香典の基本的なマナー
最後に、香典の基本的なマナーを解説します。
香典の包み方・お札は裏向きに入れる
お札には表と裏があり、人物が書いてある方が表、人物が見えない方が裏です。香典袋に入れるときには裏向きにいれます。
香典袋によっては中袋があるもの、ないものとがありますが、お金の入れ方は変わりません。開けたとき、お札の顔が見えないように入れておけば大丈夫です。
また、お葬式などお悔やみ事に包むお札は、新札は使いません。事前に用意していたような印象を避けるためです。新札しかない場合は、一折してから包むとよいでしょう。
香典はを渡す際は、素手ではなく必ず袱紗(ふくさ)に包んで渡します。袱紗は、お祝い事の時とご不幸の時では使える色、包み方が違いますので、注意が必要です。
お祝い事には、赤や朱色などの明るい色を用いますが、反対にお悔やみ事の時には、鼠色、紫色、藍色を用いるのが一般的。紫色は慶弔兼用の色となっていますので、どちらで使っても失礼にはなりません。
たたみ方は、袱紗の中央からやや右寄りに不祝儀袋の表側を上にして置き、右→下→上→左の順に包み、右側のはみ出した部分を内側に折ります。
ちなみに、お祝い事の場合は、逆の順番で包むので注意しましょう。
香典の金額相場は関係性や年齢によって変化する
香典の金額は故人との関係性や付き合いと自分の年齢によって変わります。
一般的に、会社の同僚、友人・知人の場合は、20代で三千円〜五千円程度、30代以上は一万円〜五万円程度です。
両親や親族(親戚)の場合は、20代で五万円程度、30代以上は五万円〜十万円程度が相場となっています。
((社)全日本冠婚葬祭互助会「第4回香典に関するアンケート」に、詳細なアンケート結果が掲載されていますので詳しく知りたい方は参考にしてみてください。
香典を渡すタイミングは焼香の前
香典をご遺族にお渡しするタイミングは、弔問した通夜、葬式、告別式での焼香前です。
通夜と葬式もしくは告別式の両方に参列する場合は、通夜もしくは葬式のどちらか片方でお渡しすればよいとされています。
先に参列する通夜でお持ちするのが一般的ですが、急なことで服装と同様に香典の準備が間に合わない場合は、葬式もしくは告別式でお渡しすれば失礼にはなりません。
お渡しする際は、受付で会葬者名簿への記帳を行います。
まとめ〜香典袋はマナーを守って正しく記入しよう
香典袋の書き方はさまざまなマナーがあります。あまり使用する機会もなく、宗派や期間によってもマナーが異なるため、覚えるのも大変です。
しかし、大切な故人を偲ぶ機会、誠意をもって対応したいですよね。最後までお付き合いを大切にするためにも、香典袋には、マナーを守って正しく記入しましょう。