エンバーマーとは?仕事内容や資格の取得方法まで詳しく解説

投稿:2022-01-04
エンバーマーとは?仕事内容や資格の取得方法まで詳しく解説

エンバーマーになるために必要な資格を解説

エンバーマーになるために必要な資格を解説

これから需要が高まることが予想されるエンバーマー。エンバーマーになるためには、どのような資格が必要なのでしょうか。

エンバーマーになるために必要な資格について解説します。

エンバーマーは国家資格ではない

2020年10月時点で、エンバーミング及びエンバーマーの国家資格はありません。エンバーマーは、日本遺体衛生保全協会(IFSA:International Funeral Science Association in Japan)からの認定を受けた資格です。

日本遺体衛生保全協会(IFSA)から認定された民間の資格

IFSAは環境省の行政指導を受けながらエンバーマーの養成をし、日本で適正なエンバーミングを普及しようを務めています。

日本にはエンバーミングに関しての法整備がないため、エンバーミングの資格は基本的に民間の認定資格です。

日本でエンバーミングの資格を得ようするときには、まず一般社団法人日本遺体衛生安全保全協会(IFSA)の認定養成学校に通い、資格認定試験に合格する必要があります。試験に合格後、IFSA認定のエンバーミングの資格が授与されるという流れです。

IFSAの認定養成学校となっているのは、日本ヒューマンセレモニー専門学校の「エンバーマーコース」が挙げられています。

IFSA認定のエンバーミングの資格は、特にIFSAに加盟している企業への就職の際に有効な資格です。

日本で適正だと認められているエンバーミングの資格は、通信講座では取ることはできません。エンバーマーとして必要な学習は、一般教養や葬祭学・遺体衛生保全、そして実習です。

特にエンバーミングに関しては、現場での実習が最も重要であるといわれています。

エンバーミングを行うときには、エンバーミングセンターなどの処置施設や機器を必要とするため、実習などの際にも限られた場所でしか学ぶことができず、通学による実習が必須です。

一般社団法人  日本遺体衛生保全協会のホームページ  |  エンバーマー養成校ご案内

エンバーマーの資格取得にかかる費用の相場は?

エンバーマーの資格を取得するためにかかる費用はどのくらいでしょうか。

参考までに、IFSAの認定校である日本ヒューマンセレモニー専門学校「エンバーマーコース」の概要と費用をお伝えします。

1年目納付金は約100万円程度

合計98万5千円(入学金15万円・授業料48万円・実習費20万円・施設費15万円、維持費5000円)

【別途費用】1年次:48万円

2年目納付金は80万円程度

合計83万5千円(授業料48万円・実習費20万円・施設費15万円・維持費5000円)

【別途費用】2年次:10万円

2年間で総額240万円程度かかる

2年間での納付金は、182万円、別途費用は合計で58万円、総額240万円となります。

そのほかの方法としては、エンバーミングの本場であるアメリカ北部やカナダの葬儀学校に留学して、エンバーミングの資格を取る方法です。

アメリカの各州のフューネラルディレクターとエンバーマーライセンスなどが、エンバーミングの資格に当たります。

葬儀学校に1年ほど通い、その後学科試験に合格をして学校を卒業する必要があり、なかなか大変です。

卒業後は、スーパーバイザー(監督者・管理者)となるエンバーマーのもとで、エンバーミングだけではなく葬儀全般の実地訓練(インターンシップ)に従事するのが一般的でしょう。

そういったプロセスを経て、ようやくエンバーミングの資格を手に入れることができます。

しかし、実際には就労ビザを取得することが困難で、葬儀学校を卒業できたとしても、インターンシップを終えられないケースもあるようです。

エンバーマーの資格取得後の就職先や収入とは

エンバーミングの資格を取ってから、エンバーマーとして仕事をする場合、葬儀社への就職をすることが多いようです。

アルバイトやパートなどの非正規職員として働くこともあるようですので、給料は雇用形態によっても変わるでしょう。

また、葬儀社には大手の会社もあれば、個人経営などの小規模なところもありますので、給与額には差がありますが、大手の葬儀社へ就職した場合は、月給20~30万円くらいが目安だといわれています。

エンバーマーの求人を調査したところ、神奈川県にある某企業の求人案内では、勤務時間は9:00~18:00。給料は「月30万円+エンバーミング報奨金」とあり、休日は月間8日~9日でした。

応募要件はIFSA(一般社団法人 日本遺体衛生保全協会)認定のエンバーマーの資格を有していること、高卒以上、普通自動車運転免許(AT限定可)と表記があります。

高齢化社会が今後、ますます本格化する日本においては、将来性のある職業であると言えるでしょう。

まとめ|エンバーマーはご遺体を長期保存させるための処置を行う職業

エンバーマーは、ご遺体にエンバーミングを施し、長期保存させるための職業です。

日本ではまだ一般的ではありませんが、生前の姿を保った状態のご遺体とゆっくりお別れをしたいと考えるご家族の考えなどにより、エンバーミングの件数は年々増加傾向にあります。

日本でも今後需要が高まることが予測されるので、将来性のある資格といえるでしょう。

エンバーミングの仕事に興味を持った方は、資格の取得を検討してみてはいかがでしょうか?

著者:葬儀のデスク編集部
葬儀のデスク編集部
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