市販のエンディングノート(終活ノート)のおすすめ5選!生前の意思を伝えられるエンディングノートの使い方

投稿:2022-03-23
市販のエンディングノート(終活ノート)のおすすめ5選!生前の意思を伝えられるエンディングノートの使い方

エンディングノート(終活ノート)は自分の死後、残された家族に自分の意思を伝えるためのノートです。どう弔って欲しいかなど生前の意思を伝えるためだけではなく、これまでの人生を振り返り、残された人生をどう生きるかを考えるためにも使われています。

近年は終活の一環として「エンディングノート」を利用する人も増えており、市販されているエンディングノートの種類も増えてきました。

では、実際にどのようなエンディングノートが使いやすく、人気を集めているのでしょうか。

エンディングノートの中でも、書きやすさや内容の充実度で人気があるものを紹介します。

エンディングノート(終活ノート)を書く前に知っておくべきこと

「エンディングノート」はもしもの時に備え、自分に関するあらゆる情報を書き込むものです。自分の死後に家族が困らないように、どのように弔って欲しいかといった希望や財産、家族や友人に伝えたいことなどを記入します。

その他に自分の意思を残す方法として挙げられるのが「遺言書」です。遺言書も自分の死後に、財産や相続をどうして欲しいかなどの希望を書き記すもの。

どちらも同じような役割ですが、エンディングノートと遺言書には大きな違いがあります。

正式な遺言書(いごんしょ)とは違いエンディングノートに法的効力はない

正式な手順で作成された「遺言書(いごんしょ)」には法的効力があります。しかし、エンディングノートに法的効力はありません。

自分の死後、確実に希望を叶えて欲しいのであれば、エンディングノートではなく「遺言書」を作成した方がよいでしょう。

ただし、遺言書は正しい形式で作成しないと法的効力を発揮しないので注意が必要です。

エンディングノートには死後のことだけでなく「リビングウィル」も書ける

遺言書には葬儀・お墓・お金・遺産・遺品・家族へのメッセージといった自分の「死後」どうして欲しいかを書き記します。

一方エンディングノートは、遺言書と同じ内容に付け加えて、存命時のもしもの対応、終末期医療や要介護となった時の意思(=リヴィングウィル)を書いてもよいです。

遺言書は自分の死後しか開封されないものですが、エンディングノートは法的効力がないため、生きているうちに家族に渡しても問題ありません。

終末期医療の際どうして欲しいかなどの希望を書き家族に渡しておくことで、自分らしい最期を迎えられる人もいるでしょう。

法的効力がない分、自由に自分の意思を残せるのがエンディングノートの特徴です。自分のための備忘録として使う人もいます。

エンディングノートの種類と特徴

エンディングノートの種類と特徴

エンディングノートには大きく「手書き」と「パソコン入力」のタイプがあります。基本項目だけでなく、家族へのメッセージや家系図、介護や医療に関することまで書けるエンディングノートもあるため、自分に合ったものを選ぶと良いでしょう。

文章を残すだけでなく、中には家族へのメッセージDVDやCDなどのデジタル媒体を保管できるものもあります。

パソコンでの文章作成と編集に慣れている人は、ネットの無料・有料テンプレートをダウンロードして使うのもおすすめです。足りない項目などは付け足せるので、新たにノートを購入する必要はありません。

終活ノートの特徴をタイプ別に紹介します。

手書きで「紙」に残すタイプのエンディングノート

手書きで書くエンディングノートは、自分の死後、家族にも見つけてもらいやすいです。

自分の情報から家族のこと、医療・介護や葬儀のことまで幅広い項目を網羅しているエンディングノートも販売されており、情報の書き漏れを防ぐことができます。ボールペンではなく鉛筆で書くことで、修正も簡単です。

ただし、自分が書き残しておきたい項目がなかった場合は、隙間に書いたり別紙を用意したりする必要があります。

市販のエンディングノートでおすすめのものを5つ紹介します。

1:コクヨ|もしもの時に役に立つノート

コクヨが販売している「もしもの時に役に立つノート」は長年ベストセラーになっている一冊です。必要項目にわかりやすいガイドがついており、何を書けば良いか一目でわかるので、初めて書く人でも迷うことはないでしょう。

預貯金や自動口座引き落とし、クレジットカード情報などの項目もあるため、自分の死後だけでなく「入院した時」や「財布を落とした時」などでも活躍します。

自分の人生や経歴を振り返ることにも適しており、自分史としても活用できるでしょう。

<ポイント>
・コクヨ帳簿紙を用いており長期保存に最適
・CD/DVDケース、写真等収納ポケット付き
・オレフィンカバー付き

2:文友舎ムック|看取り医がつくった人生を大切に過ごすためのエンディングノート

「看取り医がつくった人生を大切に過ごすためのエンディングノート」はその名の通り、看取り医である「田谷光一氏」が監修したノートです。

「私のこと」「終末医療のこと」「葬儀とお墓のこと」「財産のこと」「私の歴史」「伝えておきたいこと」の6つのパートがあり、特に終末医療に関することは内容が充実しています。

自分をどう看取って欲しいのか、どんな最期を迎えたいかを家族に伝えるノートとして活躍できるでしょう。

<ポイント>
・医療に特化しているだけではなく、他もバランスよく設けられている
・わかりやすさと書きやすさの点で、高齢者でも使いやすい

3:オフィス・シバタ|3冊で構成されたエンディングノート「アクティブノート」

赤・緑・黄で色分けされ、用途別に使うことのできる3冊構成のエンディングノートです。

赤は今までの医療記録を書き記すノート。万が一、救急搬送された際などに救急隊員に渡します。

緑は延命治療(尊厳死宣言書)や介護方法、お葬式のことを書くノート。存命中に万が一意思疎通が取れなくなってしまった際に、家族に読んでもらうものです。

黄色は死後の遺産相続等、そして家族へのメッセージを残します。

リビングウィルからお葬式の希望、その後の相続のことまで、詳細に書き残したい方には最適なエンディングノートです。

<ポイント>
・5mmマチの収納ポケット付き特製フォルダに3冊収納可能
・それぞれのノートに対する書き方ガイドブック付き
・用途に分けて色別となっているので緊急時でも手に取るべき本が一目でわかる

4:リベラル社|一番わかりやすい エンディングノート

行政書士の「東 優氏」が監修した、相続法改定に対応したエンディングノートです。

記入項目には近年増えている「デジタル遺産」があり、どんな内容を書き記しておけばよいのかの解説もあります。

デジタルで保管されている財産やサブスクなどのデータは家族も見つけにくく、死後そのまま放置されてしまう可能性も高いです。このノートのように「デジタル遺産」を書き込めるページが用意されていると、書き忘れることもないでしょう。

預貯金などを別途書き込めるマル秘カードもあり、重要な箇所を保護するスクラッチシールも付いています。

自分の財産を整理したい、残された家族に「相続」の手続きで迷惑をかけることないよう詳細を残しておきたいという方におすすめのノートです。

<ポイント>
・記入欄が大きくて見やすい
・項目ごとにガイドや言葉の説明付き

5:クラウンハート|エンディングファイル  

「幅6cm4つ穴A4サイズ/布地表紙」のファイル式終活ノートです。遺言・リビングウィルを記入するプリント、DVDや写真などの記録媒体の保管、通帳・証券・登記簿などの財産関係の書類も全てまとめてこの一冊に保存できます。

付属のポケットは丈夫に作られており、中身が飛び出さないタイプもあるため、紛失の心配はありません。付属品の追加購入もできます。

大切な書類や通帳などをまとめて管理したいという方におすすめです。

<ポイント>
・遺言書、財産等の必要書類全てを一括管理できる
・ファイルのカラーや柄が選べる
・情報が増えるごとに追加可能

パソコンで入力し「データ」として残すタイプのエンディングノート

手書きで「紙」に残すタイプではなく、「データ」で残すエンディングノートもあります。インターネット上に「テンプレート」が用意されているので、自分に適したものをダウンロードすると良いでしょう。無料のものから有料のものまで、さまざまな種類があります。

手書きの終活ノートに「データ版」が付属しているのもありますが、出版された時期が古いと持っているパソコンでは開くことができないものもあるので注意が必要です。

相続法の改定によりPC作成による財産目録が法的に有効になりました。終活ノートに加えて、データでも保存しておくと便利です。のちに公正証書遺言を作成する際、そのデータを用いる事ができます。

<メリット>
・手書きではないので文字が見やすい
・常に最新情報に更新できる

<デメリット>
・データのうっかり消去や破損
・不正アクセス被害

うっかりデータを消去してしまったり破損したりすることもあるため、データは必ずバックアップを取っておきましょう。

もしもの時にすぐに見つけてもらえる様に、プリントアウトした物と記録媒体を貴重品と一緒に保管しておくと良いです。

不正アクセス防止のためにセキュリティソフトは常に最新版にしておき、作業後はPC内に残さず、バックアップ含めた2個の記録媒体で保存・保管しましょう。

スマホ専用アプリも誕生しており、今後ますますデータで残すエンディングノートに注目が集まることが予想されます。

実際におすすめの「データで残す」エンディングノートを紹介します。

マイクロソフトエンディングノート

マイクロソフト社が無料提供している、ワード形式のテンプレートで、医療関係から葬儀のことまでバランスよく構成されています。

クラウドで保管する事でスマホでも編集することができ、思い立った時にすぐに修正・加筆できるのでとても便利です。もちろん写真・動画も取り込めます。

マイクロソフト:エンディング ノート

まとめ〜エンディングノートは誰もが気軽に残せる遺言

エンディングノートは、生前の意思を残された人たちへ伝えることができるものです。「遺言書(いごんしょ)」のような法的効力はありませんが、自分の財産のことやお葬式の希望、家族へのメッセージなどを残すことができます。

市販されているエンディングノートは誰もが簡単に書き込めるようになっており、自分の意思を遺言として気軽に残せるアイテムです。無料でテンプレートをダウンロードでき、データで残せるエンディングノートもあります。

終活の一環として、自分の情報をまとめてみるのも良いかもしれません。

著者:葬儀のデスク編集部
葬儀のデスク編集部
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