御霊前の金額を親・兄弟姉妹・おじおばなど関係性別に解説

投稿:2021-03-26
御霊前の金額を親・兄弟姉妹・おじおばなど関係性別に解説

御霊前とはお通夜や葬儀・告別式などで渡す金品のことを指しますが、誰に対しても同じ金額を渡せばいいわけではありません。

御霊前の金額は故人との関係や、自分の年齢、立場によって上下するため、多すぎても少なすぎても失礼にあたることも・・・。

御霊前はいくらくらい包めばいいのか、関係性別に御霊前の金額を解説します。

御霊前の役割と金額のマナーとは

故人の遺族へ渡す御霊前。そもそも御霊前とはどのようなものなのでしょうか?

御霊前の役割と、金額に関するマナーについて解説します。

御霊前とは香典や供物、供花の総称

仏教では故人の魂は四十九日まで霊の状態にあると考えられています。霊の前に供えるものであるという意味から、御霊前は四十九日までにお渡しする香典や供物、供花の総称ですが、基本的には香典のことを指しています。

御霊前の目的は主に2つ。

1つ目は故人を弔う気持ちや遺族への慰めなどの気持ちの表れで、2つ目は遺族の経済的負担を軽減するためです。

四十九日を過ぎてから香典や供物を贈る場合は、御霊前ではなく「御仏前」になります。また、浄土真宗では亡くなってすぐに仏様になると考えられているので「御霊前」は使いません。

御霊前の金額は関係性と年齢で上下する

御霊前の金額は誰に対しても同じ金額を渡せばいいわけではありません。

故人との関係性や自分の年齢、立場によって御霊前の金額は上下します。

金額の上下は故人との関係が深い・近しいほど高額に、自分の年齢や立場が低いほど金額も低くなります。

平均的な金額を包むのが無難ではありますが、御霊前は気持ちの表れでもあるので、故人との関係がとても深く気持ちが強い場合は金額が多くなっても問題ありません。

金額が少ないと気付いても追加で渡すのはNG

御霊前を渡した後に「もう少し多く入れればよかった」「包んだ金額が少なかったかもしれない・・・」と気付いても、改めて追加で御霊前を渡すのはNGです。

不幸が重なるという考えから、御霊前を何度も渡すのはタブーとされています。

万が一、金額に納得がいかなかったのであれば、御霊前としてではなく、別の機会でお金以外のものを贈るとよいでしょう。

御霊前の金額を関係性別に解説

御霊前の金額を関係性別に解説

御霊前の金額は故人との関係や自分の年齢によって変わります。

では御霊前はどのくらいの金額を包めばいいのか、関係性別に解説します。

故人が親の場合は50,000~100,000円

故人が親の場合、御霊前は50,000~100,000円ほどが平均金額です。

  • 20代:50,000円~
  • 30~50代:50,000~100,000円
  • 60代以上:100,000円~

ちなみに自分の親だけでなく、故人が配偶者の親である場合も御霊前は同額です。

また、自分が喪主や葬儀を主催する側である場合と、両親に供養されている場合は、御霊前を用意する必要はありません。

故人が祖父母の場合は10,000~50,000円

故人が祖父母の場合、御霊前は10,000~50,000円ほどが平均金額です。

  • 20代:10,000~20,000円
  • 30~40代:20,000~30,000円
  • 50~60代以上:30,000~50,000円

故人が配偶者の祖父母である場合も同額を包みましょう。

また、両親に供養されている場合は御霊前は不要ですが、供養されていないのであれば別居・同居に関係なく御霊前を用意するのがマナーです。

故人が兄弟姉妹の場合は30,000~100,000円

故人が兄弟姉妹の場合、御霊前は30,000~100,000円ほどが平均金額です。

  • 20~50代:30,000~50,000円
  • 60代以上:50,000~100,000円

故人が配偶者の兄弟姉妹である場合も同額を包みましょう。

また、ほかにも兄弟姉妹がいる場合は、御霊前の金額は揃えた方がいいので予め相談をしておきましょう。多めに包みたい場合はお金のほかに、供物や供花を用意するのがおすすめです。

故人がおじ・おばの場合は5,000~30,000円

故人がおじ・おばの場合、御霊前は5,000~30,000円ほどが平均金額です。

  • 20代:5,000~10,000円
  • 30~40代:10,000~20,000円
  • 50~60代以上:20,000~30,000円

生前に交流が多かった場合は少し多めに、交流があまりなかった場合は年齢に問わず5,000~10,000円を包むケースが多いです。

生前の関係の深さによって、御霊前の金額を調節しましょう。

故人が親戚の場合は5,000~20,000円

故人が従兄弟などの親戚の場合、御霊前は5,000~20,000円ほどが平均金額です。

  • 20~30代:5,000~10,000円
  • 40~60代以上:10,000~20,000円

従兄弟など親等がそこまで近くない親戚の場合は、年齢問わず生前に親しさによって金額を調節すると良いでしょう。

故人が友人の場合は5,000~10,000円

故人が友人の場合、御霊前は5,000~10,000円ほどが平均金額です。

  • 20~30代:5,000円
  • 40~60代以上:5,000~10,000円

友人の場合は生前にどのくらい親しかったかによって金額が上下します。20~30代であっても、親友のように関係が深かった場合は10,000円前後包むケースも多いです。

故人が知人(近隣住民や同級生など)の場合は3,000~10,000円

故人が近隣住民や同級生など、あまり関係の深くない知人の場合は3,000~10,000円ほどが平均金額です。

  • 20代:3,000~5,000円
  • 30~60代以上:5,000円~

故人が知人の場合は、年齢に問わず御霊前は5,000円前後包むケースが多いです。友人ほど関係が深いわけではなく、ある程度距離感がある関係なので10,000円以上包むケースはほとんどありません。

故人が仕事関係者の場合は5,000~10,000円

故人が仕事関係者の場合は年齢に問わず、御霊前の金額は5,000~10,000円ほどが平均です。上司や同僚、またはその家族よりも、故人が取引先関係者である場合の方が金額が高くなる傾向にあります。

なお、自分の上司よりも高い金額を包むのはあまり好ましくないため、御霊前の金額は予め相談しておくとよいでしょう。

御霊前は関係が深いほど金額相場が高くなる傾向がある

御霊前は遺族の経済的負担を軽減するだけでなく、故人に対する弔いの気持ちでもあります。

そのため、故人と関係が深いほど金額相場が高くなる傾向があるようです。やはり、関係が深いほど気持ちが強くなるので、相場に関係なく気持ちとして多めに包むケースが多いのでしょう。

ただし、関係や立場によっては御霊前の金額が高くなると失礼にあたるケースもあるので、特別な理由がない限りは平均的な金額を包むことをおすすめします。

著者:葬儀のデスク編集部
葬儀のデスク編集部
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