仏壇を買う時は仏事コーディネーターに相談?仕事内容や資格取得方法

投稿:2021-01-28
仏壇を買う時は仏事コーディネーターに相談?仕事内容や資格取得方法

家具を購入するときにどのようなインテリアにするか、プロのコーディネートを参考にしたり、直接インテリアコーディネーターに相談したりする人は多いでしょう。

プロのアドバイス通りに家具を購入すれば理想のインテリアに近付くので、後悔や失敗のリスクを下げることができます。

仏壇を購入するときも同様で、仏壇仏具のプロである仏事コーディネーターに相談をすれば、予算や部屋に合った仏壇を見つけられるかもしれません。

しかし、仏事コーディネーターの有資格者が在籍している仏壇仏具店は意外と少ないのが現実で、仏事コーディネーターの資格自体があまり知られていません。

そもそも仏事コーディネーターは、どのような仕事をするのでしょうか?

仏事コーディネーターの仕事内容や資格取得方法などを詳しく解説します。

仏事に関するプロ「仏事コーディネーター」の仕事内容とは

仏事の関するプロである仏事コーディネーターには、さまざまな知識が求められ、仕事も多岐に渡ります。

仏事コーディネーターはどのような場所で、どのような仕事をしているのか解説します。

仏事コーディネーターとは仏事に関する資格を取得した専門家

仏事コーディネーターとは、仏壇や仏具、仏教、供養など仏事に関する豊富な知識を持った資格者のこと。要するに、仏事に関する専門家です。

仏事コーディネーターは2004年から始まった、実務経験者を対象にした資格となります。

仕事内容は仏壇や仏事全般、法要などのアドバイスをすること

仏事コーディネーターの仕事内容は、仏壇や仏具全般のアドバイスをすることが中心です。所属先によっては、法要に関するアドバイスをすることもあります。

現在はさまざまな種類の仏壇が販売されていますが、購入頻度が高いものではないので、お客様は仏壇に関する知識が少なく、なかなか選べないケースが多いです。

仏事コーディネーターは豊富な経験と知識を活かし、仏壇や仏具選びに悩んでいるお客様に部屋や宗派、予算などに合わせた仏壇選びをアドバイスします。

また、仏壇を探しているお客様の中には、仏具の使い方やお参りの作法がわからない方もいます。仏事コーディネーターは仏壇や仏具選びのアドバイスだけでなく、仏事に関するあらゆる相談を持ちかけられるため、広い知識と経験が求めらる仕事です。

仏事コーディネーターは仏壇仏具販売店で活躍している

仏事コーディネーターの主な仕事場は、仏壇仏具を扱う業者や販売店です。

葬儀社で活動されている仏事コーディネーターもいますが、基本的には仏壇や仏具の販売に関係する業種で仕事をします。

そもそも、仏事コーディネーターの資格を取得するためには、宗教用具を扱うお店での実務経験が必要です。あくまでもキャリアアップのための資格のため、大抵の仏事コーディネーターは仏壇仏具販売店で働いています。

仏事コーディネーターの資格取得方法と費用を解説

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仏事コーディネーターになるためには資格を取得する必要があります。ただし、受験資格は条件に当てはまる限られた人しか与えられないので、誰でも資格を取得できるわけではありません。

では、仏事コーディネーターの受験資格や、試験項目と受験費用について解説します。

仏事コーディネーターは受験資格が意外と厳しい

仏事コーディネーターの資格は、仏壇仏具販売店の従業員なら誰でも受験できるわけではありません。

仏事コーディネーターの資格自体は全日本宗教用具協同組合が主催しており、組合員でなければ受験資格すら得られません。

詳しい受験資格は以下の通りです。

  1. 宗教用具を扱う事業所を経営する者ならびにその従業者
    ※パート、アルバイト、非常勤の従業者も含みます
  2. 全日本宗教用具協同組合の組合員とその従業者を対象として実施

また、受験する年の4月1日で満20歳以上であることと、3月31日時点で実務経験が3年以上あることも受験資格を得る条件に含まれます。

注意するべき点は、全ての仏壇仏具販売店が全日本宗教用具協同組合に加盟しているわけではないことです。例えば、口コミサイトで東京都の仏壇仏具販売店を検索すると300件以上がヒットしますが、東京都で全日本宗教用具協同組合に加盟しているのは2021年現在で23店舗のみです。

全日本宗教用具協同組合加盟店>関東 加盟店一覧より

少しずつ加盟店は増えているものの、一部の仏壇仏具販売店しか加盟していないのが現状です。そのため、仏事コーディネーターは受験資格を得ること自体が難しい資格だと言えるでしょう。

仏事コーディネーターの試験項目と資格取得に必要な費用

仏事コーディネーターの試験項目は多岐に渡ります。

以下は試験項目の一例です。

  • 仏教の基礎知識
  • 仏事全般に関する知識
  • 仏壇仏具の製品・販売知識
  • 仏事や仏具関連の法令知識
  • 仏事コーディネーターの使命と心構え

また、仏事コーディネーターの資格を取得するためには、試験だけでなく講習も受ける必要があります。講習料は受験手数料と合わせて35,000円です。

さらに、講習を受けるためには指定のテキストを購入する必要があります。テキストを持っていない人は、講習を受けられないので注意してください。テキストの価格は定価14,000円(税別)で、全日本宗教用具協同組合の会員なら11,000円(税別)で購入可能です。

なお、全日本宗教用具協同組合に加盟している店舗の中には、資格取得に必要な費用を補助してくれるところもあるようなので、仏事コーディネーターを目指す方はぜひ相談してみましょう。

仏事コーディネーターの資格は必要だと感じたら取得するべき

社会の高齢化が進むと同時に、日本の人口減少も進んでいます。このまま日本の高齢化と人口減少が進み続ければ、葬儀や法要など、仏事に関するアドバイスができる専門家はとても価値の高い存在になるでしょう。

ただ、小規模な葬儀や法要を省略するケースが増えているのと同時に、仏壇や仏具を購入しないケースも増えています。さらに、全日本宗教用具協同組合に加盟していない店舗が多く、資格としての仏事コーディネーターは、あまり存在価値が高くならないかもしれません。

仏事コーディネーターの資格を持っていて損をすることはありませんが、必ずしも必要な資格でもありません。

もし、自分自身がキャリアップのために必要と感じたら、仏事コーディネーターの資格を取得すればよいでしょう。

仏事や葬儀に関連する業界で仕事をするのであれば、仏事コーディネーターだけでなく、門戸を広く開けている葬儀関連の資格も合わせて取得することをおすすめします。

仏事コーディネーターは仏事のプロとしてアドバイスする職業

仏事コーディネーターは仏事のプロとして、仏壇や仏具、法要などに関するアドバイスをする職業です。

主に仏壇や仏具を販売している店舗で活躍していますが、受験資格を得る条件が厳しいため、仏事コーディネーターの資格自体があまり広く認知されていません。

そもそも、仏事コーディネーターの資格を持っていなくても、仏事に関連する業種に就職できるうえに、問題なく仕事もできます。仏事コーディネーターの資格は絶対に必要な資格ではないので、あくまでもキャリアアップの一環として取得するとよいでしょう。

もちろん、勉強をするだけでも仏事に関する幅広い知識が得られるので、業界でプロとして活躍するなら、知識だけでも深く身につけることをおすすめします。

著者:葬儀のデスク編集部
葬儀のデスク編集部
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