葬儀における芳名帳とは?種類や記帳する時に気をつけるポイントなど詳しく解説

投稿:2021-01-17
葬儀における芳名帳とは?種類や記帳する時に気をつけるポイントなど詳しく解説

葬儀に参列するとき、必ず受付で「芳名帳」という名簿のようなものに記帳します。芳名帳は冠婚葬祭で使われるものですが、使用する場面で記帳方法が違います。

また、故人との関係でも記帳方法が変わるため、初めて葬儀に参列されるときに書き方がわからず困惑してしまうかもしれません。

そもそも葬儀における芳名帳とはどのようなものなのか、種類や記帳時に気をつけるポイントとともに詳しく解説します。

葬儀における芳名帳とは

葬儀の参列者は必ず「芳名帳」を記帳します。芳名帳は葬儀に限らず冠婚葬祭の場で用いられていますが、そもそも芳名帳とはどのようなものなのでしょうか?

葬儀における芳名帳について解説します。

芳名帳は出席者の名前と住所を記帳する名簿のようなもの

芳名帳とは葬儀に参列された方に氏名と住所を記帳してもらう冊子のことで、参列者を把握するための名簿のようなものです。

芳名帳は葬儀以外の冠婚葬祭で用いられており、基本的に記帳する内容や使い方は同じです。

葬儀の場合は受付で香典を渡したときに、芳名帳に名前や住所を記帳します。芳名帳に記帳した内容はお礼のご挨拶や今後のお付き合いの参考に使われるので、文字がはっきり読めるように丁寧に書きましょう。

芳名帳にはさまざまな種類がある

芳名帳にはさまざまなタイプがあります。冠婚葬祭それぞれのシチュエーションに合わせた柄や形の芳名帳が使用されますが、葬儀の場合は基本的にシンプルなタイプの芳名帳が使われます。

なお、どのような形式の芳名帳であっても、基本的に書く内容は同じです。

  • 罫線のみのシンプルなタイプ:一般的なノートのように、罫線のみが入ったシンプルなタイプ。基本的に住所を先に書いてから名前を書きます。
  • 表になっているタイプ:予めどこになにを書くかしっかり分けられているタイプ。表に従って書けばいいのでわかりやすいです。
  • 個々人で独立しているカードタイプ:カードタイプには罫線のみと表になっているタイプがありますが、書き方は基本的にノートやファイルの芳名帳と同じです。お悔やみの言葉を書くことも可能。

香典帳と芳名帳の違い

香典帳は芳名帳と似ていますが、使用用途や記帳する内容が異なります。

  • 芳名帳:参列者全員が記帳。お礼の挨拶や今後のお付き合いの参考に使用されます。
  • 香典帳:遺族側が誰からいくらいただいたか整理するために記帳。香典返しや冠婚葬祭における香典やご祝儀の金額の参考資料として使用されます。

以前、香典帳は葬儀翌日以降に、喪主が香典を整理するために作られるのが一般的でした。しかし近年では、香典をいただいた際に、受付後方で係の人が即座に記帳するケースが増えています。

芳名帳の基本的な書き方と気をつけるポイントを解説

芳名帳の基本的な書き方と気をつけるポイントを解説

どの参列者も基本的に芳名帳の書き方は同じですが、故人との関係や立場によって変化する部分があります。

芳名帳の基本的な書き方とともに、気をつけるポイントを解説します。

個人で参列する場合は住所とフルネームを記帳する

葬儀に個人で参列する場合は、自分の住所と名前を記帳するだけで良いです。

指定がなければ、住所は郵便番号から書くのが望ましいです。スペースに余裕があれば電話番号も書いておきましょう。

名前はフルネームを書きます。個人と関係があった当時と現在で名字が変わっている場合は、旧姓で書いても問題ありません。

会社関係者の場合は会社の所在地と所属先を記帳する

会社関係者で個人的に参列する場合は、自分の住所と名前を記帳するだけで大丈夫です。

ただし、会社の代表として参列する場合は、自分の住所を書くのではなく、会社の所在地を書きましょう。支社(支店)がいくつもある場合は、自分が所属している支社の所在地を記帳してください。

名前を書くときは「株式会社◯◯ ◯◯部 自分の名前」のように、会社名を書いてから所属先と自分の名前を書きます。

夫婦で参列する場合は代表のみもしくは連名で記帳する

夫婦で参列する場合は、住所と名前をそれぞれ別に記帳するように求められるケースが多いですが、どちらか一方が代表もしくは連名で記帳しても問題ないケースもあります。

受付からとくに指示がない場合は、個人でそれぞれ記帳したほうがいいか、連名で問題ないか聞いてみましょう。

代表や連名で問題ない場合は、代表して住所を記帳し、夫のフルネームの横に妻の名前を書きましょう。妻の名字は省くか、同じという意味がある「々」や「〃」などを使用しても問題ありません。

ただしカードタイプの場合は、住所も名前も個人でそれぞれ記帳しましょう。

代理で参列する場合は依頼人の情報を記帳する

事情によって参列できない方の代理で参列する場合は、代理を頼んだ人の住所と名前を記帳してください。書き間違いがないように、代理を頼んだ人の住所、電話番号、フルネームを書いたメモなどを予め用意しておきましょう。

代理を頼んだ人ではなく、自分の名前や住所を間違えて書き込まないように注意してください。

また、代理人が参列したことを明確にするために、代理を頼んだ人の名前の横に小さく「(代)」と入れてください。

なお、夫の代理で妻が参列した場合は、「(代)」ではなく「(内)」と入れます。

お通夜と告別式の両方に参列する場合でも書き方は同じ

お通夜と告別式の両方に参列する場合も、芳名帳はそれぞれ記帳します。参列者を確認するための名簿として使われるので、どちらか一方を省略することはできません。

葬儀社や地域の風習によっては、両日参列された人の書き方が違うケースもありますが、とくに指示がなければ両日同じように記帳しましょう。

芳名帳は遺族にとって大切な名簿になるので丁寧に情報を記帳すること

葬儀当日は多くの方が参列するため、遺族はひとりひとりに挨拶することができません。

芳名帳に参列された方の情報を記帳することで、後日改めてひとりひとりにお礼の挨拶ができるうえに、故人の人望や人間関係を把握することもできます。

個人情報の取り扱いに不安を抱かれる人もいると思いますが、遺族にとって大切な名簿となるので、住所や名前は誤魔化さずにきちんと読める字で丁寧に記帳しましょう。

著者:葬儀のデスク編集部
葬儀のデスク編集部
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