一般葬にかかる葬儀費用|人数規模別の平均相場と葬儀場の使い方

投稿:2021-02-17
一般葬にかかる葬儀費用|人数規模別の平均相場と葬儀場の使い方

近年ではさまざまな新しいスタイルの葬儀が増えており、ニーズの変化によって一般葬が減りつつあります。しかし、減少傾向にあるものの、やはり最も割合が高いのが一般葬です。

一般葬は家族や親しい友人だけでなく、幅広い層の人を招いて執り行われるため、規模が大きい葬儀です。葬儀場も比較的広い式場が使用されるので、家族葬や一日葬などのほかの葬儀よりも費用が高額になります。

一般葬の費用相場とともに、葬儀場の使い方を解説します。

一般葬の費用相場を人数の規模別に解説

葬儀のスタイルは多様化しており、規模や予算に合わせた葬儀を執り行うことができますが、やはり従来から続いている日本の文化でもある「一般葬」が最も多く選ばれています。

一般葬は最も費用が高額になりやすい葬儀のスタイルです。

では一般葬はどのくらいの費用が必要なのか、必要なものの費用とともに人数規模別の平均相場を解説します。

一般葬は所縁ある人を幅広く招いて通夜から火葬までを行う葬儀

一般葬は、従来から続いているお通夜から火葬までを行い、生前に故人と縁のあった人を招く大規模なスタイルの葬儀です。

縁を大切にしているため親しい友人はもちろん、近所の人や職場の関係者、同級生、恩師など、関係が深い人から薄くなったものの縁のあった人たちをお招きします。

一般葬は、まず1日目の夜にお通夜を行い、翌日に葬儀・告別式を経て火葬式を執り行うにが一般的な流れです。

近年の一般葬では、火葬の際に初七日法要を行うケースが多いですが、初七日法要の有無に限らず、お通夜から火葬までを省略せずに行う葬儀を一般葬と言います。

一般葬に必要なものと費用とは

一般葬は規模の小さい家族葬や、簡素な一日葬などと異なり必要なものが多いため、葬儀の費用が最も高額になります。

以下は、一般葬に必要なものと平均価格の一例です。

  • 式場使用料:約5~10万円(規模によって異なる)
  • 祭壇:全国平均約54万円/白木祭壇約32万円/花祭壇約57万円
  • 遺影写真:約4万円
  • 棺:約14万円(素材や形状で価格が大きく異なる)
  • ドライアイス:約1万円
  • 供花:1基約1~2万円、1対約3~4万円
  • 骨壷:約1万円
  • 火葬費用:約1~5万円程度(地域によって異なる)
  • 返礼品・香典返し:1個あたり約3,000円
  • 通夜料理:1人前あたり約3,000円(料理によって異なる)
  • 精進落し:1人前あたり約3,000円
  • 人件費:スタッフ1人につき約3万円
  • 湯かん(着せ替え、メイク):約13万円
  • 霊柩車:約2万円
  • お布施:合計約5~17万円(葬儀社が手配する場合、仲介料で高額に傾向がある)

一般葬の平均相場は人数規模によって変化する

一般葬の平均相場は人数規模によって異なります。規模が大きくなればなるほど、返礼品や食事の数が多くなり、広い式場が必要になるため費用も高くなります。

規模が小さく棺や祭壇にこだわりがなければ、一般葬でも100万円以下で執り行うことができますが、一般葬の費用は基本的に100万円以上かかると見てよいでしょう。

なお、一般葬の平均費用は170万円前後ですが、実際に一般葬にかかった費用として最も多いのは100~120万円程度です。

以下は人数規模別の平均相場です。

  • 50名程度:約70~90万円
  • 100名程度:約80~100万円
  • 150枚程度:約100~120万円
  • 200名程度:約150~170万円
  • 300名以上:約200万円~

一般葬では香典が集まりやすく最終的な負担は減るケースもある

一般葬では多くの人を招くため、小規模な葬儀と比較すると費用は高額になりがちです。

しかし、参列者は手ぶらでくるのではなく「香典」を持参します。香典でいただく金額を考えると、最終的に遺族が負担する金額は少なくなるケースもあります。

小規模な葬儀だから安く済むというわけではありません。

大規模な一般葬での葬儀場の使い方とは

大規模な一般葬での葬儀場の使い方とは

大規模な一般葬では、参列者全員をきちんと収容できる葬儀場が必要です。

では、一般葬での葬儀場の使い方について、葬儀場の種類とともに解説します。

一般葬で使用する葬儀場の種類

葬儀場と言えば専門の式場がイメージされがちですが、一般葬で使用する葬儀場の種類は専門の式場以外にもさまざまな種類があります。

葬儀専門の式場

葬儀専門の式場とは葬儀会館やセレモニーホール、メモリアルホール、斎場などと呼ばれるところです。

葬儀社が葬儀や法事を行う場所として作られた施設なので、どんなスタイルの葬儀にも柔軟に対応できます。

また、祭壇を設置するメインの式場だけでなく、控室や会食施設、宿泊施設などが用意されているケースも多いです。

誰でも使用できる貸し斎場もありますが、葬儀専門の式場を利用する際は、基本的に施設を所有する葬儀社に依頼をすることが使用できる条件になります。

葬儀社によってさまざまなタイプの式場があるので、雰囲気を重視したい場合は、式場のタイプから葬儀社を探すのもおすすめです。

寺院などの宗教施設

寺院や神社、教会などの宗教施設でも一般葬を行えます。

寺院の場合は本堂で一般葬を行うケースと、境内地に設置されている葬祭用の式場(貸し斎場)で行うケースがあります。

本堂の場合は檀家(寺院の信徒)の葬儀が中心ですが、別途で用意された葬祭用の式場の場合はどの宗派でも利用できるケースが多いです。

なお、どの葬儀社でも利用できるわけではないので、予め調べておく必要があります。

自治体や公共団体の施設

自治体や公共団体が所有する葬祭会館もしくは集合施設でも、一般葬が行えます。

比較的費用を安く抑えられるうえに、特定の葬儀社に依頼する必要もありません。火葬場に併設された葬祭会館なら問題ありませんが、自治会館やコミュニティセンターなどでは、葬儀での使用ができないケースもあるので注意しましょう。

自宅

数十年前までは一般葬は自宅で行うのが一般的でした。現在でも自宅で行うケースが地域がありますが、集合住宅の増加や生活環境の変化によって、近年ではほとんど見られなくなりました。

なお、自宅で一般葬を行う場合は、メインの式場以外に控室や会食を行う場所なども、自宅内で用意する必要があります。

葬儀場は人数規模に合わせて使用する

どのような葬儀場を使用するかは、人数規模に合わせて考慮する必要があります。

基本的に葬儀場は祭壇や受付を設置し葬儀を行うメイン式場と、遺族や僧侶が待機する控室、会食を振る舞う部屋に分けて使用します。

メイン式場は参列者全員を収容できなければならないので、招待した弔問客の人数をある程度推測して大きさを決めましょう。

会食お場所は、会食への参加は必須ではなく、弔問客のみでささっと軽食を済ませていただくケースもあるので、メイン式場のように全員が収容できる広さでなくても問題ありません。

どんな式場であっても、一般葬を執り行う場合は最低でも3種類の部屋が必要です。式場の広さや雰囲気のよさを重視しても良いですが、葬儀場として問題なく使用できるか判断して式場を選びましょう。

人数規模で変化するものの一般葬の費用目安は100万円以上

一般葬の費用は人数規模によって大きく変化します。

祭壇や棺など、クオリティや材質によって大きく価格差が出るものもありますが、やはり人数規模の違いが費用を増減させる最も大きな原因だと言えるでしょう。

規模の小さな葬儀なら低価格で執り行うことができますが、一般葬は規模の大きさに関わらず100万円以上かかるケースが多いです。

年々、葬儀にかかる費用が低価格化されているものの、やはり一般葬の費用目安は100万円以上と見てよいでしょう。

著者:葬儀のデスク編集部
葬儀のデスク編集部
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