もくじ
お悔やみ申し上げますをメールで送る際のマナーと注意点
「この度はご愁傷様でした」これは口語のため、メールでは送りません。基本的には、「お悔やみ申し上げます」と書きましょう。
また、宗教によっても決まりごとがあります。
お悔やみメールを送る前に、注意しておくべきことを詳しく解説します。
文章は短く、直接的な表現は避ける
―共通の注意点-
- 敬称・誤字脱字に気をつける。
- 最後に返信不要の旨を加える。
- お悔やみメールであることをタイトルで知らせる。
※お悔やみ/お悔やみ申し上げます/謹んでお悔やみ申し上げます/など。 - 文章は短く簡潔に。
- 直接的な言葉は避ける。
- 忌み言葉は避ける。
- 絵文字やスタンプは使わない。
※手紙の場合は句読点は使いませんが、メールに関しては決まりはありません。 - 直接的な表現を使わない
―直接的な表現-
- 死→ご逝去/息をひきとる/他界/急死/
- 生存中→お元気な頃 /ご生前/
※死因など生々しい現実を表現するのも避ける - 「肝臓ガンと最期まで闘われた」→「最期まで自分らしくあられた」
いくら伝えたいことが多くても、お悔やみメールはなるべく短文で簡潔にお悔やみの言葉を伝えましょう。大切な人を亡くしているという点を踏まえ、相手にできる限りの配慮をすべきです。
とはいえ、身内が亡くなった人にかける言葉、なんて言葉をかけていいのかわからない人も多いでしょう。配慮すべき点やマナー、シーン別の文例を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
「ご尊父様」「ご母堂様」など正しい敬称を使う
- 父:お父様・ご尊父様 /お舅様(夫の父の場合)・ご岳父様(妻の父)
- 母:お母様・ご母堂様/お姑様(夫の母の場合)・ご岳母様(妻の母)
- 夫:ご主人様・旦那様・ご夫君様
- 妻:ご令室様・ご令閨様・奥様・奥方様
- 子供:ご子息様・ご令息様・ご令嬢様・ご息女様・お嬢様
- 祖父母:御祖父様・御祖母様・御祖父様・御祖母様
- 兄:ご令兄様・兄上様・お兄様
- 弟:ご令弟様・弟様
- 姉:ご令姉様(ごれいしさま)・姉上様・お姉様
- 妹:ご令妹様・妹様
- 伯父伯母:ご令伯様(伯父伯母とも)・伯父様・伯父上様・伯母様・伯母上様
- 叔父叔母:ご令叔様(叔父叔母とも)・叔父様。叔父上様。叔母様・叔母上様
時候の挨拶は入れない
お悔やみの手紙と同じく時候の挨拶抜きで本題から入ります。
冒頭の挨拶を省くことで、不幸を知ってすぐさまお悔やみの気持ちを示すために連絡したことをあらわしているのです。
忌み言葉は避ける
不幸の連鎖・死を想像させる言葉は極力使わなないようにします。
- 重ね重ね
- ますます
- いろいろ
- 度々
- 次々
- 日々
- 時々
- 呉々も
- 再三
- 再び
- しばしば
- さらに
- とんでもない
- とんだこと
- おしまい
- 流す
- 滅ぶ
- 捨てる
- 相次ぎ
- 消す
- 離れる
- 無し
- 亡くなる
など
宗教や宗派によって使うお悔やみの言葉に気をつける
宗教によって死生観が異なりますので、言葉には気をつける必要があります。
「冥福」には死者の魂がさまようことなく無事浄土にたどり着けますようにとの意味が込められており、仏教においてよく聞かれる言葉ですが、浄土真宗では使いません。
浄土真宗の死生観は即得往生で、死後直ちに浄土に入るので魂がさまようことがないからです。
そして、神道では故人は家族の守護神になり、キリスト教では死は終わりではなく復活の日に再生が約束されており、死者の幸せを祈る必要がありません。
「冥福」と使ってしまうと、故人の宗教によっては失礼になる可能性もあるので注意しましょう。
宗教問わず使える言葉は以下の通りです。
- 心よりお悔やみ申し上げます。
- 謹んでお悔やみ申し上げます。
- 謹んでお祈り申し上げます。
- 心から哀悼の意を申し上げます。
―宗派別NGワード―
仏教:浮かばれない/浮かばれぬ/迷う/
神式・キリスト教・浄土真宗:成仏/供養/冥福/往生/あの世/
―宗教別お悔やみの言葉-
▼仏教
- この度の御訃報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。
- ご急逝を悼み、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
- ご逝去の報に接し、遠い地より《故人名》様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
▼神道
- 御霊(みたま)の安らかなることをお祈り申し上げます。
- 《故人名》様の在りし日のお姿を偲び心より哀悼の意を表します。
- 御霊のご平安を心よりお祈り申し上げます。
▼浄土真宗
- ご逝去の報に接し、謹んでお悔やみ申し上げます。
- ご逝去を悼み、心よりお悔やみ申し上げます。
- ご急逝を悼み、謹んで哀悼の意を表します。
▼キリスト教
- 安らかな眠りにつかれますようお祈り申し上げます。
- 謹んで哀悼の意を表します。ご家族の皆様に神様のお慰めがありますよう心からお祈り申し上げます。
- 神の御許に召されました《故人の名》様の安らかなお眠りを心よりお祈り申し上げます。
さらに弔意を表したい場合は弔電や供花を送る
お付き合いの度合いによってはお悔やみメールだけでいい場合もありますが、たいていは後日、お通夜・葬儀告別式に出席、それができない場合は弔電やお花を送ります。
また、関係性によっては弔電ではなく、手紙とともに香典を送る場合もあります。
■次のページ:実際に使える関係性別の文例を紹介