斎場とは?葬儀場・火葬場との違いや選び方を徹底解説

投稿:2025-03-13
斎場とは?葬儀場・火葬場との違いや選び方を徹底解説

葬儀を執り行う際に欠かせないのが斎場です。斎場とは、葬儀の中心となる施設のことです。

正しく適切な斎場を選ぶことで、後悔しにくい葬儀を執り行えます。

斎場とはどのような施設なのか、葬儀場・火葬場との違いや選び方を解説します。

斎場とは?基本的な意味と役割

斎場とは?基本的な意味と役割

斎場は葬儀の中心となる場所であり、故人との最期のお別れを行う重要な施設です。斎場の読み方や意味、役割について解説します。

斎場の読み方と意味

「斎場」の正しい読み方は「さいじょう」です。

「斎」という漢字は「いつき」とも読み、心身を清めて神に仕えることを意味します。神聖さや厳粛さが込められており、「斎場」には神聖な場所という意味が含まれています。

一般的には、通夜や葬儀式、告別式などの葬儀関連の儀式全般を行う施設を指します。地域によっては「葬儀場」「セレモニーホール」「葬祭会館」などと呼ばれますが、ほぼ同義で使用されることが多いです。

斎場の役割と機能

斎場は故人との最期のお別れを行うための空間を提供する施設です。主な役割と機能をご紹介します。

役割通夜や葬儀式の執行故人を偲び、遺族や参列者が最期のお別れをするための儀式が行われる。
ご遺体の安置ご遺体を安置する専用スペースが設けられている場合がある。
参列者への対応式に参加する参列者が集まり、故人を偲ぶための空間として利用される。
会食場所としての提供精進落としなどの葬儀後の会食ができるスペースがある場合もある。
遺族控室や宿泊施設遠方から来た親族が休憩したり宿泊したりできる設備が整っていることもある。
機能(設備)式場(本堂)葬儀式や告別式などの中心的な儀式を執り行う場所。
控室や待合室遺族や参列者が待機するための部屋であり、プライバシーが確保されています。
音響・照明設備式典に必要な音響設備や照明設備が整ってる。
冷暖房設備式典に必要な音響設備や照明設備が整ってる。
駐車場車で訪れる参列者向けに十分な駐車スペースが設けられている。

なお、斎場は高齢者や体の不自由な方が訪れる機会も多いため、バリアフリーに対応している施設が多いです。

火葬場と斎場の違いとは?

火葬場と斎場の違いとは?

火葬場と斎場はどちらも葬儀に関連する施設ですが、それぞれの目的が異なります。火葬場と斎場の違いについて詳しく解説します。

斎場と火葬場の違いをわかりやすく解説

斎場と火葬場の異なる特徴をご紹介します。

斎場・通夜や告別式など、故人との最後のお別れを行う場所。
・式典用の設備(祭壇、音響設備など)が整っている。
・火葬前のご遺体が安置されることがある。
・参列者が集まり、故人への哀悼を捧げるために利用される。
火葬場・ご遺体を火葬する専用施設。
・ご遺体の火葬や収骨を行うための設備が整っている。
・式典は行われず、火葬のみが執り行われる。
・火葬後に骨壷へ遺骨を納める作業が行われる。

最近では火葬場と斎場が併設された施設も増えており、一カ所で通夜から火葬まで完結できるケースもあります。併設された施設は移動負担が少なく便利ですが、予約が取りづらいことも多いです。

式場と斎場の違い

「式場」と「斎場」は混同されることがありますが、それぞれに異なる役割があります。それぞれの違いをご紹介します。

式場・葬儀式や告別式など特定の儀式のみを行う場所。
・祭壇設置や音響設備など、儀式に特化した機能がある。
・規模によって小型から大型まで幅広く存在する。
斎場・式場だけでなく控室や待合室など複数の施設・機能を含む総合的な施設。
・通夜から告別式まで一貫して利用できる場合がある。
・火葬施設が併設されている場合もある。

簡単にまとめると、式場は葬儀を実際に行う会場であり、斎場は式場を含めた葬儀に関連する施設ということです。

斎場の種類と特徴

斎場の種類と特徴

斎場にはどのような種類があるのか、それぞれの特徴とともに解説します。

公営斎場と民営斎場の違い

斎場は大きく分けて、公営斎場と民営斎場の2種類あります。それぞれに異なる特徴があります。

公営斎場・自治体によって運営されている。
・民営よりも負担する費用が少ない。
・地域住民であれば利用しやすい価格設定になっている。
・設備面では民営と比べて簡素な場合がある。
・利用希望者が多いため予約が取りづらい場合も多い。
民営斎場・民間企業によって運営されており、多様なサービスが提供されている。
・公営より費用が高額になる傾向。
・設備面では最新技術を取り入れているケースが多い。
・希望日時に合わせて、柔軟な日程調整が可能。

公営と民営どちらにもメリット・デメリットがあるため、予算や希望するサービス内容によって選択することをおすすめします。

斎場でできること

斎場でできることをまとめてご紹介します。

通夜故人との最後のお別れとして一晩過ごす儀式。
告別式故人への哀悼を捧げる主要な儀式。通夜の翌日、火葬の前に行われる。
精進落とし葬儀後に参列者との会食会場として利用が可能。一部では宴席専用スペースが提供されている場合も。
法要葬儀だけでなく、四十九日法要や一周忌法要など、故人の供養目的で利用が可能。

斎場の選び方と注意点

斎場の選び方と注意点

斎場選びのポイントは、故人だけでなく遺族や参列者について考慮することが大切です。斎場の選び方と、選ぶ際の注意点をまとめて解説します。

交通アクセスが便利か

斎場を選ぶ際には、交通アクセスの利便性を重視しましょう。

参列者の多くが公共交通機関を利用する場合や遠方から訪れる場合、アクセスの良さが葬儀への参加しやすさに直結します。

  • 公共交通機関からの距離
  • 駐車場の有無と広さ
  • 送迎サービスの有無(駅やバス停から遠い場合は要確認)

近年ではマップアプリなどで、周辺情報を確認できますが、インターネットをあまり使わない人が参列される場合は、目立つランドマークや案内標識の有無も確認しましょう。

希望の葬儀プランや参列者の人数に対応しているか

希望する葬儀プランや参列者数に対応できるかどうかは必ず確認してください。

例えば、スタンダードなプランでは10名までしか収容できない会場しか利用できないケースや、仏教式のみ対応可能など、さまざまな制限が設けられているケースも多いです。

また、都会の斎場だと会場の規模が小さく大人数の参列ができないケースも珍しくありません。

希望の葬儀プランや、参列者の人数があらかじめ決まっている場合は、必ず対応できる斎場かどうかを確認してください。

わからないことは、必ず担当の葬儀社スタッフに質問しましょう。

付き添いのご遺族が過ごす部屋や親族控室

遺族が過ごす控室は通夜から告別式までの長時間を過ごす場所です。そのため、快適に過ごせる場所であるかどうかを確認しましょう。

足腰の弱い方が利用する場合は控室にソファがある斎場を選ぶ、大人数が座ってくつろげるだけのスペースがあるなど、状況に合った斎場を選びましょう。

また、遠方から親族が参列する場合は、宿泊設備がある斎場を選ぶと移動する手間がなく便利です。

親族控室は、悲しい時間を少しでも穏やかに過ごすために必要な場所です。式場ほど重要度は高くありませんが、できるだけ快適に過ごせそうな斎場を選ぶことをおすすめします。

バリアフリー対応

高齢者や体に障害のある方が参列される場合は、バリアフリーに対応した斎場を選びましょう。

施設内外に段差がないか、スロープが設置されているか、エレベーターで移動できるかなどは必ず確認しておくことがおすすめです。

また、車椅子対応トイレの有無もチェックしておきましょう。

喪主としての準備と心構え

喪主は葬儀全体を取り仕切る中心的な役割を担います。葬儀を執り行う際には、喪主としての事前準備と心構えが必要不可欠です。

喪主の役割と心得

葬儀における喪主の役割をご紹介します。

葬儀全体の進行管理葬儀社との打ち合わせから当日の進行まで責任を持って管理する。
参列者への挨拶と対応弔問客への感謝挨拶や香典返しの手配など細かな対応が求められる。
弔辞の朗読故人への思い出や感謝を伝える弔辞を読み上げる。
各種手続きの代表者死亡届提出や火葬許可証取得など行政手続きも喪主として行う場合がある。

葬儀の主役は故人ですが、中心となる人物は喪主です。

大切な人とのお別れは、非常に悲しい感情でいっぱいになってしまうかと思います。しかし、喪主が感情的になってしまうと、葬儀社との間に認識の違いが生じたり、スムーズに葬儀を進行できなくなったりする可能性も出てしまいます。

そのため喪主は、悲しい感情で涙が溢れることはあっても、冷静さと思いやりを持ちつつ、故人への敬意と参列者への感謝を忘れない姿勢で臨むことが大切です。

喪主の服装マナー

喪主の服装は、厳粛さと礼儀正しさを示すものであるため、きちんとマナーに則った服装を準備しましょう。

男女別の喪主の服装マナーを簡単にご紹介します。

男性

女性

・黒色スーツまたはモーニングコート
・白色ワイシャツ
・黒色ネクタイ
・黒色靴下と革靴

・黒色ワンピースまたはスーツ
・ブラウス着用の場合は黒色で統一
・黒色ストッキング
・控えめな黒色パンプス
・アクセサリーは真珠一連ネックレス程度

男女ともに、派手な装飾品やカジュアルすぎる服装は避けましょう。

まとめ

斎場は、故人との最後のお別れを行うための重要な場所であり、葬儀を滞りなく進めるために欠かせない施設です。

斎場には公営と民営という種類があり、それぞれの特徴やメリット・デメリットがあります。それらをしっかり理解した上で、自分たちの希望に合った施設を選びましょう。

著者:葬儀のデスク編集部
葬儀のデスク編集部
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