菩提とはどういう意味?「菩提」「菩提心」についてその意味や使い方などわかりやすく解説

菩提とはどういう意味?「菩提」「菩提心」についてその意味や使い方などわかりやすく解説

「菩提(ぼだい)」とは仏教で仏の悟りの智慧を意味します。本来は悟りを開いた者「仏陀」を意味し、菩提の語源です。

菩提に心がついた「菩提心」との言葉は菩提を求める心、仏と同じ悟りを得たいと願う心を意味します。

「誰かを助けたい」「誰かのために役に立ちたい」との思いから仏道に入り、悟りを得たいと発心、菩提心をおこす事は「発菩提心」と言い、真言密教では自分の中にいる仏を見出す事を指すものです。

菩提の意味やそこから派生した言葉を、詳しく解説します。

「菩提」の意味とその使い方

菩提の由来は本来、サンスクリット語の「buddhatva/目覚めし者・悟りを開いた者」の意味を持つ仏陀(buddha)、人を指す言葉でした。

それが悟りを得た者しか持ち得ない智慧となり、のちに悟りを求める者・願いへと変化していきます。

菩提の意味や使い方を解説します。

菩提とは仏の悟りという意味

悟りには、悟りの状態である「涅槃」と、悟りの内容である「菩提」があります。そして菩提には3種類の仏の悟りがあり、これらは三菩提と呼ばれて、その中でも最高とされている悟りが無上菩提です。

●阿羅漢菩提/声聞
仏の声を聞いて(教えに従って)自らの悟りを開く。自利。

●辟支仏菩提(びゃくしぶつ)/独覚
仏の教えに頼らずに悟りを開く。自利。

●無上菩提/正覚
阿耨多羅三藐三菩提。仏陀を目指す菩薩の悟り。己のためのみならず一切衆生の救済のために悟りを開く。自利と他利。

※自利→自分の幸福/利他→自分よりも人の幸福

阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい)

般若心経・真言でよく聞かれるこの言葉は、「完全なる悟りを得て大宇宙の真理を完璧に理解した者」との意味です。多くは釈迦を指します。

  • 阿耨多羅:Amuttara/誰から教えられた訳でも無く、涅槃を知っていている仏陀を超える人間はなし。大宇宙の真理を知る者。
  • 三藐:Samyak/完璧
  • 三:Sam/完全に・満ちた状態
  • 菩提:Buddha/仏陀・悟りを開きし者

「菩提心」「菩提寺」「菩提樹」

「菩提心」「菩提寺」「菩提樹」は、菩提を用いた言葉で昔から馴染みのある言葉です。

しかし、菩提を用いた言葉の中には、死者の魂の冥福・供養する意味として誤用されている「菩提を弔う」などの言葉もあります。

一郷 正道教授 大谷大学/菩提

菩提心とは

大乗仏教における菩提心とは、「この世に在る全ての命を救うためには仏陀の悟りの境地へ導く必要があり、そのために自ら煩悩を断ち切って悟りの境地に至らん」とする心の動きです。対する上座部仏教での菩提心は自利です。

真言密教においては菩提の心と解釈され、自分の心の中に備わっている悟りの心を起こします。これを発菩提心と言い、人の中に仏が存在するとの思想からきています。

真言密教も含め、自利利他が一体となっているのが大乗仏教で、その根幹。自分も含めてすべての人が救われて、幸せになる事を考えるのが大乗仏教です。

菩提心を実践する方法、4つの菩薩の行為というものがあります。

四摂法(ししょうぼう)

  • 布施:自分が持つものを惜しみなく他人に与える
  • 愛語:人が喜ぶ言葉のみを発する
  • 利行:人・世の中のために自分の利点を役立てる
  • 同事:全ての命に平等に接する

菩提心は仏教徒でなくても、現代社会を生きる人々にとって毎日を生きやすくするためのアドバイスとしても注目されています。

菩提寺とは檀家が帰依するお寺のこと

菩提寺とは、葬儀などの仏事や檀家のお墓を管理する寺院のことです。この場合の菩提には、本来の「目覚めし者」の意味はありません。

本来の仏教における寺院は檀那寺です。

菩提寺は、飛鳥時代に蘇我氏が一族のために建立した飛鳥寺などの氏寺がルーツ。江戸時代の寺請制度以降、お寺と言えば一般的に菩提寺を意味します。

葬式だけの仏教徒とはいえ、寺院から見れば信者も修行者であります。そう意味では、同じ信仰を持つ人が集まるお寺・菩提寺と見ることも出来るかもしれません。

仏教三大聖樹の一つである菩提樹

菩提樹は仏教三大聖樹の一つであり、その下でお釈迦様が35歳の時に悟りを開いたと謂われています。(仏教の根底となる縁起を悟る)

正しくは、常緑高木・クワ科の印度菩提樹であり、インドの国花です。経典には天竺菩提樹として記述されています。

日本の寺院で菩提樹とされているものはこの印度菩提樹ではなく、中国原産のアオイ科の落葉高木のボダイジュで、全くの別品種です。ただ葉の形が似ているという事で菩提樹と呼ばれています。

※三代聖樹:菩提樹・沙羅双樹・無憂樹

「菩提心」は仏の教えを求める心

「菩提心」は仏の教えを求める心

自己・他者すべてを救済するには、悟りを開かれた仏の教え・智慧が必要になります。菩薩心はその仏の教えを求める心であり、人間で唯一悟りを開いた釈迦尊の心(仏陀の心)との感応をも求めるものです。

なぜ菩提心は起こるのか

仏教的に言い表すと以下の3つになります。

  • 自利:自らの救済
  • 他利:自分よりも世のため人のため
  • 自利・他利:自分を含めた全ての人の救済

このいずれかが発端となって菩提心は起こると考えられています。

まとめ 「菩提」とはお釈迦さまが開いた仏の悟りのこと

菩提とは仏の悟りです。阿耨多羅三藐三菩提の言葉の通り、唯一人間で悟りの境地に至り宇宙の真理を理解し、「縁起」の法則を見つけた仏教の開祖・お釈迦様に機縁しています。

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