親鸞聖人が開いた浄土真宗|日本で一番信仰者が多い宗派の教え

親鸞聖人が開いた浄土真宗|日本で一番信仰者が多い宗派の教え

インド発祥で日本でもおなじみの宗教である仏教。同じ仏教でもさまざまな宗派があり、中でも最も信仰者が多い宗派が浄土系の「浄土真宗」です。

浄土真宗は親鸞聖人が開いた釈迦如来を本尊とする宗派で、信仰者は約1,500万人にもおよびます。

浄土真宗には「冥福を祈る」という概念がないため、故人への供養やお盆の準備をしないなど、一般的な供養・弔いとは違った風習があります。風習が違う理由は、浄土真宗ならではの宗派の教えがあるからです。

親鸞聖人が開いた宗派「浄土真宗」の教えについて解説します。

日本で一番信仰者が多い浄土真宗とは

仏教は紀元前にインドで発祥した宗教であり、中国、朝鮮半島を経て日本に伝わりました。

そして、約850年前に親鸞聖人によって浄土真宗が開かれ、現在では日本で一番信仰者が多い宗派として知られています。

とても大きな宗派である浄土真宗とはどのような宗派なのか、親鸞聖人と阿弥陀如来の出会いを交えて解説します。

浄土真宗の信仰者は合計約1,570万人

浄土真宗は仏教の中でも最も信仰者が多い宗派です。

浄土真宗には真宗十派と呼ばれる10の流派があり、総務省が公表している「宗教統計調査」によると、令和2年度の信仰者数は合計約1,570万人にもおよびます。

最も大きな流派である浄土真宗本願寺派は約787万人、真宗大谷派は約745万人ほどです。

現在では10派ある浄土真宗ですが、もともとは浄土宗から派生したひとつの宗派でした。戦国時代に浄土真宗本願寺派と真宗大谷派に別れ、現在の浄土真宗の形になりました。

仏壇のデザインやお経のイントネーションなどに違いはありますが、浄土真宗の教えに違いはありません。

浄土真宗とは阿弥陀如来との出会いを大切にしている宗派

日本で一番信仰者が多い宗派である浄土真宗は、出会いを大切にしている宗派です。

人生は出会いの連続です。人と人との出会いに限らず、感情や風景、出来事など生きていくこと全てに出会いがあります。

浄土真宗は、そんな人生の出会いを大切にする宗派です。

浄土真宗が特に大切にしているのは、阿弥陀如来との出会い。

阿弥陀如来とは浄土真宗が本尊とする仏のひとりで、誰にでも寄り添ってくれる仏として祀られています。

そして阿弥陀如来との出会いは、阿弥陀如来に見守られている尊い自分自身との出会いでもあると考えられているのです。

親鸞聖人は阿弥陀如来の教えを伝えるために浄土真宗を開いた人物

浄土真宗の教祖は、1173年から1262年まで90年の生涯を送った親鸞聖人(しんらんしょうにん)です。

9歳で出家してから20年間も比叡山で厳しい修行を積まれましたが、自分の居場所になかなか出会うことができなかったため、山を下りる決心をして法然上人を訪ねました。

そこで、厳しい規律を守る生活ができない人、辛い悩みを抱えている人でも、「念仏ひとつで救われる」という本願念仏の教えに出会いました。これが阿弥陀如来との出会いです。

阿弥陀如来は命あるもの全てを受け入れ、救いを導くをことを誓った仏です。そして親鸞聖人は、阿弥陀如来とともに仏道を歩みました。

阿弥陀如来とともに仏道を歩んだ親鸞聖人は、阿弥陀如来の教えを人々にわかりやすく伝えるために、約850年前の鎌倉時代に浄土真宗を開きました。

親鸞聖人が開いた浄土真宗の教えとは

親鸞聖人が開いた浄土真宗の教えとは

阿弥陀如来との出会いで居場所を見つけた親鸞聖人は、阿弥陀如来の教えを伝えるために浄土真宗を開きました。

では、親鸞聖人が門徒に伝えている浄土真宗の教えについて解説します。

阿弥陀如来の本願を信じれば仏になれると信じられている

浄土真宗の教えは簡単にまとめるととてもシンプルです。

浄土真宗の教えとは「阿弥陀如来の本願を信じ、念仏を申せば仏となる」という念仏で、かけがえのない人生において、生きる大いなる道として信じられています。

生きるということは忙しい日々に追われることです。

忙しい毎日を過ごしていると目先のことに囚われてしまい、「人生とは何か」「自分はどうやって歩んでいきたいのか」と、人生における大切な意味を見失ってしまいます。

浄土真宗の教えは、人生のおける苦悩の中で誰にも妨げられない力強い生き方や、明るく確かな真実の道へ導いてくれる教えです。

阿弥陀如来は生きとし生けるもの全てを救う仏

阿弥陀如来とは、生きとし生けるもの全てを救う仏です。限りない命と限りない光となって、誰にも妨げられず無限に人々を救い続ける仏なので、無量寿佛や無量光佛、尽十方無碍光如来、不可思議光如来とも呼ばれています。

要するに、身分や善人悪人に関係なく、阿弥陀如来は全ての人を救う仏ということです。だからこそ、阿弥陀如来の本願を信じれば救われると考えられています。

ちなみに仏教は釈迦如来(仏陀)によって開かれましたが、浄土系の宗派で本尊とされている阿弥陀如来は釈迦如来の先生(師匠)なので、阿弥陀如来の方が立場が上です。

全ての人が仏になれるから浄土真宗では供養をしない

仏教では死者の魂は、49日間に渡って十王による裁判を受け、極楽浄土に行くか地獄行くか決まると信じられています。

そして法要などで故人を供養する行為は、生者が死者の代わりに徳を積み、裁判でよい道へ進めるように願うための行為です。

しっかり供養されることで、生前の行いが悪かった人も極楽浄土へ行けるようになると言われています。

ちなみに初七日法要や四十九日法要などを行う忌日は、故人が十王による裁判を受ける日です。裁判に合わせて供養することで、結果がよい方向へ導かれると信じられています。

しかし浄土真宗では、故人を供養する習慣はありません。

供養する習慣がない理由は、浄土真宗では「南無阿弥陀仏(阿弥陀に帰依します)」と念仏を申せば仏になると信じられているからです。

つまり、仏にすがった死者の魂はすぐに極楽浄土へ導かれ、仏になれるということです。

そのため、お盆に死者の魂をお迎えする習慣もありません。仏と対話する、会いに行くという意味でお墓参りは行いますが、精霊馬や盆提灯などは飾りません。

もちろん葬儀自体は行いますが、浄土真宗では「冥福を祈る」という概念がないため、死装束や守り刀など、無事に旅路を歩めるように願って故人の旅立ちの準備を行う習慣はありません。

浄土真宗は全ての命が平等に成仏できる日本で一番信仰者が多い宗派

日本では仏教式の葬儀が最も多いですが、浄土真宗の場合は死者の魂はすぐに極楽浄土へ導かれるため、同じ仏教でも弔い方が異なります。

死者の魂は死後に下される十王による裁判の結果で行き先が決まりますが、浄土真宗では全ての人が極楽浄土へ導かれ、仏になれると信じられています。

それは、阿弥陀如来が無限に人々を救い続ける仏だからであり、浄土真宗の教えの基本だからです。

全ての人を平等に救うからこそ、身分に関係なく多くの人に受け入れられ、日本で一番信仰者の多い宗派になったのでしょう。

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