忌引き休暇の日数は?関係性別日数や注意点を詳しく解説

投稿:2022-01-06
忌引き休暇の日数は?関係性別日数や注意点を詳しく解説

いつ訪れるか誰にもわからない人間の死、日常生活の中でその日は突然やってきます。身近な親族が亡くなった時は会社や学校を休み、故人を偲び喪に服す時間が必要です。

そんな時に活用するのが忌引き休暇。一定期間会社や学校を休み、喪に服します。

実はこの忌引き休暇、法律で定められているものではなく、会社や学校などの団体が独自で定めているものです。

そのため実際の規則や取得できる日数も異なり、また、親族との関係性などによっても取得できる日数が変わります。

一般的な忌引きの取得日数や申請方法、気をつけるべきマナーを解説します。

忌引きの取得日数や申請方法を解説

忌引きを取得できる日数は、亡くなった親族との関係性などにより異なります。

忌引きの取得日数や申請方法について解説します。

忌引きとは近しい親族が亡くなった際に取得できる休暇

親族が亡くなったときに取得する「忌引き休暇」は、実は労働基準法で定められた休暇ではありません。

会社や学校ごとに決められたルールに則って運用されており、「慶弔休暇」や「特別休暇」と呼ぶところもあります。

実際に忌引はどのような休暇にあたるのか、解説します。

忌引き休暇は法律で定められているものではない

忌引き休暇は労働者の権利などを保証する労働基準法では規定されているものではありません。一般企業や団体が独自で規則を定めています。

そのため、会社が従業員に対して忌引き休暇を与えなかったとしても罰則などはありません。

一般企業では忌引き休暇は福利厚生の一環として各企業の就業規則に定められており、教育機関では各学校または教育委員会などの教務規則などによって定められています。

慶弔休暇や特別休暇は、法律上必ず設けなければならない制度ではないので、会社によっては忌引き休暇の制度がない場合もあります。

もし勤務先の会社に忌引き休暇の制度がない場合は、有給休暇を取得するしかありません。

また、「三親等までは可とするが遠縁の親戚は認めない」など、忌引き休暇を取得できる範囲が決められていることが大半です。就業規則を確認しておきましょう。

公務員の忌引き休暇は規則で定められている

国家公務員の忌引き休暇は、人事院規則に定められています。

人事院規則とは、国家公務員の改善の勧告や事務を規定する人事院が法律を実施するために、または法律の委任に基づいて定める規則です。

国家公務員が忌引き休暇として取得できる日数は以下の通りとなります。

  • 配偶者・父母(配偶者の父母含む):7日間
  • 子:5日間
  • 祖父母や兄弟姉妹:3日間
  • 孫やおじ・おば:1日間

地方公務員の場合はら自治体により独自の条例で定められています。

国家公務員の規定を元にしている自治体が多いですが、異なる場合もあるようです。一例として東京都と大阪府の例を紹介します。

東京都の忌引き休暇

  • 配偶者:10日
  • 父母・子:7日
  • 祖父母・兄弟姉妹・配偶者の父母:3日
  • 孫 :2日
  • 配偶者の祖父母・配偶者の兄弟姉妹・おじ・おば・おい・めい:1日

大阪府の忌引き休暇

  • 配偶者・父母・子 :7日間
  • 配偶者の父母・祖父母・兄弟姉妹:3日間
  • 孫・配偶者の祖父母・配偶者の兄弟姉妹・伯父・叔父・伯母・叔母 :1日間

※配偶者の親族は、生計を共にしていた場合は、血族に準じた日数が適用。

いわゆる代襲相続があった場合も、適用日数が変わることがあります。

学校では忌引き休暇がある場合とない場合がある

学校の場合は、忌引き休暇の定めがある学校と定めがない学校があるため、まずは担任の先生に連絡をして忌引き休暇を取りたい旨を伝え、規定の有無を確認しましょう。

忌引き休暇は「欠席」扱いにはなりません。進級や卒業に必要な出席日数には算入せず、必要出席日数から減算して考えられるのが一般的です。定めがない場合は、通常の欠席として「出席日数」から差し引かれます。

もし、忌引き休暇以前に病気やケガなどで長期欠席していると、進級や卒業に必要な出席日数が足りなくなる可能性があるので気をつけましょう。

関係性別、忌引き休暇の一般的な日数

関係性別、忌引き休暇の一般的な日数

忌引きの日数は、故人との関係によって会社や学校ごとに異なり、一般的には三親等の親族まで認められていることが多いです。そのため、配偶者の伯父や伯母(叔父や叔母)、配偶者の甥姪は対象になりません。

親等一覧

  • 0親等:配偶者
  • 1親等:父母、子
  • 2親等:兄弟姉妹、祖父母、孫
  • 3親等:曾祖父母、直系の伯父・叔父・伯母・叔母、直系の甥姪、ひ孫

一般的な忌引きの日数

  • 配偶者:10日間
  • 実父母:7日間
  • 子:5日間
  • 兄弟姉妹:3日間
  • 祖父母:3日間
  • 配偶者の父母:3日間
  • 配偶者の祖父母:1日間
  • 配偶者の兄弟姉妹:1日間
  • 孫:1日間

喪主を務めることになったり、遠方で葬儀を行うことになったりした場合は、規定より長く忌引き休暇を取得できることもあります。

喪主を務める場合は、お葬式の手配やその後の手続きなどやるべきことが多いことが考慮されるためです。、

一方、あまり関係性が深くない場合は、告別式などに参列するための最低限の日数を休暇として与えられることが多くなっています。

忌引き休暇の日数は、あくまでも故人との関係性を元に会社が設定した期間です。血縁関係が遠くても関係性が深いという場合もあれば、場合によっては喪主を務めることもあるでしょう。

故人との関係や故人への想いを上司へ伝え、忌引き休暇を長くしてもらえるか相談した方が良いです。

忌引き休暇がなく「有給休暇」となる会社もある

会社員の場合、各会社によって忌引き休暇の取り扱いが異なります。

忌引き休暇は特別休暇に定義されるため、設定している会社と設定していない会社があり、特別休暇として忌引き休暇を設定していれば、有給を使用せずに休暇を取ることができます。

しかし、特別休暇に設定していない場合有給として休暇を取るしかありません。

ちなみに有給休暇は、労働基準法で規定された労働者の権利です。

就業規則によって忌引き休暇中は無給となる場合は、有給休暇を割り当てるということも可能となりますので、上司にその旨を申し出ると良いでしょう。

土日は考慮されず、忌引き休暇に含まれる

就業規則で「忌引き休暇は連続〇日」と決まっている場合、一般的には土日祝日も忌引き休暇に含まれます。ただ、「忌引き休暇は〇日」とだけ書かれている場合は含まれない可能性も。

土日や祝日も忌引き休暇の日数としてカウントされるかによって、いつから出社をすれば良いのかが変わります。

各企業の規定によって休日もカウントされるかどうかは異なるので、会社の上司や担当者に確認するとよいでしょう。

移動日は忌引き休暇に含まれない

葬儀などのために遠方まで出向かなければならず、移動日が発生する場合は忌引き休暇に含まれないことが多いです。

遠方の場合は、葬式後に帰宅して翌日出社というのはスケジュール的に厳しくなるので、遠方で移動に時間がかかるという方は、会社に相談を行うとよいでしょう。

移動日の都合上、規定の忌引き休暇よりも多く休暇を必要とする場合は有給休暇を利用するという場合もあります。

忌引き休暇の申請方法

忌引き休暇は一般的に以下の手順で申請します。

1. 会社の就業規則を確認する

忌引き休暇は、会社の就業規則で日数などを定められているので、忌引き休暇があるのかないのか、自分の状況では何日まで認められるのかを調べましょう。

調べたうえで疑問点があれば人事労務担当者や総務担当者に確認してください。

アルバイトや契約社員など雇用形態によって規則が異なることも多いので、その点についても確認しましょう。

2. 上司に口頭で伝える

忌引きの連絡は一般的には急ぎの連絡となるため電話や口頭で連絡します。メールだけでの連絡などは避けた方が良いです。

土日や深夜にどうしても連絡が必要になった場合は状況を見て、取り急ぎメールでの連絡でも良いと考えられています。

ただし必ず口頭での連絡も必要になってはくるため、メール内にいつであれば電話していいのかという、相手に配慮した確認も忘れないようにしましょう。

上司と連絡がとれたら、上司に口頭で忌引き休暇を取りたい旨を伝えます。

  • 自分とどんな関係の相手が、いつ亡くなったのか
  • 忌引き休暇を希望する期間
  • 通夜と葬儀の詳細

(日時・会場・住所・連絡先・自分が喪主である場合はその旨も伝える)

口頭で伝えた後にメールで、下記を送りましょう。

  • 亡くなった方と自分との続柄
  • 通夜・告別式の日時
  • 何日から休暇を取得したいか
  • 忌引き休暇中の連絡先

また、有給ではなく忌引き休暇として休む場合は、会社から証明書類の提出を求められることがあります。

必要な場合は速やかに提出しましょう。

▼忌引きの証明書類の例

・訃報
通夜と葬儀を伝える案内のための文章のことを意味します。通夜や葬儀の日時、喪主の名前と連絡先、宗派や死因などが記されているものです。一般的には、葬儀社に依頼するか個人で作成します。

・会葬礼状
葬儀や通夜の会葬者にお渡しするお礼状のことを指します。葬儀社に依頼するか個人で作成するのが一般的です。

・死亡診断書
故人の情報、死因や死亡日時などが記された証明書です。死亡を確認した医師が有料(5,000~1万円程度)で発行してくれますので、数枚コピーすると良いでしょう。

・火葬(埋葬)許可証
遺体の火葬や埋葬を許可する自治体が発行する書類です。葬儀社が手続きを行うのが一般的ですので、葬儀社に確認しましょう。

3. 可能な範囲で引継ぎや取引先の連絡を行う

忌引き休暇中に対応しなければならない仕事がある場合は、上司や同僚に相談して引き継ぎましょう。ただし、身内の死を知らされて余裕がない状態であることが多いので、可能な範囲でかまいません。

余裕があれば、業務内容、忌引き休暇中のアポイント状況、取引先の担当者の名前などを文面で伝えましょう。加えて取引先に忌引き休暇の期間や休暇中の代わりの担当などを連絡できるとなおよいです。

忌引き休暇取得時気をつけるべきマナー

忌引き休暇を取得するときは、急な場合がほとんどです。対応を間違えると、その後の対人関係にヒビが入ることもありますので、注意したいところ。

忌引き休暇を取得する時に気をつけるべきマナーについて、解説します。

担当業務に関する伝達事項をメールでまとめて伝える

自分が受け持っており、忌引き休暇によって中断せざるを得ない仕事や予定がある場合は、必ず伝達事項をまとめておきましょう。

伝達事項を作成しないと、顧客からの問い合わせ対応や、普段自分が行っている業務の仕方が分からないなど、トラブルになる危険性が高くなります。

伝達事項をまとめる際は、必ずメールで文字として残しましょう。文字で残しておけば伝達事項を忘れることがありませんし、漏れがないかをチェックすることもできます。

紙でも文字に残すことができますが、紛失するリスクが高まるので、メールを使う方が好ましいです。

忌引き休暇から復帰するときは、出勤時に会社の上司や担任の先生に、葬儀が滞りなく済んだ報告と、急な不在に対応してもらったお礼を伝えましょう。

周りの人からお悔やみの言葉をかけてもらったときは、「ご迷惑をおかけしました」と返します。忌引き休暇を取得するには、会社や学校の休暇に関する規則をしっかり確認し、休暇前後の周囲への配慮を忘れないことが大切です。

身内の不幸で気が動転し慌てるかもしれませんが、周りが気遣ってくれることも多いので、落ち着いて対応しましょう。

配偶者や父母など、故人との関係性が近ければ、長期の忌引き休暇を取ることになります。会社員であれば、会社や上司、同僚、取引先など、周辺への配慮は欠かせません。

忌引き休暇を取るまえに、上司や同僚に普段の業務内容や、すでに取り付けているアポイントなどを正確に伝え、不在中に業務が滞ることがないように引き継ぎをしましょう。

また、緊急時に対応できるよう、プライベートの電話番号やメールアドレスなども報告しておいたほうが無難です。

忌引き休暇でも上司や同僚へお礼を伝える

忌引き明けで復帰する際は、学校なら担任の先生に、会社なら上司に「急な連絡に対応してくれたこと」「休ませてもらったおかげで、きちんとお別れができたこと」に対するお礼の気持ちを伝えましょう。

特に、社会人の場合は自分が休んだ分、上司や同僚がカバーしてくれていたはずです。

菓子折りなどを持っていき、葬儀をつつがなく終えられたお礼と、今日からまた働くという意思を伝えましょう。

また、喪主として葬儀を行い、上司や同僚から香典をいただいたときは、挨拶と同時に香典返しを渡すのがマナーです。

子どもの担任の先生や校長先生がお葬式に参列してくれた場合は、先生に電話をし、お礼を述べると良いでしょう。

もし、子どもが中学・高校生であれば、子どもから先生にお礼を伝えるだけでも問題ありません。

忌引き休暇の手続きに必要な書類がある場合は速やかに提出する

忌引き休暇を有給にしている会社の場合、死亡診断書や会葬礼状などの提出を求められる場合もあります。

書類の提出が遅れると会社にも迷惑をかけてしまいますし、手続きが滞り思わぬトラブルになり自分が損をしてしまう可能性も。

必要書類は、復帰前に用意しておき、復帰後速やかに会社へ提出しましょう。

休んだ期間の仕事や授業の遅れをフォローする

忌引き休暇から復帰をしたら、上司や同僚から仕事を引き継ぎ、申し送り事項の確認や取引先への連絡等を行い、速やかに通常業務に戻りましょう。

わからない点は、上司や同僚に確認しなければならなかったり、対応が十分でないこともあるかもしれません。

しかし、急に忌引き休暇を取得して休んだ分を肩代わりしてもらったわけですから感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。

まとめ|忌引き休暇の日数やルールはあらかじめ確認しよう

忌引き休暇の日数やルールは会社の就業規則に定められています。

いざと言うときに慌てないためにも、事前の就業規則を読み、忌引き休暇について確認しておくとよいでしょう。

著者:葬儀のデスク編集部
葬儀のデスク編集部
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