後悔しない骨壷選び|種類や選ぶ時のポイントを詳しく解説

投稿:2020-11-19
後悔しない骨壷選び|種類や選ぶ時のポイントを詳しく解説

骨壷(こつつぼ)とは、その名の通りご遺骨を納めるための壺のことです。火葬した後にご遺骨を骨壷に納める儀式「拾骨」で使用します。

骨壷は大きさやデザイン、材質などさまざまなものがありますが、選ぶ時のポイントが決まっています。

それは、ご遺骨をどのように供養するのかということ。ここを考えずに骨壷を選んでしまった場合、お墓に納骨できないなどのトラブルにつながってしまう可能性もあるので、事前に確認しておきましょう。

骨壷の種類や選び方のポイントを詳しく解説します。

骨壷の種類や選びのポイントを解説

骨壷と聞くと、シンプルな白い入れ物というイメージを持たれる方が多いのではないでしょうか。実は、骨壷といっても種類はさまざまです。

まずは、骨壷の種類と選び方もポイントを詳しく解説します。

骨壷はご遺骨を納める容れ物のこと

そもそも骨壷とは、ご遺骨を納める容れ物のことです。

現在は、ご遺体を火葬して埋葬することが一般的です。骨壷は火葬後に残った骨、焼骨を拾う「拾骨(骨上げ)」で使用します。

骨壷は、お墓の中にあるカロートと呼ばれる納骨室に安置、もしくは多くの人の骨壷を納めることできる納骨堂に安置するのが一般的です。

大きさ・デザイン・材質をそれぞれ解説

では、骨壷にはどのような種類があるのでしょうか。骨壷の大きさやデザイン、材質をそれぞれ解説します。

骨壷の大きさは2寸〜尺寸までさまざま

骨壷の大きさを表す単位は「寸」で、2寸、2.3寸、3寸、4寸、5寸、6寸、7寸、8寸、尺寸まで様々な大きさがあります。1寸は約3.03cmなので、3寸なら直径9.09cm、5寸なら直径15.15cm、7寸なら直径21.21cmです。

一般的に4寸までの小さいサイズの骨壷は、分骨や手元供養として使用します。お墓の中に納める骨壷が増えると、いずれカロートの中がいっぱいになります。スペースを確保する為に、一部のご遺骨を合葬墓(合祀墓)に安置して、残りのご遺骨を移し替える際にも小さいサイズの骨壷が選ばれます。

8寸以上の大きい骨壷は複数のご遺骨を納める為に使用することが多く、カロート内に骨壷が入りきらなくなった際、粉骨して一つにまとめる際にも使用します。

東日本と西日本では骨壷の大きさが違う

5寸から7寸までの骨壷は、ひとり分のご遺骨を納める為に使用するものです。ただし東日本と西日本では選ばれる骨壷の大きさが違います。

東日本はご遺骨をすべて納めるので、7寸の骨壷が使われる傾向にあり、一方、西日本の場合はご遺骨の一部を納める為、東日本で使われる骨壷よりも小さい3寸から6寸の骨壷を使うのです。

ちなみに、骨壷の大きさに男女差があるのではないかと考える方がいるのではないでしょうか。

実は、性別で骨壷の大きさは変わりません。ほとんどの場合、7寸の骨壷に収まります。

ただし身長180cm以上の体格がいい人の場合は7寸に入りきらず、8寸骨壷に納めるケースがあるようです。

デザインは多種多様

シンプルな白い容れ物を思い浮かべる方は多いと思いますが、骨壷のデザインは多種多様です。

例えば、鮮やかな花が描かれたものや宝石箱のようなデザインのもの、野球ボールやバスケットボールをモチーフにしたもの等があります。骨壷の形に関しても、丸形、しずく型、卵型、ペンダントタイプのものまで。

近年、手元供養として使われる骨壷は特にデザイン性に優れており、お部屋のインテリアにも馴染むようなデザインで作られています。

このように骨壷は白い円柱タイプだけではなく、デザインも豊富なのです。

また、生前に自分好みの骨壷を選んで置く人も増えています。

材質の定番は陶磁器、その他大理石や金属、木製、和紙、ガラス製も

骨壷の材質にも種類があります。定番であるシンプルな骨壷は陶磁器ですが、他にも大理石や金属、木製、和紙、ガラス製などさまざまです。

石でできた骨壷は耐久性に優れていますが、重量があるので取り扱いには気を付けなければなりません。木製や和紙の骨壷は温かみがある材質となり、ガラス製はインテリアとしても楽しめるようなデザインが多いです。

骨壷を選ぶポイント3つ

骨壷を選ぶポイント3つ

ここからは、骨壷を選ぶ3つのポイントを解説します。是非、参考にしてみてください。

1.相応しいサイズを選ぶ

骨壷を選ぶ時は、サイズに気を付けましょう。

先述した通り、骨壷のサイズは様々あり、地域によって選ばれる大きさが変わるからです。

基本的に、カロートの大きさも骨壷に合わせた作りになっている為、東日本で火葬をした後、西日本のお墓に安置する場合は骨壷が入らない可能性があります。

また、カロートの入り口が狭く、華美な装飾が施されている骨壷を入れることができなかったケースもあるようです。

選んだ骨壷が使用できないという事態を防ぐ為にも、事前にカロートや納骨堂の大きさを調べておくといいでしょう。

2.密閉性に優れた蓋を選ぶ

骨壷を選ぶ時に気を付けたいのは、密閉性に優れた蓋かどうかです。

骨壷には、白並と切立といった2種類の蓋があります。白並は蓋が内側に折れ込んでいるタイプです。定番の骨壷の蓋は、白並となります。

切立は胴体にかぶせるタイプで、切立の方が密閉性に優れていると言われています。

手元供養として自宅に置いたり、カロートや納骨堂に安置したりと、供養の形式は家庭によって様々です。

いずれにしても時間の経過と共に、骨壷の中は湿気が溜まりやすくなります。湿気が原因で、カビが生えることもあるでしょう。

ご遺骨が傷まないよう骨壷を選ぶ時は、湿気の影響を受けにくい密閉性に優れた蓋かどうかを確認することが大切です。

3.骨壷の材質を確認する

骨壷を選ぶ時は、材質にも気を付けます。ポイントは耐熱性や耐久性です。

まずは耐熱性、火葬したご遺骨は高温である可能性があるので、耐熱性がない材質の骨壷に入れると壊れてしまいます。この場合は、一時的に耐熱性に優れた陶磁器の骨壷に納め、後日選んだ骨壷に移し替えなければなりません。

次に耐久性についてですが、素焼きや木製、和紙等の骨壷は、長期間経過すると朽ちる為、ご遺骨も自然に還ります。ただしこれはカロートの床が土の場合に限る話です。コンクリートの床では自然に還らないので注意しましょう。

骨壷は、カロートにふさわしい材質のものを選ぶことがポイントです。

骨壷の価格相場は2千円〜2万程度

骨壷の価格は、2,000円程度から20,000円程度まで差があり、白い陶磁器の7寸骨壷の価格相場は3,000~4,000円です。基本的に、大きいサイズの骨壷ほど価格があがります。

また、デザインや材質によっても価格は変動します。例えば、江戸切子の骨壷は100,000円前後、有田焼や久谷焼等の骨壷になると200,000円以上の価格になることも。

このように骨壷の金額は選ぶものによって異なるので、とことんこだわりたいという方は、それなりの費用がかかります。

骨壷は石材店、葬儀社、仏壇・仏具店、インターネット等で購入できる

では、実際に骨壷はどこで購入すればいいのでしょうか。

骨壷は石材店や葬儀社、仏壇・仏具店、近年ではインターネットでも購入できます。店舗販売であれば、実際に見て決めることができるので安心です。

一方インターネットで販売されている骨壷は手に取って確認することができませんが、種類が豊富なのが魅力。

どこで購入するにしても、先述した骨壷の選び方を参考にして慎重に選ぶといいでしょう。

民営斎場は骨壷の持ち込みが不可な場合も

基本的に、民営斎場は骨壷を持ち込むことができません。斎場や葬儀社が用意した骨壷を使用する必要があるからです。もしご自身で選んだ骨壷を利用したい場合は、後日移し替えなければなりません。

費用はかかりますが、火葬場によっては骨壷に移し替えるサービスを行っていることがあるので確認してみましょう。

一方、公営斎場は選んだ骨壷を使うことができますが、葬儀のプランの中に骨壷が含まれている可能性があります。骨壷を持ち込んでも、骨壷の分の費用が割り引きされることはないので注意が必要です。

民営斎場と公営斎場では骨壷の持ち込みができるかが変わるので、事前に確認することをお勧めします。

まとめ|骨壷は供養の方法まで考えて適切なものを選ぼう

骨壷の単位は「寸」となりますが、地域によって選ばれるサイズが異なります。東日本では7寸(直径21.21cm)、西日本では5寸(直径15.15cm)を使用することが多く、ご遺骨の一部を合葬墓(合祀墓)に安置する時や手元供養をする時は4寸までの小さい骨壷が選ばれます。

骨壷はサイズだけではなく、材質、デザイン、値段にも違いがあり、蓋の形状に関しても、定番の白並と切立の2種類があります。

骨壷の選び方のポイントは下記の通りです。

  • お墓や納骨堂にふさわしいサイズ
  • 密閉性に優れ湿気が溜まりにくいもの
  • 耐熱性や耐久性

骨壷の種類は豊富なので、故人の好みを尊重しつつ、選び方のポイントを参考にしながら慎重に選びましょう。

著者:葬儀のデスク編集部
葬儀のデスク編集部
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