
まずはじめに、簡単な自己紹介をお願いします。

株式会社佛英堂の専務取締役、野呂英旦と申します。三重県松阪市出身で、大学時代からweb制作のアルバイトで経験を積み、卒業後は東京のweb制作会社へ就職しました。

その後、25歳で佛英堂に入社。インターネットを活用し、仏壇・仏具の販売をはじめ、地域とお寺をつなぐ新サービスを立ち上げ、挑戦し続けています。

【編】
ありがとうございます。
お墓のサブスク、驚きのアイデアですが「偲墓」を開始しようと思ったきっかけを教えてもらえますか?

きっかけはお客様からのご相談でした。

「葬儀会社にお坊さんを紹介してもらい葬儀は滞りなく終えることができたが、その後檀家にならなかったので遺骨を自宅で保管している。これからどうしたら良いのか。」というものでした。

よくよく話を伺うと「跡継ぎもなく金銭的にもお墓を建てるとこはできないが、しっかりと供養はしてあげたい。」ということで悩まれていたようで・・・。旧知の住職や墓石店に相談しアイデアを出し合って偲墓というサービスをつくりました。

【編】
お客様のお声がきかっけだったんですね。従来のお墓の考えからはなかなか生まれない発想だと思います。

そうですね、偲墓のサービス内容は長い時間をかけて考えました。利用者が安価で利用できることは良いのですが、住職も檀家さんがいない寺院を維持することはできません。利用者とお寺双方にメリットがあり、持続可能でなければサービスとして成り立たない思い、かなり細部まで調整を行いました。

【編】
確かに、どんなに利用しやすくなったとしても、お寺が運営できなくなったら元も子もないですもんね。

弊社は「これまでも感謝 これからも感謝」という企業理念で、人々の暮らしに合わせた先祖供養のあり方を真摯に考え、感謝の心を伝える世代を超えた家族づくりに貢献することを使命だと考えています。

今や仏壇・仏具のインターネット販売は珍しいものではありませんが、実は弊社は2003年にインターネットでの仏壇・仏具の販売を始めていたんです。

当時はインターネットショッピングの黎明期で、今ほど気軽にインターネット上でお買い物をされる方も多くありませんでした。

仏具という宗教用具をネットで購入する方がいるのだろうかという不安もありましたし、仏具をネットで販売するなんて・・・というお声をいただいたこともあります。しかし、もっと祈りの文化を身近に感じていただきたいという思いでオープンしました。

今はもう多くの人に受け入れらていますよね。時代とともに求められるサービスは変わってきます。偲墓を始めたのも、今の暮らしにあったお墓とはなにかを考えたからです。

まだまだ勉強することばかりではありますが、少しでも感謝の心をお届けできるよう日々試行錯誤しています。

誰もが悩むことなく穏やかな気持ちで供養ができる環境を目指して

誰もが悩むことなく穏やかな気持ちで供養ができる環境を目指して

【編】
時代が変わっても、供養の大切さは変わりませんもんね。現代のニーズに合わせ、どう取り入れていくかが大切だと感じています。これからもぜひ時代に合ったサービス展開を続けていただきたいです!

「偲墓」を利用されている方はどんな方ですか?

「跡継ぎがいない」
「お墓を持っていない」
「高額なお墓は購入できない」

これからお墓をご用意しなければならないが、旧来の「檀家制度」や「お墓」には高いハードルを感じているというお客様に選ばれています。

散骨や樹木葬、手元供養など従来のお墓以外でも供養の選択肢は増えました。それでもやっぱり、「お墓でお坊さんに手厚く供養してもらいたい」と願う人は多いです。同時に、コストや転勤、さまざまな事情で従来のスタイルを諦めなければいけないケースもあります。そういった方にはぜひご利用いただきたいですね。

これから2040年までは死亡人口は伸び続け、供養方法に悩まれるご遺族の方が増加するだろうと考えています。誰しもが悩むことなく穏やかな気持で供養を続けていただけるサービスを目指したいと考えています。

【編】
どんな供養の形式でも気持ちが大切だとは思いますが、やっぱりお坊さんのいるお寺で供養してあげたいと思ってしまう人も多いのでしょうね。

ちなみに「偲墓」を選ぶうえで注意しなければいけない点などはありますか?

偲墓は個人供養に特化したサービスです。そのため先祖代々の墓を既にお持ちの方が偲墓に乗り換えて、引き続き先祖代々を供養し続けていただくという利用方法には適しておりません。

「今までお墓がなく新しく用意したい」
「墓じまいをしたがせめて両親だけは個別に弔いたい」
「自分のお墓を生きているうちに用意しておきたい」

こういった方に選んでいただきたいと思っています。

生きている方にこそ「お墓」が必要

【編】
確かに、サブスクを先祖代々引き継いでいくのは現実的ではありませんね。

野呂さんが考える「現代に合ったお墓」とはどのようなものか聞かせてもらえますか?

これからはより「個人」の弔いにフォーカスした柔軟性のあるお墓が増えると思います。それに合わせて寺院のあり方もより多様になっていくのではないでしょうか。

お墓は故人のためのものだと理解されている方が多いと思いますが、生きている方にこそ必要なのがお墓なのだと思います。これからの世の中おいてより一層色濃いものとなるでしょう。今を生きる方々の人生をより良いものにするためにも誰しもが気軽にお墓参りができる環境を創りたいと思います。

利用者と寺院のどちらにも寄り添い続け、より良いサービスを展開していきたいです。

【編】
お墓が心の拠り所になったり、故人に思いを伝えるための場所だったり、親族を繋ぐ場所であったり・・・。私たちにとっても必要で大切なものですね。

最後に読者へのメッセージをお願いいたします!

日本の供養は、江戸時代に確立された制度を現在も変わることなく受け継いでいる部分が非常に多く見受けられます。生活環境や宗教観が大きく変化している昨今、自分自身や親族の弔い方について悩む人が増えているのも当然のことなのでしょう。

これは決して信心が浅いとか、故人への敬意が足らないとか、そういったことではありません。その人に合った供養の仕組みが無いことが問題なのです。

そこで私達は生活環境や居住地域が変わっても無理なく供養し続けられるよう、お寺や宗派の枠に捉われない仕組みを採用し、かつ伝統的な供養もしてもらえる新しいスタイルのお墓「偲墓」を創りました。

伝統を永続させていくためには、それ守りながらも時代に合わない部分は変えていかなければなりません。「誰もが平等に故人を弔うことができる世界を実現したい」と思っています。ぜひ選択肢のひとつとして考えていただけると嬉しいです。

葬儀のデスクより

音楽や映画など様々なジャンルでサブスクリプション形式のサービスが誕生しています。

「お墓のサブスク」。なかなかピンとこない人も多かったと思いますが、これからの時代でも「持続可能」なカタチを考え抜いてつくられたものでした。

野呂さん、お話を聞かせてくださり、誠にありがとうございました!

偲墓(しぼ)〜お墓のサブスク〜

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