お釈迦様の誕生日は4月8日!お釈迦様の誕生日と灌仏会(かんぶつえ)についてわかりやすく解説

お釈迦様の誕生日は4月8日!お釈迦様の誕生日と灌仏会(かんぶつえ)についてわかりやすく解説

4月8日はお釈迦様の誕生日とされており、多くの寺院が「灌仏会(かんぶつえ)」と呼ばれる行事を行います。

灌仏会は別名「花祭り」「降誕会(ごうたんえ)」「仏生会(ぶっしょうえ)」などと呼ばれ、釈迦像に甘茶を掛けてお釈迦様の誕生日を祝う習わしです。

お釈迦様の誕生日と、誕生日に行われる行事の灌仏会についてわかりやすく解説します。

お釈迦様の誕生日といわれているのは4月8日

日本では4月8日をお釈迦様の誕生日として祝いますが、沖縄など一部地域や寺院によっては中国同様、太陽太陰暦の4月8日を灌仏会としています。(2020年は4月30日)

上座仏教(インド・中国など)とチベット仏教ではお釈迦様は満月の日に生まれたといわれており、中国や東南アジアでは太陽太陰暦の4月8日、インドではヒンズー教の暦で太陽暦の4月と5月にあたるヴァイサカ、お釈迦様生誕の地・ルンビニがあるネパールではヒンズー暦のヴァイサカ期間の満月の日(2020年は5月7日)が誕生日で、ウェーサーカ祭りを行います。

この期間は功徳を積む日でもあり、行政は恩赦を、人々はボランティアをおこなうのが慣習です。

お釈迦様の誕生日に行われる「灌仏会(かんぶつえ)」

お寺ではお釈迦様の誕生日を祝う行事として、灌仏会を行います。

「灌」とは水を注ぐ・流すとの意味であり、誕生仏に水を注ぐことから灌仏会と呼ばれています。水盤の上に誕生仏を安置し、日本では甘茶を、上座仏教のウェーサーカ祭では香りのついた五色水やミルク粥(インド)を注ぎます。

灌仏会にはさまざまな別名がある

灌仏会には他に、仏生会・降誕会・龍華会(りゅうげえ)などの別名がありますが、宗派を問わない「花祭り」が一般的です。

1916年に浄土真宗大谷派の僧侶・安藤嶺丸(れいがん)氏によって花まつりと命名されたといわれていますが、西本願寺の資料の中に遡る事15年前、1901年にはすでにドイツ語のブルーメンフェスト(花祭り)が用いられていたことがわかっています。

1901年当時のドイツには西本願寺の僧侶を含む、音楽家・化学者・軍人・学者・官僚など多くの留学生がいました。

音楽家・ヨハン・シュトラウス2世が皇帝の母・ゾフィー皇太后に献上したBlumenfest-Polka(花祭り)、ブルーメンフェストはオーストリア皇室の伝統行事をタイトルにした楽曲で、ヨーロッパでは5月~6月にかけて花祭りを行う地域があります。(現在はポルトガル自治領・マデイラが有名)

当時ベルリンにいた18人の留学生たちは誕生仏を地元の人々に紹介するために、ドイツ人に馴染みのあるブルーメンフェストの言葉を用いました。誕生仏には花御堂を始め、お花は欠かせません。多種多様の花で街を飾り付けるヨーロッパの花祭りとイメージが重なったのでしょう。

実はそれ以前から新時代の仏教を考える学者や僧侶などの若手の会「大日本仏教青年会」で、灌仏会の代わりに釈迦降誕会を広めようとしていました。この青年会の発足に関わったのが1901年の花祭りイベントの中心的人物で、仏教改革に熱心であった浄土真宗の近角常観氏です。人々に葬儀だけの仏教ではなく宗教として意識させるための活動でした。

1916年の日比谷公園で花まつりと称して灌仏会を行なった事で話題となり、現在も国民の多くがお釈迦様の誕生日を認識する事となったのです。

片 茂永教授(愛知大学)/花祭りの創出・軍国調・衰弱

灌仏会の由来とその習わし

灌仏会の由来とその習わし

灌仏会の由来は、お釈迦様の誕生にあります。

摩耶夫人が無憂樹の枝に右手をかけた時に、その右脇から男の子が出てきました。その子こそお釈迦様で、生まれた直後に七歩歩き立ち止まると天と地を指して「天上天下唯我独尊」と宣言します。すると頭上から天の祝福のシャワー、中国では天より舞い降りた九頭の龍がお釈迦様を浄化する産湯にと、口から甘露(天人の食物)を降り注いだとの故事があります。

お釈迦様が一歩踏み出すごとに現れた蓮の花は、最初におこなった奇跡といわれています。

釈迦尊誕生時を再現し、仏教の開祖かつ偉大なる救済者の誕生を祝う行事は日本では推古天皇の時代(606年)に行われた記録が残っており、灌仏会は古より続いているものなのです。

灌仏会ではお釈迦様に甘茶をかける習わしがある

誕生仏に甘露に見立てた甘茶を注ぎますが、江戸時代までは五色水・香木を浸したお水を注いでいました。

しかし、理由は不明ですが、江戸中期頃より徐々に甘茶に代わって行きました。香木はいつの時代においても貴重かつ高価な代物であったため、仏教が庶民に広まるにつれて甘茶になったと思われます。

甘茶は日本に自生するユキノシタ科の落葉性の低木・ヤマアジサイの変種の葉を発酵・乾燥させたもので独特の甘みを持ちます。生薬としても用いられていますが、甘茶の発見も江戸時代であります。またヤマアジサイは日本固有の植物で、灌仏会で甘茶を用いるのも日本独自の習わしです。

甘茶と混同されがちなのが、日本、中国や韓国、インドや東南アジアなどに広く分布しているウリ科の多年草アマチャヅル(甘茶蔓)です。

なぜ甘茶をかけるのか

古代インドにおいて神々の神聖なる飲料であるアムリタが中国に入ると甘露と置き換えられ、甘露は不死を与える飲み物であり、世の中が平和になった時に天から降ると考えられていました。

中国では香水を用い、日本では甘露に見立てた甘茶をお裾分けしていただくことで内面の浄化と無病息災を、そして誕生仏に注ぐことで平和を祈願します。

まとめ お釈迦様の誕生日である4月8日には灌仏会という仏教行事が行われる

4月8日のお釈迦様の誕生日である灌仏会は国によって日にちや慣習は違えども、仏教徒にとっては仏教の開祖の生誕を祝い感謝をするための重要な仏教行事です。

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