礼服・正礼装・準礼装・略礼装|それぞれの違いを解説

投稿:2022-01-12
礼服・正礼装・準礼装・略礼装|それぞれの違いを解説

男性の正礼装・準礼装・略礼装の服装とは

礼服は場面ごとによって、服装を使い分けなければいけません。では、男性の正礼装・準礼装・略礼装とはどのような服装なのでしょうか?

男性の具体的な礼服について解説します。

男性の正礼装はモーニングコートや燕尾服

男性の正礼装は「モーニングコート」「燕尾服」「タキシード」です。それぞれで着用するシーンが異なるので、TPOに合わせて着用しましょう。

昼に行われる慶事や弔事に着用するモーニングコート

モーニングコートは昼間に行われる慶事や弔事に喪主などが着用します。また、結婚式や披露宴では新郎や主賓、卒業式や入学式では主催者側が着用します。

なお、名前の通りモーニングコートは朝昼に着用する服装なので、夜に開催される行事の場合は着用しないのが一般的です。

モーニングコートはベルトを使わずサスペンダーで固定するのが基本で、前襟がラウンドしたジャケットになっています。

そしてジャケットの下にはベストを着用します。ベストは基本的にジャケットと同じ布地を使用し、色違いの場合はグレーが無難です。

夜に催される慶事で着用する燕尾服

燕尾服はモーニングコートと対称的な、夜に着用する正礼装です。格式高い舞踏会や晩餐会、音楽会、結婚式、披露宴などで着用します。

ベストと白い蝶ネクタイを合わせるのが一般的です。

ドレスコードが「ホワイトタイ」に指定されている際に、燕尾服を着用します。

燕尾服の最大の特徴は、ジャケットの裾が二股に割れているところです。後ろ姿が燕の尾に似ていることから、燕尾服と呼ばれています。

夜の正礼装であるタキシード

タキシードは夜用の正礼装です。もともと夜用の正礼装は燕尾服であり、タキシードは準礼装でした。しかし現在では燕尾服を着るケースがほとんどないため、タキシードが夜用の正礼装として着用されています。

また夜用ではあるものの、昼間に開催される結婚式や披露宴にて、新郎や新郎新婦の家族、主賓が着用するケースも多いです。

ドレスコードが「ブラックタイ」に指定されている際に、タキシードを着用します。

男性の準礼装はディレクターズスーツやブラックスーツ

男性の準礼装にはディレクターズスーツやブラックスーツがあります。

なお、ブラックスーツは準礼装ではあるものの、ディレクターズスーツよりも格式が低いです。しかし、さまざまなシーンで着回しの効く礼服なので、1着は持っておくと良いでしょう。

昼の慶事に着用するディレクターズスーツ

ディレクターズスーツは昼間の結婚式や披露宴にて、新郎や新郎新婦の家族、主賓、上司などが着用する服装です。入学式などの公式な式典やパーティーなどでも着用します。

上着は黒やネイビーなどのダークカラーで、グレーのベストに、コールパンツを合わせて着用します。

慶事から弔事まで昼夜問わず着用できるブラックスーツ

ビジネスで着用する黒いスーツもブラックスーツと呼びますが、礼装用に仕立てられたブラックスーツは上下とも黒い無地のスーツのことを指します。

ブラックスーツは昼夜問わず、結婚式のようなおめでたい席から弔事まで、幅広い行事で着用できる服装です。ネクタイの色は行事に合わせて変えて着用します。

黒いビジネススーツをブラックスーツとして活用する人もいますが、礼装用のブラックスーツは光沢がなく色がとても深いので、野外で着用すると色の違いがわかってしまいます。

普段着用するビジネススーツ以外に、フォーマルな場に出席する礼服として最低限持っておいた方がいい服装だと言えるでしょう。

お通夜やお葬式にはブラックスーツを着用する

ブラックスーツは慶事から弔事まで着用できるものです。お通夜やお葬式に参列する際は、ブラックスーツを着用しましょう。

弔事の場合、ネクタイや靴下は黒。装飾品は身につけず、華美な格好にならないよう気をつけましょう。

男性の略礼装は略礼服と呼ばれる「ダークスーツ」

ダークスーツは男性の略礼服とも呼ばれ、ブラックスーツと同じ用に昼夜問わずさまざまな行事で着用できます。

ダークカラーのスーツなので黒以外にも、ネイビーやダークグレーなどのカラーバリエーションがあります。

ダークスーツは仕事で着用するビジネススーツと似ているため、正しい着こなしを行わないと仕事服に見られてしまうので注意しましょう。

お通夜やお葬式で略礼服のダークスーツを着用しても問題ない

喪服としてふさわしいのは準礼装の「ブラックスーツ」ですが、持っていない場合は略礼服のダークスーツで参列しても良いです。

ただし色はなるべく黒に近いものを選び、ネイビーなどの明るい色はNG。

ブラックスーツとダークスーツは違います。そのためブラックスーツの黒と比較すると、少し明るく感じるかもしれませんが、黒に近いダークスーツであればお葬式の場で明らかに浮いてしまうということはありません。

大学生〜20代の頃にわざわざブラックスーツを買う必要性を感じない人もいるでしょう。無理して購入しなくてもマナー違反にはならないので安心してください。

 
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著者:葬儀のデスク編集部
葬儀のデスク編集部
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