粉骨は自分でできる?粉骨の方法とかかる費用などをわかりやすく解説

投稿:2020-11-17
粉骨は自分でできる?粉骨の方法とかかる費用などをわかりやすく解説

手元供養では遺骨をコンパクトにまとめるため、粉骨を行います。

粉骨には資格や許可はないので、自分で行うことも可能ですが、故人の骨を砕くため心理的、身体的負担は大きいのが実情。そのため、信頼できる業者に依頼するケースが大半です。

粉骨の方法や、自分で行う場合のメリット・デメリット、かかる費用などを詳しく解説します。

粉骨は自分で行っても問題ない

海や山への散骨や手元供養が増えてきたこともあり、故人やペットの遺骨の粉骨(ふんこつ)を希望する遺族が増えています。

樹木葬や納骨堂などの永代供養の墓でも限られたスペースに複数の遺骨を納骨する場合も、粉骨し遺骨の体積を減らした上で埋葬するというケースも多いです。

粉骨とは、遺骨を粉状(一片が約2mm以下のパウダー状)にすることを指します。

焼却した遺骨を粉骨せずにそのままの散骨したり、廃棄したりした場合、遺棄罪で罰せられることになるため、粉骨は必ず行わなければいけません。

粉骨は専門の業者に依頼するのが一般的ですが、自分で粉骨しても問題ありません。自分で粉骨する場合は、自宅にある道具を使うか、粉骨する機械をレンタルすることも可能です。

自宅にある道具だけで粉骨を行う場合、費用はかかりません。

自分で粉骨するための道具はさまざまある

自宅にある道具を使う場合、骨を砕く道具としてすり鉢・すりこ木、カナヅチ、乳鉢・乳棒などを使うことが多いです。

また、砕いた後に異物を選り分け、綺麗な粉状にするために目の細かいふるい、粉になった遺灰を入れる袋などが必要になります。

粉骨する機械をレンタルするサービスもある

粉骨する機械をレンタルすることもできます。費用はかかりますが、自宅にある道具で手動で砕くのに比べ、時間も短縮でき、粉もきれいな状態で仕上がるのがメリットです。

異物が原因で機械が壊れてしまうことがありますので、事前に異物を取り除き、機械に入れるようにしましょう。

費用の相場は、レンタル期間1週間で20,000円前後です。

粉骨を業者に頼むこともできる

自分で粉骨するのは、何かと不安や心配がつきまとうものでしょう。粉骨を業者に頼むこともできます。

ただし、粉骨業者も様々なところがありますので注意が必要です。

費用が安いということだけで選び後悔することがないよう、優良な粉骨業者を選ぶための、以下のポイントを押さえておきましょう。

優良な粉骨業者の選び方

1.粉骨を専門に行っている業者であること
専門の業者は、粉骨だけでなく、骨に関しての知識も持っているので、安心してお任せできます。
喉仏など、場所を分けて粉骨を行ってもらうことも可能です。

2.社名や事業所をHPなどで明らかにしている業者
会社名や事業者名をHPなどに明記している業者の場合、会社として責任を持って対応することになるので、安心材料のひとつになります。

3.依頼者側の気持ちを理解してくれること
気持ちを理解してくれる業者は、粉骨にする骨を大切に扱い心を込めて粉骨してくれるでしょう。

4.立会粉骨ができるところ
粉骨を行うときに、遺族が立ち会うことができる業者も安心です。
業者によっては、粉骨室を持っていることがあります。なお、立会粉骨は無料の場合と別途料金が発生する場合があるので、事前に確認しましょう。

5.粉骨の料金が明確になっていること
粉骨で必要になる費用は、粉骨するだけではありません。異物の除去や粉骨した後の遺灰を入れる袋など、粉骨に関連する全ての費用を含め、金額が明確である業者は安心です。
業者によっては、「粉骨証明書」を発行してくれるところもあります。

6.粉骨に使う器具や機械が清潔であること
清掃が行き届いていない業者に依頼した場合、他の方の粉骨が一緒に紛れてしまうことがあります。
一回ごとに清掃をしている業者に依頼すると安心です。

7.手元供養のグッズの押し売りをしないところ
粉骨した遺灰を入れる骨壷やアクセサリー加工など、法具やグッズを売り込んでくる業者には気をつけましょう。場合によっては、高価なグッズを購入することになってしまいます。

業者に頼んだときの費用相場

粉骨の金額は、骨壷のサイズによって異なります。また、持ち込みと郵送とでも金額が違うので注意が必要です。

持ち込みの場合は、9,000円〜20,000円以下、郵送の場合は、20,000円台〜40,000円台が相場。

粉骨だけでなく、散骨まで依頼する場合も金額が変わります。

業者によっては、粉骨と散骨をセットにしている場合もあり、具体的な費用や粉骨だけ行ってもらえるのかについては、事前に業者へ確認する必要があるでしょう。

自分で粉骨する場合の手順

自分の手で粉骨を行うことができる粉骨キットなども販売されています。

もし自分で粉骨するのであれば、まず袋に遺骨を入れた状態で、ハンマーなどで細かく砕いた後、すり鉢を利用して粉末状にする方法が最も一般的です。

粉末状にしたものから、異物を取り除くために、目の細かいふるいにかけた後、遺骨を入れるための綺麗な袋に粉末状の遺骨を納めます。

自遺族が故人の骨を砕くことについては心理的な負担も大きく、体力的にも大変な作業です。

粉骨を自分で行う場合と業者に頼む場合、それぞれのメリット・デメリット

粉骨を自分で行う場合と業者に頼む場合、それぞれのメリット・デメリット

粉骨を自分で行う場合と業者に頼む場合、それぞれのメリット、デメリットについて、まとめました。

自分で粉骨する場合のメリット

自分で粉骨する場合の最大のメリットは、粉骨自体の費用はかからないということです。

業者に頼む場合のメリット

業者に頼む場合のメリットは、自分で粉骨をする手間や労力がかからないことでしょう。

また、自分で粉骨をするより、体力的にも心理的にも楽ですし、なにより確実に粉骨できますので安心であるというメリットもあります。

自分で粉骨する場合のデメリット

粉骨をするための時間が必要です。

また、骨は柔らかい部分と硬い部分があり、骨によっては、専用の機械を使わなければ粉状にならないことがあります。

また、遺族が故人の骨を砕くことは、心理的な負担も大きく、体力的にも大変な作業です。

業者に頼む場合のデメリット

粉骨を業者に頼むデメリットとして一般的なものは、費用がかかることくらいでしょう。

なかには、業者によっては、手元供養のために高額な壺を勧めてくる場合があります。業者選びの手間がかかることもデメリットのひとつかもしれません。

まとめ|粉骨は自分で行っても大丈夫だが心理的、体力的に負担がある

粉骨は、自分で行うことも可能です。経済的な負担を軽くしたい方は検討してみてもよいでしょう。

しかし、遺骨を砕くというのは特殊な作業です。大切な故人の遺骨を砕くのは、体力的にも心理的にも大きな負担がかかります。

特別な事情がない場合は、業者に頼むのが一般的です。

著者:葬儀のデスク編集部
葬儀のデスク編集部
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