白檀(びゃくだん)は故人を偲ぶ香木|植物とあらましを解説

白檀(びゃくだん)は故人を偲ぶ香木|植物とあらましを解説

葬儀や仏具にはさまざまな香木が用いられますが、中でも故人を偲ぶ香木としてなじみ深いのが「白檀(びゃくだん)」です。

白檀は仏教と深い関係がある香木で、お釈迦様が生きていた時代から親しまれていました。

白檀とはどのような香木なのか、なぜ仏教と関係のある香木なのか、あらましを解説します。


故人を偲ぶ香木「白檀」とは

白檀は香木として親しまれている植物ですが、故人を偲ぶ香木としても知られています。

唯一無二の独特の香りを漂わせる白檀とはどのような植物なのか、香りの特徴とともに解説します。

白檀はサンダルウッドと呼ばれる香木

白檀とはビャクダン科ビャクダン属の常緑小高木です。

常緑小高木とは1年中緑色の葉がつく高い木のことで、白檀の場合は3~10mほどまで成長します。木の幹が白っぽく、5月ごろには黄色や紫色などの小さな花を咲かせます。

なお、白檀の別名は「サンダルウッド」です。お香や香木・木材としては「白檀」、オイルとしては「サンダルウッド」と呼ばれるケースが多いですが、どちらで呼んでも問題ありません。

産出国はインド、インドネシア、オーストラリアなどの太平洋諸島中心です。ただし、ニュージーランドやハワイなどで採れる白檀は香りが少ないため、香木として利用するケースはほとんどありません。

特にインドのマイソール地方で採れる白檀は、最も高品質で「老山白檀(ろうざんびゃくだん)」と別称で呼ばれます。品質が高い分価格も高いので、近年では安価で手に入るインドネシア産の白檀が多く使われています。

香りは上品でエキゾチック

白檀の香りは、化学的に合成ができない自然由来の貴重な成分である「サンタロール」から出ているもの。

ほのかに甘さを感じる上品でエキゾチックな香りで、ほかの植物や化学合成では再現できない唯一無二の香りです。

ほかの香りに例えることは難しいですが、白檀はお線香でもよく用いられているので、日本人ならなじみのある香りではないでしょうか。

ちなみにお線香の主原料は椨(タブ)の樹皮を粉末状にしたもので、香り付けとして白檀や丁子(チョウジ)、沈香(ヂンコウ)、麝香(シャコウ)などを配合します。

白檀はお線香だけでなく焼香でもよく使われているので、葬儀に参列した経験がある方は、嗅いだことがあるかもしれません。

白檀と仏教の関係を解説

白檀と仏教の関係を解説

白檀は香木としてだけでなく、お線香やお香、エッセンシャルオイル(アロマオイル)としてもよく用いられますが、なぜ香木である白檀が故人を偲ぶ際に用いられるようになったのでしょうか?

故人を偲ぶ香木として白檀が選ばれるようになった理由について、白檀と仏教の関係を絡めて解説します。

白檀はお釈迦様の火葬に使われていた

白檀が故人を偲ぶ香木として選ばれているのは、仏教と関係の深い植物だからです。

仏教では白檀をさまざまな仏具に使用していますが、古い仏典の中に名前が記されているほど白檀は仏教になじみのある植物です。

仏教が生まれた国であるインドは気温が高い地域であったため、汗による体臭を紛らわせるために白檀などの香木がよく使われていました。入浴の習慣がほとんど無かった中世フランスで、香水が使われていたのと同じ理由です。

そして供養としてお香を供える風習は、お釈迦様が生きていた時代からあった風習です。お釈迦様が火葬された際にも、白檀が一緒に焚かれたそうです。

白檀が火葬で使われた理由は明確になっていませんが、お釈迦様と同じ香木で弔われること自体に意味があるのかもしれません。

供養に使われていた風習が続いているため、現代でも白檀は故人を偲ぶ香木として親しまれているのでしょう。

白檀はなじみのあるさまざまな仏具にも使われている

白檀は火葬だけでなく、現代でもなじみのあるさまざまな仏具にも使われています。

例えば、お線香や数珠、位牌、仏像などです。白檀は香木なので、仏具に加工されても数年は香りを楽しめます。

お線香

香り付けとして白檀が配合されている。

数珠

2年ほど白檀の香りを楽しめる。香りが薄くなっても、色艶の変化を楽しめる。

位牌

臨時用で準備される仮位牌は白木が多く、白檀は本位牌に使われるケースが多い。

仏像

優填王(うでんのう)が、いつでもお釈迦様に会えるようにと願いを込めて、白檀の仏像が誕生したと言われている。白檀を使った仏像を「檀像(だんぞう)」と呼ぶ。

ちなみに白檀は仏具以外にも、扇子の骨や匂い袋としても使われています。白檀は故人を偲ぶ香木として親しまれている一方で、日常にもよく取り入れられている香木です。


白檀は仏教と深い関係がある香木

白檀が故人を偲ぶ香木として親しまれている理由は、お釈迦様が生きていた時代から供養として白檀を使う風習があったためだと考えられています。

そもそも仏教が生まれたインドでは、白檀はお香として重宝されていたため、供養でも使われるようになったのでしょう。

明確な理由は定かにはなっていないものの、身近な香木だったからこそ風習が続いているのかもしれません。

また、白檀はお釈迦様の火葬の際にも一緒に焚かれたものです。そして、お釈迦様にいつでも会えるようにと願いを込めて、白檀で仏像も作られるようになりました。

もともとは風習によって故人を偲ぶ香木として親しまれていたのかもしれませんが、お釈迦様の火葬でも使われたことで、お釈迦様の存在を近くに感じられる・繋がれる香木として、故人の弔いに使われるようになったとも考えられるでしょう。

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