一般的に喪中は年賀状を控えるものとして知られていますよね。もし、誤って相手が喪中にもかかわらず年賀状を出してしまった場合は、松の内があけてから、お詫びとお悔みの気持ちを伝える必要があります。
一方で、喪中の人が喪中であることを知らせていなかった場合や、知らせるのが遅くなったことで年賀状を受け取ってしまった場合は、慌てて喪中はがきを出すのではなく、別に年賀状を送ってくれた相手にお礼とお詫びの気持ちを伝えることが必要です。
こうしたお詫びやお悔み、お礼の気持ちを丁寧に相手に伝えるには「寒中見舞い」や「年始状」を送るのがマナー。
また、予め喪中と分かっている相手への新年の挨拶としても、寒中見舞いや年始状を送ることができます。
寒中見舞いや年始状には、出すべき時期や文面、切手・ハガキのデザイン等、気を付けるべきマナーがあるので注意が必要です。
喪中に年賀状を送ってしまったとき、年賀状が届いたときの対応方法や、寒中見舞いや年始状を送る際のマナーについて詳しく解説します。
喪中の相手に年賀状を出してしまったときの対処方法
「喪中」とは、近親者を亡くした遺族が、喪に服す期間のことです。
一般的に喪中はお祝い事を慎むという考え方があるため、喪中の方に年賀状を出すことは避けるべきだと考えられています。
しかしながら、年賀状を投函した後、行き違いで相手から喪中による年賀欠礼状が届き、相手が喪中であったことをその時初めて知るという場合もあるでしょう。
こういった場合は、喪中を知らなかったことと、失礼へのお詫び、またお悔みの気持ちを相手に伝えるのがマナーです。
まずは電話やお手紙、どちらも難しい場合はメールで相手に速やかに非礼をお詫びし、その後、寒中見舞いをお送りするようにしましょう。
寒中見舞いを出す期間は、松の内があけてから、立春(2月4日)までとされています。したがって、寒中見舞いは1月末までを目安に投函します。
一般的には、関東では元旦から1月7日まで、関西では元旦から1月15日までが松の内です。
寒中見舞いには、「寒中お見舞い申し上げます」と、挨拶文を冒頭に書きます。挨拶文の後に書く文例を下記で紹介しますので、参考にしてみてください。
▼文例1
この度は〇〇様ご逝去とのこと ご服喪中を存じ上げず年賀状を差し上げてしまい 大変失礼いたしました 謹んで哀悼の意を表します また お悔やみが遅れましたことをお詫び申し上げます 〇〇年〇月 |
▼文例2
この度はお葉書を頂き ありがとうございました 〇〇様のご逝去を 存じ上げなかったとはいえ 新年のご挨拶を申し上げてしまい 大変失礼いたしました 遅ればせながら お悔やみ申し上げます 時節柄 どうぞご自愛くださいませ 〇〇年〇月 |
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