死亡広告と死亡記事(お悔やみ欄)の違いとは?それぞれの意味や注意点を解説

投稿:2021-01-25
死亡広告と死亡記事(お悔やみ欄)の違いとは?それぞれの意味や注意点を解説

新聞を読んでいる時、知らない人の葬儀情報が載っている小さい枠を目にしたことはありませんか?

この葬儀情報は、死亡広告や死亡記事(お悔やみ欄)と呼ばれており、実は著名人でもない一般人であっても、葬儀情報の掲載を新聞社に依頼することができます。

また、死亡広告と死亡記事は似ているようで違うものです。

死亡広告と死亡記事の違いについて、掲載依頼をする方法や注意点とともに詳しく解説します。

新聞の死亡広告と死亡記事の違いとは

新聞には葬儀情報を掲載している死亡広告と死亡記事(お悔やみ欄)があります。死亡広告と死亡記事は似ているので間違えやすいですが、同じものではありません。

では、新聞の死亡広告と死亡記事にはどのような違いがあるのでしょうか?

死亡広告は訃報を新聞などで伝える広告

死亡広告とは故人の死や葬儀情報、葬儀が終了したことなど訃報を伝えることができる広告です。

近年ではインターネットの普及により、死亡広告を利用する人が少なくなっています。

しかし、新聞を購読している親戚や故人の関係者に個別に連絡することなく、均一に訃報をお知らせできるなど遺族の負担を軽減するさまざまなメリットがあるため、現在でも死亡広告は利用されています。

死亡広告は有料で掲載依頼するが死亡記事は新聞社が独自の判断で書く

死亡記事は死亡広告と類似していますが、明確な違いがあります。

まず、「死亡広告」は遺族側から新聞社に対して広告料を支払って依頼することで掲載されます。一方、「死亡記事」の場合は新聞社が独自の判断で書いて掲載している記事なので、遺族側が広告料を支払う必要がありません。

「死亡広告」は文字通り、遺族側がスポンサーとなって掲載する「広告」であり、「死亡記事」は新聞の「記事」として掲載されるものです。ただし、内容はどちらもほとんど変わりません。

ちなみに、死亡記事は役所や葬儀社を通じて掲載の依頼を出せますが、必ずしも掲載されるわけではなく、新聞社が載せないと判断することもあります。一方、死亡広告は広告料を支払っているため、必ず新聞に掲載されます。

なお、死亡記事で一般人の名前が掲載されるケースはほとんどなく、基本的には政治家やスポーツ選手、芸能人などの著名人が死亡した際に掲載されることが多いです。

ちなみに、死亡記事は新聞社の判断で掲載されますが、遺族が掲載を拒否することもできます。亡くなられた家族が著名だった場合、掲載の判断は遺族側ができるので、掲載してほしくないときは拒否しても問題ありません。

災害や事件などで亡くなった場合は死亡記事に掲載されない

災害や事件などで亡くなった場合は、著名人も一般人も関係なく死亡記事には掲載されず、災害や事件を扱う記事で伝えられます。

そのため、死亡広告や死亡記事のように葬儀情報が掲載されるのではなく、災害や事件の概要とともに訃報が掲載されます。

死亡広告の掲載を依頼する方法と注意点

死亡広告の掲載を依頼する方法と注意点

死亡広告は故人が著名人でなくとも、誰でも掲載を依頼することができます。

死亡広告を掲載する方法や料金について、注意点とともに解説します。

掲載依頼は広告代理店に申し込む

死亡広告の掲載依頼は、原則として広告代理店を仲介する必要があります。そのため、死亡広告を掲載したい場合は新聞社ではなく、広告代理店に申し込みましょう。

掲載日や広告のサイズ、料金などを決定して、料金を支払ったら死亡広告が作成されます。新聞に掲載される前に、遺族が死亡広告の内容を確認できるので、修正があれば依頼しましょう。

基本的なフォーマットがある程度決まっているので、修正が必要な部分はほとんどないと思われますが、個人情報の一部を隠したいなどの要望があれば必ず掲載される前に依頼してください。

ちなみに、死亡広告の掲載依頼や内容確認などの連絡は、葬儀社が代行してくれるケースもあるので、掲載を希望する場合は葬儀社に相談しても良いです。

内容確認まで完了したら、予め決めておいた希望日に死亡広告が掲載されます。

死亡広告には喪主名などが掲載されるので載せたくないときは注意

死亡広告には故人の名前や逝去日、葬儀の日程、喪主名などのさまざまな個人情報が掲載されます。

死亡広告を依頼する場合、一部の個人情報を隠したいなどの要望が出せるので、載せてほしくない情報がある場合は事前に伝えるのを忘れないようにしてください。

また、葬儀社から死亡広告を出すか確認されるケースもありますが、遠い親戚や遺族の同僚などに周知されたくない、予算が確保できないなど載せたくない理由がある場合ははっきり断わりましょう。

死亡広告は訃報が思わぬ広がり方をしてしまうケースもあるので、載せたくない理由がある人は注意が必要です。

死亡広告の料金は地方紙でも10万円を超えるので予算に注意する

死亡広告はサイズや地方紙か全国紙かで料金が変動します。地方紙なら約6万円程度から掲載可能ですが、中には小さな地方紙であっても10万円を超えるケースもあるので予算に注意してください。

地方紙での死亡広告の料金相場は以下の通りです。

  • 5cm×2段:6~30万円程度
  • 10cm×2段:10~50万円程度

地方紙の場合、都道府県によって広告料の差が大きく、中には独自のサイズを設定している地方紙もあるので、予め広告料の確認をしておきましょう。

なお、全国紙になると広告料が300万円を超えるケースもあります。

  • 3cm×2段:30~100万円程度
  • 5cm×2段:50~180万円程度
  • 7cm×2段:70~250万円程度
  • 10cm×2段:110~360万円程度

全国紙は地方紙よりも多くの人に訃報を知らせることができるので、最も小さなサイズでも30万円以上の料金が請求されます。

葬儀でも多くの費用が必要になるので、死亡広告を掲載する場合は、葬儀費用も考慮したうえで掲載を依頼しましょう。

死亡広告と死亡記事の大きな違いは掲載依頼をするかしないか

死亡広告と死亡記事の大きな違いは、遺族がお金を出して掲載を依頼するかしないかです。

死亡広告は広告なので、遺族がお金を出して掲載依頼をしますが、死亡記事は新聞社が独自で記事を掲載するので遺族に料金が請求されることはありません。

新聞に訃報を掲載したい場合、故人が著名人であれば死亡記事として掲載されるかもしれませんが、一般人なら基本的に死亡広告になるので、葬儀費用もしっかり考慮したうえで依頼しましょう。

著者:葬儀のデスク編集部
葬儀のデスク編集部
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