エンディングノートは自身の情報や身の回りの整理を行うとともに、死後に遺族や友人に伝えたいことを伝えられるツールです。
遺言書のような強制力はありませんが、どんな葬儀にして欲しいか、自分の財産はどのくらいあるのか、お願いごとや自身の情報をひと通り記して遺すことができます。
最近では葬儀社や保険会社などがノベルティとして配布するケースが増えていますが、インターネット上にも無料でダウンロードできるエンディングノートが多数配布されています。
そもそもエンディングノートはメモのようなものなので、テンプレートを使わず自作する人も多いです。無料配布されているものか、自作するかは自分の好みで選んで問題ありません。
無料配布のエンディングノートと自作のエンディングノートの書き方とともに、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
もくじ
エンディングノートの書き方を解説
エンディングノートとは自分の身の回りについて、さまざまな項目に沿って情報を整理して記すノートのことです。
終活ノートとも呼ばれており、自分の財産や友人・知人の連絡先からどのような供養をしてもらいたいかなど、死後に遺族や友人に伝えたいことを遺すツールとしても使用できます。
無料配布のエンディングノートと自作のエンディングノート、それぞれの書き方について解説します。
無料配布のエンディングノートはテンプレートに沿って書く
無料配布のエンディングノートはインターネット上からダウンロードできます。
葬儀社や保険会社などがノベルティとして配布するケースもありますが、どのエンディングノートも予めテンプレートが入っているので、内容に沿って必要事項を記入するだけで完成します。
テンプレートをダウンロードしたらPCで直接入力するか、印刷をして手書きで情報を書き加えてエンディングノートを作りましょう。
人によってはテンプレートの項目だけでは、必要事項が書ききれないケースもあるので、ページやメモを追加して書き足すとよいでしょう。
自作の場合は必要事項をリストアップして自由に書く
自作のエンディングノートの場合は、自分自身で必要事項をリストアップして自由に書いて問題ありません。
エンディングノートに書き込む必要事項は、いくつかのジャンルにわけて書くと情報が整理しやすいでしょう。
●緊急連絡先
親族や親しい友人の連絡先など
●財産に関する情報
銀行口座、不動産、有価証券、クレジットカード、債務、電子マネーなど
●保険に関して
加入保険の種類やプランなど
●健康・供養に関して
延命治療に対する考え、希望の葬儀や埋葬の形式など
●デジタル遺産
携帯電話やPCのパスワード、SNSのログイン情報、サブスクリプションなど継続課金をしているサービス情報など
●重要なものの保管場所
印鑑や通帳、書類、保険証など
●その他
私物の処分方法の希望、親族へのメッセージ、自分史など
無料配布のテンプレートを参考にしたり、目次を作ってページごとに項目を分けて書いたり、自分が書きやすい方法で作成してください。
なお情報はどんどん更新されていくものなので、ある程度スペースに余裕を持って書き込むことをおすすめします。
無料配布のエンディングノートのメリット・デメリット
無料配布のエンディングノートは予めテンプレートが入っているので見栄えがよく、中にはデザインにこだわったエンディングノートもあります。
自作よりも情報が整理しやすいですが、テンプレートができ上がっているからこそのデメリットも。
無料配布のエンディングノートのメリットとデメリットを解説します。
メリットは内容が整理されているから書きやすい
無料配布のエンディングノートのメリットは、やはりテンプレートによって内容がしっかり整理されているので書きやすい部分です。
予め記入すべき必要事項が記されているので、内容に従って記入するだけで綺麗に情報を整理することができます。
イラストや背景が入ったテンプレートもあるので、見栄えがいいのも無料配布のエンディングノートならではのメリットです。
デメリットは自由度が低く印刷の手間がかかる
予め記入できる必要事項が決まっているので、人によっては項目が足りないケースがあります。
また、項目によって書き込めるスペースが決まっているので、文字の大きさや情報量によっては書ききれないことも。
テンプレートは情報が綺麗に整理できる反面、予め項目やスペースが決まっているので自由度が低い部分が大きなデメリットになります。
さらにダウンロード後に印刷をしなければならないので、作成に手間がかかるデメリットもあります。
無料配布のエンディングノートの選び方
無料配布のエンディングノートは、なるべく自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
選ぶ際はテンプレートの構成内容と、記入欄、デザインを比較して、より自分らしいものを選びましょう。
●構成内容
自分史や財産など、どの情報を重視しているか、自由に書き込める部分があるかなどを比較する。
●記入欄
広くて書き込みやすいか、文字が大きくて見やすいか、要点のみがまとまったコンパクトなものかなど重視したい点を比較する。
●デザイン
シンプルでアレンジしやすいか、背景やイラスト入りで個性的かなど好みのデザインのものを選ぶ。
自作エンディングノートのメリット・デメリット
エンディングノートはわざわざ無料配布のテンプレートをダウンロードしたり、エンディングノートとして販売されているものを購入したりしなくても、普通のノートで作ることができます。
自分で自由に作ることができる自作エンディングノートですが、自由度が高い分、人によっては書きにくさを感じるデメリットも。
自作エンディングノートのメリットとデメリットを解説します。
メリットは自由になんでも書き出せること
自作エンディングノートのメリットはやはり、全て自由に書けることです。
書き残しておきたいこと、整理するべき情報は人によって違います。自作エンディングノートなら、必要事項を記入する項目も自分で決められるので、漏れなく情報を整理できます。
そもそもエンディングノートは、自分の情報をまとめるメモのようなものなので、なんでも書き込んでしっかり整理したい人は、自作の方があっているかもしれません。
デメリットは読みにくくなる可能性があること
自作エンディングノートのデメリットは、ごちゃごちゃして読みにくくなる可能性があることです。
無料配布のエンディングノートはテンプレートが用意されているので、ひと目でどこにどの情報が記されているかわかります。
一方、自作の場合は項目も情報も自分で書き込まなければならないので、書き方次第ではどこにどの情報が記されているかわからなくなってしまうかもしれません。
ただし自作エンディングノートのデメリットは、マーカーを入れる、色を変えるなど工夫次第で改善することも可能です。
エンディングノートは自分好みにカスタマイズして作るのがおすすめ
エンディングノートは法的な強制力があるものではなく、自分の情報を整理したり、死後に親族や友人へのメッセージを遺したりなど、あくまでもメモのような役割のものです。
そのため、エンディングノートの作り方に決まりはありません。無料配布のテンプレートで綺麗にまとめたり、無料配布と自作を組み合わせたり、完全自作にしたりなど、人それぞれ、自分好みに作って良いです。
エンディングノートは今後の人生から終末にかけて長く付き合っていくノートになるので、いろいろカスタマイズをして自分好みのエンディングノートを作ってみてはいかがでしょうか。