線香立ての灰の処理方法とお手入れの仕方を解説

線香立ての灰の処理方法とお手入れの仕方を解説

線香立て(香炉)は仏具の中でも汚れやすく、定期的にお手入れを行う必要があるのはご存知でしょうか。

しかし、燃え残ったお線香を処分するだけで、灰の処理や線香立て自体のお手入れをあまり行わないケースが多いのが実情です。

線香立てにお線香が立てにくくなったり、燃え残ったお線香が気になったりしたときが、線香立てのお手入れを行わなければならないサイン。

線香立ての基本的なお手入れについて、灰の処理方法を交えて解説します。

線香立ての基本的なお手入れ方法を解説

仏具の中でも線香立て(香炉)は汚れやすいため、こまめにお手入れを行う必要があります。

線香立ての基本的なお手入れの方法を、灰や汚れの種類別に解説します。

燃え残った線香を取り除いてから灰をふるう

線香立ての基本的なお手入れは、灰の掃除から行います。

何度もお線香を立てた灰の中には、燃え残りが増えておりお線香を立たせにくくなっていることがあります。まずは灰の中の燃え残りを、ピンセットや割り箸などでひとつずつ丁寧に取り除きましょう。

湿気などによって灰に塊ができていたり、全体的に固くなっていたりする場合は、茶越しや専用のふるいなどで灰をふるうことでさらさらの状態に戻ります。

茶越しや専用のふるいがない場合は、ざるやネットなど網目状のもので代用可能です。ただし、灰が舞い上がったり、周辺に散らかったりするので注意してください。

ふるい終わってさらさらになった灰は、再度線香立てに戻し、底の部分を軽く叩いて空気を抜いたら、基本的な線香立てのお手入れは完了です。

灰の種類によっては燃え残りが少なくなることもある

実は、灰の種類(原料)によって、お線香の燃え残りの量が変わります。

例えば、藁や海藻など天然素材を使った灰は、お線香の下側まで燃やし続けることができるので燃え残りが少なくなります。お手入れは少々ラクになるかもしれませんが、灰が柔らかいのでお線香が安定しづらい一面も。

一方、鉱物や金属の粉末を原料にした灰は、お線香の下側まで燃えないので燃え残りが多くなります。ただ、灰が硬めなのでお線香が安定しやすく、天然素材よりも扱いやすいのが特徴です。

どちらの灰を使用してもお手入れの仕方は変わりませんが、お手入れの手間や使い勝手が違うので好みに合わせて灰を選びましょう。

ビーズ灰を使用している場合は水洗いをする

近年普及し始めているビーズ灰は、ガラスや金属をビーズ状にした灰の代用品として使われています。鉱物や金属の粉末を原料にした灰と同じくお線香が下まで燃えませんが、安定するので立たせやすいです。

また、ガラスを原料にしたビーズ灰はキラキラと輝いて美しいだけでなく、無難な透明色からピンク色、青色などカラーバリエーションも豊富。お部屋や仏具の雰囲気に合わせてカラーを選べるのは、ビーズ灰ならではの特徴でしょう。

そしてビーズ灰の最大の特徴が、丸洗いできるところです。お線香の燃え残りを取り除いたビーズ灰を、ストッキングなどの目の細かいネットに入れて、そのまま流水でもみ洗いするだけで綺麗になります。

洗い終わったビーズ灰は、日の当たる場所でネットごとピンチハンガーなどに吊るすか、乾いたタオルの上に平らになるように広げて乾かしましょう。

灰がこびりついている場合は水洗いをする

線香立てのお手入れは、基本的に灰を綺麗にするだけで問題ありませんが、線香立て自体が汚れていたり、灰がこびりついていたりする場合は水洗いをしましょう。水洗いするだけでこびりついた灰は綺麗に落とせるので、洗剤を使用する必要はありません。

灰のこびりつきが少しだけ気になる場合は、軽く水拭きするだけでも問題ありません。

金属で作られている線香立ての場合、水分が付着すると錆びてしまう可能性があるので、必ずタオルやキッチンペーパーで水分をしっかり拭き取ってから、水気が完全になくなるまで乾かしてください。

黒い汚れが付着している場合は重曹か熱めのお湯を使って除去する

線香立ての中にはお線香を立たせるタイプのほかに、寝かせるタイプの長香炉という種類があります。蓋が付いているタイプの長香炉は、長く使っていると蓋に黒い汚れが付着します。

黒い汚れの正体は「木タール」と呼ばれる物質。木タールが付着する原因は、お線香の主な原料が椨(タブ)の樹皮を粉末にした椨粉に香料を加えたものだからです。

木や草葉を燃やすと、熱分解によって木タールが生成され、気化した木タール成分が蓋に接触して冷やされることで黒い汚れとなって現れます。

木タール自体は調味料や内服薬の原料としても使われており、身体に害はないので放置しても問題ありません。しかし、真っ黒な汚れが付着していると、見た目が気になってしまいますし、仏様と繋がる場所が汚れているのは気分が良いものではないでしょう。

一見、頑固そうな汚れではありますが、木タールは重曹かお湯を使えば簡単に落とせます。

重曹を使う場合は、重曹と水を2対1の割合で混ぜてゆるいペースト状にして、黒い汚れが付着している部分に付けて少しずつ布などで拭き取ります。綺麗に木タールを除去できたら、軽く水拭きをしましょう。

重曹がない場合は、熱めのお湯を張った容器の中にしばらく蓋を放置してから、布などで磨けば木タールを落とせます。

線香立ての灰を処理する方法を解説

線香立ての灰を処理する方法を解説

線香立ての灰は消耗品なので、使えなくなったら処理する必要があります。では、線香立ての灰はどのように処理をすればいいのか解説します。

線香立ての灰はくり返し使える

まず、線香立ての灰は適切なお手入れをすることでくり返し使えます。ビーズ灰は洗えばくり返し使えますが、従来の灰もお線香の燃え残りを除去し、ふるってさらさらにしてから線香立てに戻せばそのまま使えます。

特に上限となる回数はないので、ふるってもさらさらに戻らなくなるまでは何回でも使うことが可能です。 

使えなくなった古い灰は燃やせるゴミとして捨てる

灰は何回でもくり返し使えますが、灰自体が固くなりすぎたり、塊ができやすくなったりしたら交換しましょう。

使えなくなった古い灰の処理方法は、そのまま燃やせるゴミとして捨てるだけです。ただし灰は非常に細かいので、燃やせるゴミとして捨てるときは袋からこぼれないように注意してください。

古い灰は肥料としても使える

線香立ての灰は肥料として使用可能です。灰にはカリウムやカルシウムなどのミネラルが豊富に含まれているので、植物の根の発育にいい肥料になります。

また、線香立ての灰はアルカリ性なので、酸性土壌の中和にも使用可能です。

ただし、強いアルカリ性なので、一箇所にまとめて使うのではなく、少量ずつ土に混ぜて使ってください。

研磨剤の代用としてお掃除に使える

細かい灰は研磨剤の代用としてお掃除にも使えます。

灰はアルカリ性で油分の分解が得意なので、油汚れを落としたいときに効果的です。食器洗いに使用する際は、汚れのある部分にふりかけて、水で濡らしたスポンジなどでこすると綺麗になります。

また、研磨効果で焦げ汚れを落とすことも可能です。焦げ汚れを落とす際は、スポンジではなく、アルミホイルを使ってこすりましょう。アルミホイルではなく少し濡らした新聞紙を使えば、窓ガラス掃除にも活用できます。

ただし、素材によっては傷つく可能性があるので、目立たないところで試してから使用しましょう。

線香立ての灰はくり返し使って古くなったら処分をする

線香立てのお手入れは、基本的に燃え残ったお線香を取り除いて、灰をふるってさらさらにするだけで大丈夫です。線香立て本体のお手入れは、状況に応じて行ってください。

また、さらさらになった灰はくり返し使用できますが、固くなったり塊ができやすくなった場合は、燃やせるゴミに出したり肥料として使ったりして適切な処理をしましょう。

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