遺体衛生保全士の資格を取得できる学校と授業内容を解説

遺体衛生保全士の資格を取得できる学校と授業内容を解説

遺体衛生保全士とは、エンバーミングを行うために必要な資格で一般社団法人日本遺体衛生安全保全協会(IFSA:International Funeral Science Association in Japan)からの認定を受けた資格です。

遺体衛生保全士の資格を取得するには、IFSAが認定した専門学校に通い、受験資格を得てから資格認定試験に合格する必要があります。

日本にはエンバーミングに関しての法律がないため、遺体衛生保全士は民間の認定資格です。

IFSAは環境省の行政指導を受け、遺体衛生保全を担うエンバーマーの養成をし、日本で適正なエンバーミングを普及しようを務めています。

高齢化社会で活躍が期待される資格ですので、現在、注目されている資格のひとつと言っても過言ではないでしょう。

遺体衛生保全士の資格を取得できる学校と授業内容について解説します。



遺体衛生保全士の資格を取得できる学校は?

遺体衛生保全士の資格を取得するには、専門学校を卒業してから遺体衛生保全士の資格試験を受け、合格しなければなりません。

遺体衛生保全士(エンバーマー)の受験資格を取得できる学校について、解説します。

日本ではIFSA認定のエンバーマー養成校のみ

遺体衛生保全士(エンバーマー)の受験資格を取得できる学校は、日本ではIFSA認定のエンバーマー養成校のみとなっています。

数少ないIFSA認定のエンバーマー養成校は、「日本ヒューマンセレモニー専門学校」。神奈川県平塚市にあり、学生の約4割が県外からの学生です。

日本ヒューマンセレモニー専門学校の概要

日本ヒューマンセレモニー専門学校のエンバーミング学科を卒業すると、遺体衛生保全士の受験資格を取得できます。

日本ヒューマンセレモニー専門学校のエンバーミング学科について解説します。

受験資格、入学試験

日本ヒューマンセレモニー専門学校の受験資格は、以下のいずれかに該当する者とされています。

  1. 高等学校卒業(平成29年3月卒業見込を含む)、または、これに準ずる学校を卒業した者
  2. 外国において、学校教育における12年の課程を修了した者
  3. 文学科学大臣の指定した者
  4. 文学科学大臣の行う高校卒業程度認定試験または、大学入学資格検定に合格した者

入学試験は、筆記試験(一般常識・作文)と面接で、必要な書類と費用は以下の通りです。

  • 入学願書(所定のもの)
  • 調査書又は最終学校の卒業証明書
  • 写真一葉(願書貼付)
  • 身上書
  • 入学検定料2万円
    入学検定料は郵便振替にて同封

入学を検討中の方のために、11月に説明会を実施しています。

詳しくは、日本ヒューマンセレモニー専門学校のホームページをご確認ください。

卒業までに必要な学費、年数

日本ヒューマンセレモニー専門学校のエンバーミング学科を卒業するまでには、2年間かかります。

ご参考までに、平成26年の学費を以下にまとめました。

(平成26年実績のため、変更となる場合もあります。)

合計内訳
1年次納付金   合計 98万5千円・入学金:15万円
・授業料:48万円(年額)
・実習費:20万円(年額)
・施設費:15万円(年額)
・維持費:5千円(年額)
・別途費用:48万円
※別途費用には、教科書代、制服代などが含まれています。
2年次納付金   合計 83万5千円・授業料:48万円(年額)
・実習費:20万円(年額)
・施設費:15万円(年額)
・維持費:5千円(年額)
・別途費用:10万円
※別途費用には、教科書代、制服代などが含まれています。

アメリカ北部やカナダの葬儀学校へ留学

エンバーミングの本場であるアメリカ北部やカナダの葬儀学校に留学する方法もあります。

しかし、かなりの経済的負担がかかるため、あまりお勧めではありません。経済的に余裕があり、英語も堪能であれば、チャレンジしてみてもよいでしょう。

遺体衛生保全士の資格取得ができる学校の授業内容

遺体衛生保全士の資格取得ができる学校の授業内容

遺体衛生保全士の資格取得ができる、日本ヒューマンセレモニー専門学校の授業内容について、紹介します。

一般教養

一般教養では、オーラルコミュニケーション、コミュニケーション英会話、接遇マナーなどのカリキュラムがあります。

エンバーマーとして働くためには、大切な方を失ったばかりのご遺族とのデリケートな状況で円滑なコミュニケーションを図ることが求められるため、コミュニケーションに関する授業が設けられているのです。

また、ご遺族に失礼のないようなコミュニケーションが図れるよう、接遇マナーの実習なども行われます。


葬祭学

葬祭学としては、葬儀概論、仏教と葬儀、フューネラルマネージメント、フューネラルビジネス総論、グリーフサポート、施行技法(室内装飾)、施行技法(司会)、葬儀実務があります。

カリキュラム名内容
葬儀概論・ご葬儀に関わる仕事の内容
・社会的環境
・法律
・行政手続き
・宗教等の関連知識
受注技法(渉外)顧客の視点に立って、顧客のニーズを引き出し、満足ゆくお別れを実現するために必要な知識・技術
仏教と葬儀仏教各宗派の概要と葬儀の捉え方・考え方を中心に葬送の意義
フューネラルマネージメント・現在
・過去
・未来の葬祭業の業態
・業界動向
・就職に向けての心構え、今後の展望
フューネラルビジネス総論・プロとしての職業倫理観
・お客様に対する接し方
・旅支度についての諸知識
・ご納棺を行う際に必要な知識
・心構え
・技術等の習得
グリーフサポート・ご遺族の心のケア
・グリーフケアについての知識の取得
・心のケアの一環としてのエンバーミングの提供を行える意識づけ
施行技法(室内装飾)葬祭ディレクター試験で必要となる幕の張り方(短期集中講座)
施行技法(司会)話し言葉におけるコミュニケーションについての基礎知識や技術
葬儀実務・故人と接する場合のマナー
・ご遺族への説明時における葬儀担当者としての心構えや言動など(斎場実習含)

遺体衛生保全

遺体衛生保全に関しては、葬祭科学概論、公衆衛生、解剖学、微生物学、病理学、エンバーミング化学、エンバーミング理論、エンバーミング関係法規というカリキュラムがあります。

人間の死を中心とした基礎医学、ターミナルケア、各感染症について学ぶのに加え、エンバーミングに関しては、以下のような内容を扱う非常に専門的な内容です。

カリキュラム名扱う内容
エンバーミング化学エンバーミングを行う上で不可欠な薬品の効能とその調合について科学的な知識
修復学修復の必要なご遺体に対応する為に、解剖学や顔の黄金率をはじめとする知識及び技術
エンバーミング理論実際にエンバーミングを行ううえで必要な技術、その理論
エンバーミング関係法規エンバーミングを日本で実施する上で、理解し遵守する必要のある法律条例

実習

以下のような実習があり、学んだ知識や技術を実践することで、技術の向上に努めます。

実習は、遺体衛生保全士になるためにとても重要な内容です。

カリキュラム名概要
エンバーミング実習・エンバーミングの実務を実際の現場に出て、エンバーマーの助手として実務に従事
・学んできた知識や技術の更なる向上を図る
フューネラルメイクエンバーマーに必要な化粧や着付けについての知識・技術
修復術実習修復術の理論に基づき、その基礎技術の更なる向上を実践で図る

専門・特別講座

関係業界著名人の講義等、学校外にての講義受講も予定されています。


遺体衛生保全士の資格取得には幅広い知識と実習も含めた学びが必要

遺体衛生保全士の資格取得のためには、知識の習得だけでは不十分です。エンバーミング自体が専門的な技術のため、しっかりとした実習ができる専門学校で実習を積むことが必要となります。

それに加え、ご遺族との対応ができるように、心理学やコミュニケーションスキルなどさまざまな鍛錬が求められる専門職です。

資格を取得するまでは大変ですが、今後注目されているやりがいのある専門技能といっても過言ではないでしょう。


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