弔電、お悔やみ電報の文例を友人やビジネスなど関係性別に解説

投稿:2020-11-30
弔電、お悔やみ電報の文例を友人やビジネスなど関係性別に解説

お悔やみの気持ちを伝えるための弔電(ちょうでん)。

故人との別れは突然訪れるものなので、いざという時どのような言葉を送ればよいのか迷うという方は多いのではないでしょうか。

弔電には様々なマナーがあります。

ご遺族の皆様に不快な思いをさせず、みなさんのお悔やみの気持ちが伝わる弔電を送ることができるよう、実際の文例を関係性別に解説します。

弔電の文例を関係性別に解説

弔電の文例を関係性別に解説

一般的に弔電は「喪主」に送ります。弔電を送る際は、喪主と故人との関係性を考慮して文章を考えましょう。

弔電の文例を関係性別に解説します。

一般的な弔電の文例

一般的な弔電の文例は下記の通りです。

  • ご逝去の報に接し、心から哀悼の意を捧げます。
  • 突然の悲報に接し、大変驚いております。弔問かなわぬ非礼をお詫びし、謹んで哀悼の意を表します。
  • ご急逝を知り、驚愕いたしております。ご遺族様のお悲しみはいかばかりかとお察しいたします。遥かな地より謹んでお悔やみ申し上げますとともに、故人のご冥福をお祈りいたします。

友人・知人への弔電文例

友人・知人に送る弔電は下記の通りです。

  • 思わぬ悲報に接し、言葉を失っております。ご家族の皆様のご心痛いかばかりかとお察しいたします。故人の安らかなるご永眠を心よりお祈りいたします。
  • ○○様のご逝去の報に接し、呆然としております。ご家族の皆様のお悲しみは計り知れないものとお察し申し上げますとともに、心から哀悼の意を表します。
  • 友との別れに際し、悲しい気持ちでいっぱいです。○○様の笑顔は私に元気をくれました。たくさんの思い出をありがとう。穏やかな旅立ちでありますように。

 故人と深い親交であれば思い出話を交えてもいいのですが、プライベートな話はご遺族が知らないという場合もあるので、慎重に考える必要があります。

ご尊父様(お父様)への弔電文例

故人が喪主の実父の場合はご尊父様(お父様)という敬称になります。文例は下記の通りです。

  • お尊父様のご逝去を悼み、心よりお悔やみ申し上げます。
  • ご尊父様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心からご冥福をお祈りいたします。
  • ご尊父様の突然の悲報に接し、驚きを禁じ得ません。残されたご家族の皆様はさぞやご心痛のことと拝察いたします。すぐにでもお慰めに飛んでまいりたい気持ちですが、遥かな地よりご冥福をお祈りいたします。

ご母堂様(お母様)への弔電文例

喪主の実母が亡くなった場合の敬称は、ご母堂様(お母様)となります。

  •  ご母堂様のご訃報に接し、お悲しみをお察し申し上げますとともに、衷心より哀悼の意を表します。
  • ご母堂様のご訃報に接し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。在りし日のお姿を偲びつつ、ご冥福をお祈りいたします。
  • ご母堂様のご急逝の報に接し、大変驚いております。残されたご遺族の皆様のご傷心を思うと、涙がこぼれます。心から哀悼の意を表します。

ご子息様(息子様)への弔電文例

喪主の息子が故人の場合は、ご子息様(息子様)と書きましょう。

  • ご子息様のご訃報に接し、心から哀悼の意を捧げます。
  • ご子息様の突然のお旅立ち、ご家族の皆様のお悲しみいかばかりかと、拝察申し上げます。心より哀悼の意を表しますとともに、謹んでご冥福をお祈りいたします.。
  • ご子息様の突然のご逝去の報に接し、驚愕しております。ご遺族の方のお悲しみはいかばかりかとお察し申し上げます。心よりご冥福をお祈りいたします。

ご令嬢様(娘様)への弔電文例

故人が喪主の娘の場合の敬称は、ご令嬢様(娘様)です。

  • ご令嬢様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げますとともに、衷心より哀悼の意を表します。
  • ご令嬢様の突然のご逝去の報に接し、ご遺族様のお嘆きいかばかりかと、拝察申し上げます。在りし日のお姿を偲び、心より哀悼の意を捧げます。
  • ご令嬢様の突然の悲報に接し、誠に痛恨の極みです。ご遺族皆様のご心痛いかばかりかとお察し申し上げます。心よりご冥福をお祈りいたします。

お孫様への弔電文例

喪主の孫が亡くなった場合の弔電は下記の通りです。

  • お孫様のご急逝の報に接し、お悲しみをお察し申し上げますとともに、心より哀悼の意を捧げます。
  • お孫様の突然のお旅立ち、ご家族皆様のお悲しみいかばかりかと拝察申し上げます。お力落としをお慰めするすべもなく、ただ故人のご冥福をお祈り申し上げるばかりです。
  • お孫様の突然の悲報に接し、誠に痛恨の極みです。ご遺族皆様のご心痛いかばかりかとお察し申し上げます。謹んでお悔やみ申し上げますとともに、心よりご冥福をお祈りいたします。

企業(ビジネス)での弔電文例

会社から弔電を送る機会もあるでしょう。ビジネス関係での弔電は、簡潔にまとめ、故人と個人的な付き合いがあっても、会社として送る弔電にはプライベートな内容は控えます。

  • 御社○○様のご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。生前のご厚情に深く感謝すると共に、ご冥福を心よりお祈りいたします。
  • 御社〇〇様のご訃報に接し、ご生前のご功績を偲び、心からご冥福をお祈り申し上げます。
  • 社長様の突然の訃報に際し、心よりお悔やみ申し上げます。弊社社員一同、謹んで哀悼の意を表します。

訃報の返信でメールやLINEを使わざるを得ない場合は下記の記事を参考にしてください。

弔電の文章、基本的なマナー

弔電には守るべきマナーがあります。基本的なルールを知らなければお悔やみの気持ちが伝わらないだけではなく、ご遺族の皆様に不快な思いをさせてしまう恐れがあるのです。

まずは、弔電のマナーについて解説します。

文章は簡潔に文例を参考にすること

弔電を打つ際、文章は簡潔にまとめるのが基本です。

そもそも弔電は、ご遺族に哀悼の意を表す為に送る電報のこと。手紙とは違うので、長文は避け、要件だけを伝えるのが一般的です。

後半で文例をいくつか紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。

敬称を使うこと

弔電を打つ際は、敬称を使います。弔電の宛先は、故人ではなく喪主名で、喪主から見た故人との関係を考慮しなければなりません。

喪主との関係性別の敬称は下記の通りです。

  •  実父はご尊父様(ごそんぷさま)
  • 実母はご母堂様(ごぼどうさま)
  • 義父はご岳父様(ごかくふさま)、ご尊父様
  • 夫から見た妻の母(義母)は、ご丈母様(ごじょうぼさま)
  • 妻から見た夫の母(義母)は、ご岳母様(ごかくぼさま)
  • 祖父はご祖父様
  • 祖母はご祖母様
  • 夫はご主人様、旦那様
  • 妻はご令室様(ごれいしつさま)、ご令閨様(ごれいけいさま)、奥様
  • 息子はご子息様
  • 娘はご令嬢様
  • 孫はお孫様
  • 兄はご令兄様(ごれいけいさま)
  • 弟はご令弟様(ごれいていさま)
  • 姉はご令姉様(ごれいしさま)

忌み言葉を避けること

お通夜や葬儀・告別式だけではなく、弔電を送る際も忌み言葉を使わないよう気を付けなければなりません。

忌み言葉とは、縁起が悪いと受け取られる言葉のことです。

例えば、「たびたび」「くれぐれも」「重ね重ね」などの重ね言葉、「死ぬ」「死亡」「生きる」「生存中」等の直接的な表現。「死」や「苦」を連想させる数字の「4」と「9」。迷うや浮かばない等も避けるべきだとされています。

忌み言葉を控え、ご遺族の気持ちに配慮しながら相応しい言葉を使うようにしましょう。

宗派によっては使用できない言葉

弔電を送る際は、宗派にも気を付けなければなりません。宗派によっては、使用できない言葉があるからです。

例えば仏式の中でも浄土真宗では、「冥福を祈る」をいう言葉を使用しません。冥福を祈るとは、冥界(死後の世界)で幸せにいられることを祈るという意味です。浄土真宗では、即日成仏すなわち死後すぐに極楽浄土に行けると考えるため相応しくありません。

また、神式やキリスト教の場合も「冥福」「成仏」「弔う」という仏教の言葉は使いません。仏教、神式、キリスト教では、それぞれ死生観が異なります。他宗教の用語を使うのは避ける必要があります。

まとめ〜正しい文章で失礼のないよう弔電を送ろう

弔電はご遺族に対し、哀悼の意を表す為に送る電報です。宛先は故人ではなく、喪主名にして送ります。そのため、故人と喪主の関係性を考慮し、弔電を打つ必要があります。

また、仏式や神式、キリスト教では死生観が異なります。「冥福」という言葉は仏教用語なので、神式やキリスト教等の宗派では使うべきではありません。

会社関係の方に弔電を打つ際は、たとえ個人的な親交があったとしてもプライベートな話は避け、会社の功績を称えるような内容にしましょう。

弔電には様々なマナーがあります。失礼のないよう、正しい文章を使うことが大切です。

著者:葬儀のデスク編集部
葬儀のデスク編集部
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